第５４話　袋小路

　ブシュ！　ブシュ！　ブシュ！　ドドーン！　ブシュ！　ブシュ！
　射撃音と着弾音がだんだん大きくなり、援護していた男が、迫ってくる巨大ロボットと激しく応戦しながら、二人のもとに走ってきた。
「さあ、早く！」
　またアマールに背中を蹴られるようにして、壊れたドアをすり抜けて中に入った。
　そこは体育館の半分ほどの大きさがある保管室のような室だった。なにかの兵器なのか単なる機械なのかはわからないが、見たことのない数種類の奇妙なものが、両壁に沿って整然と並んでいた。見た目からして、少なくとも兵器もありそうだ。
　幸い自分で動く兵器ではなさそうだが。
　ドカーン！
　激しい爆発音がした後、アマールと男も飛び込むようにして入ってきた。
　そこに巨大ロボットも壁を派手にぶち壊して入ってきた。