第8話 人のいない都市
文字数 479文字
街を歩いている人がいないか、頭と眼玉を左右に動かし、老眼ではあるが視力1.2の視線が届く先をつぶさに探してみた。
だが、1人もいない。奇妙なことに、人影さえも見かけなかった。いや、人間だけではない。自動車も1台も見当たらないし、走っている車どころか建物の周辺に止まっている車もまったくない。動ているのは、時折、空やビルの間を飛んでいる鳥たちだけだ。
ドバイにある天空を突き刺すような超高層ビルが、ぱっと見ただけで10数棟もあり、いかにも次世代の未来都市という街なのに、人影がないということは、いったいどういうことなのか? まるでゴーストタウンのようだ。
(いったい、ここは?)
また、胸中に声を落とした。
奇抜な超高層ビル群と違って、街を取り囲む緑や遠くの景色は確かに地球の風景だが、本当に他の惑星にいるような思いに駆られた。自分が知っている世界の都市とまったく違う光景を目にしていて、体内に燻っている嫌な予感が、また点火し大きく燃え出していた。
これが虫の知らせ、というものだろうか? ざわつき出した胸騒ぎを抱えながら、また顔と眼を動かした。
だが、1人もいない。奇妙なことに、人影さえも見かけなかった。いや、人間だけではない。自動車も1台も見当たらないし、走っている車どころか建物の周辺に止まっている車もまったくない。動ているのは、時折、空やビルの間を飛んでいる鳥たちだけだ。
ドバイにある天空を突き刺すような超高層ビルが、ぱっと見ただけで10数棟もあり、いかにも次世代の未来都市という街なのに、人影がないということは、いったいどういうことなのか? まるでゴーストタウンのようだ。
(いったい、ここは?)
また、胸中に声を落とした。
奇抜な超高層ビル群と違って、街を取り囲む緑や遠くの景色は確かに地球の風景だが、本当に他の惑星にいるような思いに駆られた。自分が知っている世界の都市とまったく違う光景を目にしていて、体内に燻っている嫌な予感が、また点火し大きく燃え出していた。
これが虫の知らせ、というものだろうか? ざわつき出した胸騒ぎを抱えながら、また顔と眼を動かした。