第11話 裏設定
文字数 2,080文字
梅雨。あたしが最も嫌いな季節。
暑いのか寒いのかよくわからんし、ジメジメしてるし。
何より一番嫌なのは、雨だ。
そう！この！！雨が！！！ウザイったらありゃしねえ！！！！
うるさいぞ結弦葉。
雨降ってるんだから叫んでもいいだろ！
どうせ誰も聞こえん！
ほんと、雨降ってると気分が落ちるんだよなぁ…。
こんな雨の日は、家の中にいるのが一番だ。
依頼だ。
ほらきた！こういう時に限ってくるんだからもう～！
……んでどこだよ。
…家の前の田んぼだ。
ジジイイィィィイイイイイイイイイイ！！！！！！！！！！！
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いやぁ、またゆづちゃんに助けてもらったね。
ハァ…ハァ…、いえ、たまたま近くにいたもんで…！
結弦葉、殺気が漏れているぞ。
雨の日は気を付けないといかんなぁ。
いつも気を付けてください…。
…はぁ。
勢い余って変身しちまったよ。
てか、濡れてる時に変身解除するとどうなるの？
どうにもならんが。
なんちゅう塩対応だ。
まあいいや、変身解除！
結弦葉が私服姿に戻る。
なんとなんと！
私服は濡れていないじゃないか！
よし、もっかい変身してみよ。
結弦葉は変身し、フリフリのドレス姿になる。
おおっ！こっちも濡れてない！
って、足元の地面も乾いてるぞ？
変身時には周囲の水分は弾き飛ばされるようになってる。
そんな機能があったのか！！
なんだよ早く言ってくれればよかったのに～！
へっへっへっへっへ！
これなら雨も怖くないぜーー！！
結弦葉はとてつもない勢いで変身と解除を繰り返しながら、そこらじゅうを走り回っている。
ただいまー！
さて、こんな風にビショビショで帰ってきても…
変身。
変身解除。
濡れてな～い。
遊ぶな。
あれ？ばあちゃんは？
お前が外ではしゃいでいる時に出掛けていったぞ。
そっか。
じゃあ洗濯物干さないと。
…あ！
いいこと思いついちゃった！
またか…。
ここに大量の洗濯物があるだろ？
今日は雨だから、なかなか乾かないんだ。
まずは、この洗濯物を着るなり抱えるなりして自分の近くに置く。
……濡れたものを着るって気持ち悪いなぁ…。
そして…変身！
変身解除！
すると…ほら！
洗濯物が全部乾いてる！
はあ…。
これは使えるぜ～。
早速エリー達にも伝えよう。
いや、まてよ？
すこし様子を見てからにしよう。
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あ…ついに雨降ってきてしまいましたか…。
ちょっとリゲル。
なんだい？
みどりさんに迎えに来てほしいと伝えてくださる？
オッケー！
……
先輩から？
ええ。迎えに来てほしいとのことですよ。
雨降って来ちゃったもんね。
行こう行こう！
……
エリー先輩～。
あ、みどりさん！
迎えにきましたー。
ええ…それは嬉しいのですけども…。
傘は持ってきましたの？
ないですよ。
あの…本当に迎えだけで来たんですの？
それもレインコートで…。
はい。
それじゃあ意味が無いですわ！
傘がないから来てほしいってことでしたのよ！
ええ！？そうだったんですか！？
雨のせいで迷子になってしまうからだと思ってました…。
わたくしにもプライドはありますわ！
…はぁ。結局濡れるのですね…。
ごめんなさい…。
いえいえ。
迎えに来てくださったのは嬉しいですわ。
こうなったら思いっきり濡れてやりますわ！
行きますわよ！みどりさん！
あ、ちょっと待ってください！
方向違いますよ！
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よし、今こそ言うチャンスだな！
シャウラ！
わかっている。
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やっと着いた…。
びっしょりですわね…。
結弦葉さんからメッセージだよ！
『変身してまた解除するとすぐに乾くぞ』だって。
どういうことでしょう？
さあ…？
とりあえず、やってみましょうか。
変身。
解除。
まあっ！本当に乾いていますわ！
すごーい！
これなら雨の日も憂鬱になりませんわね！
流石だねゆづ先輩は！
ええ！
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へへへ、こっちも気持ちがいいぜ。
ってあら？いつの間にか雨止んでるじゃんか。
さーて、散歩にでも行くかなー。
その日の夜
風呂入りながらケータイ弄るのが癖になってきた。
まあ昼に見てもしょうがないからな。
あ、友達からメールだ。
返信返信っと。
シャーーーーウラーーーーー！！
今風呂場から結弦葉の声が…。
何があったか知らないが、まあ行ってみるか…。
結弦葉、どうし…
お湯がなくなっちゃたああああ！！
なぜ風呂に入りながら”へんしん”したのだ…。
ぶぁっくしょん！！
