第55話 袋小路2

文字数 481文字

「急げ!」
 男がまた声を張り上げた。
「さあ、あそこまで走って!」
 アマールも俺に向かって、声を張り上げた。
 ブシュ! ブシュ! ブシュ! ブシュ! ブシュ!
 俺を先に走らせると、アマールと男が逃げながら、巨大ロボットにレーザー弾を撃ち続けた。だが、レーザー弾がロボットに当たっても、ほとんど効果がなかった。進撃を多少遅らせているだけだ。
 すると、ロボットの眼が光った。
 ビーン! 不気味な音ともに大きなレーザー弾が両眼から飛んできた。
 いきなり俺の体が飛ばされた。ロボットのレーダー弾が体に当たったのではない。女が背中を強く押していた。
 ドーン!
 ロボットが放ったレーザー弾は的を外れ、代わりに機械を破壊した。
 一方、男は矢のような速さで右へ左と動きながら、ロボットの眼の方向を狙ってレーザー弾を撃ち続けていた。どうやら、ロボットの弱点は眼のようだ。眼は最大の武器のようだが、最大の弱点でもあるということか?
 だが、レーザー弾は一つも眼に当たらなかった。ロボットにことごとく防御されていた。
 その間に、ロボットはどんどん迫ってくる。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み