第33話 10年目の真実

エピソード文字数 2,335文字

えーと、これをやったら次はこれとこれをやらないと…
あー、あとはあれもやらないと。


くっそーやっぱりちょっとずつやっておくんだった。

なに独り言を言っているのだ。
あのなー、今日は12月31日だぜ?

毎年、気持ち良く新年を迎えるためって云って大掃除をしてるだろ?

ほう、もうそんな時期か。
そう、そんな時期。
今日いっぺんに掃除してしまおうと、色々後回しにしてたんだけど、やる事が増えすぎた。
なるほど。
っと、こんな風に駄弁ってる暇もないくらいに忙しい。
シャウラ、お前も手伝え。
私も手伝うのか…。
当たり前だろ?

ほら、ここのゴミまとめて。

………。
あたしは窓拭きしよっと。


……


ふふふふーん♪
結弦葉。
ん?終わった?
いや、まだ残ってる。
じゃあなに?
依頼だ。
げえっ!

大晦日にも来るのか!

我々にとっては普通の一日だからな。
今までは単に外に出る人がいなかっただけか…。


それで、どこから?

この家の一階からだ。
ばあちゃんかな?

まぁいいや、いこう。

あ、お前はゴミまとめてろよ?
むっ?
なんで当たり前のようについて来ようとしてんだよ気持ちわりいな。
結弦葉の監視、それが私の仕事だからだ。
今のお前の仕事は違う。

ほら、さっさと戻りな。

……。
-----------------------------------------------------------------------------
……
うわ、さむっ。
階段を降りただけなのにすごい冷える…。
田舎あるあるだな。

一階と二階の寒暖差がひどい。

ゆづ、いいところに。
ばあちゃん、どうしたの?
ちょっとおつかいに行ってきてくれんか?
あたし家の大掃除しなくちゃいけないんだけど、それより大事?
-----------------------------------------------------------------------------


……


ただいまー…。

外めっちゃ寒かった…。

戻ってきたか。
年越しそばの天ぷらを買ってきてくれなんて…。

行くしかないじゃない…。

あれ?ばあちゃんは?
台所にいるはずだ。
おっけー。
結弦葉、それより…。
あん?
まだ依頼をこなしていないのだが。
え?ばあちゃんのおつかいなら行ったぜ?
どうやら依頼があったのは別の人らしい。
でもこの家には、あたしとばあちゃんしかいないぞ?
他に誰が―――――――
うううおっ。
このカメ…まだうちにいたのか…。
ずっと家にいたが。
いや、まったく気付かなかった…。
ちなみになんで家にいるんだっけ?
甲羅に怪我をしていたからだ。

だがもう完治している。

あー…たしかそうだった気がする…。
結弦葉。
あんだよ。
どうやらこいつが本当の依頼主のようだ。
なにぃ!?人間以外でも依頼が来るなんて聞いたことないぞ!?
だが、センサーはこれに反応している。
マジかー…。

ってか、どうやって聞き出すんだよ…。

……。
シャウラと亀がじっと見つめ合っている。
おいおいおい、どうしたんだよ。
寒いみたいだ。
あ!?
『もともと冬眠するはずだったのだが、タイミングを見失った。ここはとても寒いから、別の場所に行きたい。』と言っている。
あー…、はい、わかりました。


もうどこから突っ込んでいいのか…。

どこがいいかな?
『なるべく室内がいい』みたいだ。
飼い慣らされてんな…。

じゃあ、あたしの部屋でいいかな。


……


めちゃめちゃ重たいなぁコイツ…!
ん~…よいしょっと!

とりあえずベッドの上にいてくれ。

あたしには色々他にやることがある。

『ちょうどいい暖かさだ。』だそうだ。
そりゃあよかった。
さてと…大掃除の続きだ。
ゴミはここにまとめた。
おお!サンキュー!
じゃあ掃除機かけるかな。
-----------------------------------------------------------------------------
いやぁ、なんとか終わったな。

夕方までかかったけど。

一つだけ弄っていない箇所があるが?
え?どこ?
ここだ。
……あー、本棚か…。

ここは手ェ出すと終わらないぞ?

やらないのか?
わかったやりますよ!!
それにしても…我ながらよくこんなに多く読んだなぁ…。
小説は残しておこう。あと、好きな雑誌も。
絵本はどうする?
ん~、捨てちゃっていいかな。

保育士や幼稚園教諭はもう諦めたし。

あれほど勉強していたのにか?
うん。

資格は取れたけど、幼稚園や保育園はどこも受からなかったし。

就職先が決まった今、未練がましくしても仕方ないしな。

そう…か…。
というわけで、このへんの参考書も捨てよーっと。
……。
なーんでお前が悲しそうな顔してんだよ。
…マスコットに表情はないぞ?
10年もいりゃあ、顔が変わらなくても分かるよ。
……ふっ、そうだな。

私にもわかるよ。

へへへ。

ほら、さっさとこの本共をまとめやがれ。

-----------------------------------------------------------------------------
ふい~。
どっかのだれかが仕事を増やしちまったが、なんとか終わったなー。
ふむ…。 
シャウラ、何読んでんだ?
本棚にあったもので一つ気になったのがあったので、読んでいるのだが―――――
ほう、お前も多少は日本語読めるようになったか。
この漢字は何と読むのだ?
どれどれ……
!!!!!!!
シャウラ…なんでお前がこれを持ってるんだ…?
本棚にあったからだが?
それはあたしの黒歴史ノートだ!!!!

見つからないように隠しておいたんだよ!!!

まさか、中学生の頃にヒソヒソと書いていたのはこれだったのか!?
うるせえ!さっさと返しやがれコノヤロー!!!
待て!

私にとってこれは非常に興味深い!

少し借りておく!

んああああああああああやめてくれーーーーーーー!!!!!!
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

黒嶺 結弦葉 (くろみね ゆづは)

21歳

田舎生まれ田舎育ち

魔法少女歴10年のベテラン

跡継ぎ問題に悩まされている

シャウラ

マスコットと呼ばれる白くて丸い地球外生命体

結弦葉を魔法少女に引き込む

渋い声

爺さん

結弦葉の隣の家に住む老人
よく田んぼに落っこちる

黄更城 エリー  (きさらぎ エリー)

13歳

魔法少女歴4年

都会出身

超一流企業の社長の一人娘

リゲル

エリーと共にいるマスコット
若々しい男の人の声

立河 みどり  (たちかわ みどり)

8歳

魔法少女歴1ヶ月の新人

孤児

ポルックス

みどりと共にいるマスコット
落ち着いた女の人の声 

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色