第43話 本当に脱出できるのか?3
文字数 332文字
爆発音はまだ続いていた。この状況から判断すると、俺たちが逃げるために
女が時限爆弾でもあっちこっち仕掛けたのだろうか? 爆発は数か所で起きているようだ。
「こっちよ! また追手が来る前に、早く脱出しないと」
女にそう言われなくても、自分一人でもさっさと逃げるつもりだった。だが一人では、どこにどう逃げればいいのかわからない。いまは金魚の糞のように、女についていくしかない。
糞と俺が違うのは、いざとなったら、いつでも単独でも逃げる心構えをしていることだ。
「伏せて!」
女に肩を引っ張られるようにして、何かの配管なのか膝下ほどの管路の前に体をぎゅーと押し付けられた。
緩やかに蛇行した30メートルほど先の通路に、5体のロボットが銃を手に立っていた。