第39話 またこの流れか

エピソード文字数 2,409文字

せ、せんぱーーい!
……。ブツブツ

先輩?

あら?みどりさん。

いつのまにいらっしゃったの。

いや、さっきからいましたよ…。
そんなことより!今度の火曜日、漢字のテストがあるんです!

ちょっと教えてくれませんか?

あー…、みどりさん、ごめんなさい。

わたくしも来週試験っがあるんですの。だから勉強しなくちゃいけなくて…

ええー。そんなぁ…。
他の人に教えてもらってくださいな。
それでは。
ちょっ…あぁ、行っちゃった…。
こうなったら、一人で勉強するしかないや!


……


とりあえず、ドリルの漢字をノートに書いていこうっと。
ふーん……。カキカキ
……。
よし、1ページ終わった。
ちょっと休憩しよっと。
はやくないですか?
いいの!ちゃんとやったんだから!
はぁ…。
でも、本当にこれでいいのかな…。
え?
あのね、地道に書くより、もっと楽な方法があるんじゃないかなーと思って。
地道に書くのが一番近いと思いますよ。
そうかなぁ…。
そうですよ!

じゃあ、次の1ページをやりましょう!

はぁーい…。


……


やだぁー、めんどくさいーー。
まだ3ページ目ですよ!
だって手が痛いんだもん…。
で、でも…
よいしょっと、
あれ?どこ行くんですか?
お菓子取ってくるの。

食べながらやろうと思って。

え…。


……


ん~…英語は完璧ですわね。
あとは理科と――――
エリー!
はぁー…なんですの?
ポルックスが来てるよ!
え?


……


あの、みどりちゃんが全然集中できないんです。
みどりさん、勉強しなさそうですもんね…。
なにか、こう、やる気を出させる方法などってありませんか?
そういうことでしたら、わたくしより適任な人がいますわよ。
ど、どなたですか!?
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……


んで?
どうにかして、みどりちゃんのやる気を出させたいんです!
え~、といってもなぁー。
やる気ってのは自分で出すもんだからなぁー。
そこをなんとか…!
……わーったよ。やるだけやってみるさ。


……

お菓子食べたら眠くなっちゃったなー。
おい、みどり。
え…ええ!?
ゆづ先輩!?どうしてここに!?
まあちょっとワケがあってな。
それより…机の上にあるのは何だ?
えっと…漢字のノートです…。


来週テストがあるので…。

ふむ…。
あの、先輩!
ん?
漢字の勉強は、普通に書くのが一番いいですか?
まあ、そうだな。
やっぱりかー…。
あたしがここで見てるから、ちゃんと勉強するこったな。
はぁーい…。
……。カキカキ
…?
あんだよ。振り向いたって何もやらんぞ。
ひゃあ…!
慌てて机に向かい直すみどり。
…。
(やべ、ちょっと眠気が…)


……


せんぱーい。
zzz…
ムッ。

寝ちゃってる…。

わたしがこんなに頑張ってるのに…。
…そうだ!
みどりさん!どこ行くんですか!?
シーッ!

ゆづ先輩が起きちゃう!ヒソヒソ


……


zzz…
…あ…やべ…寝ちまってた…。
おい、みどり――――


って、いない。

シャウラ、みどりどこ行ったか知ってるか?。
分からん。

数十分前に部屋を出たきり戻ってこない。

なにぃ!?

……


~~~~~~っ。
この広い家の中から探さなくちゃいけねえのか…。

こりゃ骨が折れるな…。

ポルックスの居場所は探し当てられないのか?
……駄目だ。室内だと正確性が低い。
くっそー、手当たり次第行くしかないか…!
まずはこの部屋から!
だ、誰ですの!?
なんだエリーの部屋か。
ゆづ先輩…ビックリさせないでくださいまし。
悪い悪い。

ところで、みどりの奴がどこ行ったかわかるか?

さあ…わかりませんわ。

わたくしずっとここで勉強していましたので。

そうか。邪魔して悪かったな。
シャウラ、次だ。


……


台所ッ!
……いないなぁ。


……


ダイニングッ!
ここでもなさそうだな。


……


4階の本がいっぱいあるとこッ!
ここも気配がないな。
あれ、この本新しいのだな。読んだことない。
…結弦葉?


……


親御さんのお部屋ッ!
…って、ここに入る勇気は、あいつにはないだろうなぁ。

あたしにもないもん。


……


大体探したけど、見つからんなぁ。
一旦部屋に戻るかー…。


みどりの部屋に入る。

……ん?
どうした?
微妙に道具の配置が変わっている気がする…!ヒソヒソ
ってことは……!
ここかあああ!!
わああああああ!
まさか押し入れの中に隠れているとはな…。

通りで見つからんかったと思ったぜ。

ご、ごめんなさい~。
勉強はする気になったか?
……。コクリ
よし、早速つづきからやっていこう。
はぁ~い。
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数日後

この前の漢字テストを返す。

今回は、みんなあまり出来が良くなかった。

ただ、その中で一人だけ満点がいた。
先生ー!満点の人から先に言ってーー!
さんせー!
僕もー!
わかったわかった。

では、まず満点の人から返そう。

――立河。
……え?
どうした、立河。
あっ、はい!
まじかー。すげー。
あいつ頭いいんだなー。
えへへ
すごいじゃないか。よく頑張ったな。
えへへへへ、ありがとうございます。
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満点!?すげえじゃねえか!
はい!先輩が見てくれたおかげです!
なに言ってんだよ。

結局頑張ったのはお前なんだから、もっと胸張っていいんだぞ。

へへ。
これからもちゃんと頑張って勉強しますね!
うん!その調子だ!
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数日後
結弦葉さーーん!!
なんだなんだお前、こんなところまで。
みどりさん、来週に算数のテストがあるのに全然勉強しないんですよー!
……なんか見たことある流れだな。
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登場人物紹介

黒嶺 結弦葉 (くろみね ゆづは)

21歳

田舎生まれ田舎育ち

魔法少女歴10年のベテラン

跡継ぎ問題に悩まされている

シャウラ

マスコットと呼ばれる白くて丸い地球外生命体

結弦葉を魔法少女に引き込む

渋い声

爺さん

結弦葉の隣の家に住む老人
よく田んぼに落っこちる

黄更城 エリー  (きさらぎ エリー)

13歳

魔法少女歴4年

都会出身

超一流企業の社長の一人娘

リゲル

エリーと共にいるマスコット
若々しい男の人の声

立河 みどり  (たちかわ みどり)

8歳

魔法少女歴1ヶ月の新人

孤児

ポルックス

みどりと共にいるマスコット
落ち着いた女の人の声 

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