第30話 改造人間
文字数 598文字
意識を失った後、どのくらいの時が経っていたのだろうか? 眠っていた脳が少し働き出し、その信号が伝わってきた眼を開けると、また眩しい光を浴びていた。
「宮島さん、眼が覚めたようですね。生還、おめでとう」
男の声が耳に入った。
その声の方に眼を向けると、細い体にぴたっとひっつくようにフィットした白銀の衣服を身に着けた、190センチはありそうな青年が明るい顔をして立っていた。
「ここは?」
俺は両眼をきょろきょろと動かし、青年とその背後を探りながら訊ねた。
眼に入ってきたのは、初めて目覚めたときの、あの施設とどこか似ていた。嫌な予感がどっと頭を過った。
「ここは研究所ですよ。人工保存されていた宮島さんを私たちが再生したのです。肉体は駄目になっていましたが、頭は無事でした」
その声に、俺は思わず顔を触った。安心した。元の中年の顔のままだ。無意識に首から下に目を移した。今度は強い衝撃を受けた。ひどく汚れた服は脱がされていて全裸にされていた体は、ターミネーターにような筋肉隆々の肉体に改造されていた。
あの大事な部分は? ほっとした。無事だった。もう二度と女を相手に宝刀を使うことはないだろうが、男のシンボルだし、俺が死ぬまで体に付いていてくれないと困る存在だ。
がそれ以上に、もっと驚いたのは、足先の外れにいる女の姿だ。
人間なら、死んでいるはずの、あのマネキン女だった。
「宮島さん、眼が覚めたようですね。生還、おめでとう」
男の声が耳に入った。
その声の方に眼を向けると、細い体にぴたっとひっつくようにフィットした白銀の衣服を身に着けた、190センチはありそうな青年が明るい顔をして立っていた。
「ここは?」
俺は両眼をきょろきょろと動かし、青年とその背後を探りながら訊ねた。
眼に入ってきたのは、初めて目覚めたときの、あの施設とどこか似ていた。嫌な予感がどっと頭を過った。
「ここは研究所ですよ。人工保存されていた宮島さんを私たちが再生したのです。肉体は駄目になっていましたが、頭は無事でした」
その声に、俺は思わず顔を触った。安心した。元の中年の顔のままだ。無意識に首から下に目を移した。今度は強い衝撃を受けた。ひどく汚れた服は脱がされていて全裸にされていた体は、ターミネーターにような筋肉隆々の肉体に改造されていた。
あの大事な部分は? ほっとした。無事だった。もう二度と女を相手に宝刀を使うことはないだろうが、男のシンボルだし、俺が死ぬまで体に付いていてくれないと困る存在だ。
がそれ以上に、もっと驚いたのは、足先の外れにいる女の姿だ。
人間なら、死んでいるはずの、あのマネキン女だった。