第8話 カイロの日和

文字数 865文字

 寒さ厳しき折、いかがお過ごしですか? 

 最近、見直した物がある。『貼るカイロ』
少し前は袋から出して揉んでから使ったヤツ。今は袋から出しただけでジワジワと温かくなる優れ物。

 ここ数日、全国的に真冬になった。夕方のニュースで新潟の道路がエライことになっていると伝えていた。私の地域では雪こそ降らないが、今朝のリビングは5℃だった。

 最近、重ね着が辛い。重さを感じるし、動きづらい。若い頃と比べて体力が落ちたなと実感する。なるべく薄くて温かい衣類で過ごしているが今朝のような寒さは、重ね着する必要があった。それでも肩甲骨から腰の少し上までの背中がジワッと寒い。そこで思いついたのが『貼るカイロ』の存在。

 早速下駄箱の横にストックしてあるカイロの引き出しを見ると……そこには

カイロばかりが。そうだった。カイロはウォーキングやゴルフのラウンドのときに上着のポケットを入れるのが常になっていたので、貼るタイプはわざと避けて買っていた。それでも1つくらいは何かの拍子で隠れているかも……と望みを捨てずゴソゴソ漁っていたら、消費期限が4月で切れていた貼るタイプを見つけた。ダメ元で冷たくなった背中にペタリ。期限切れでもジワジワと温かさがやってきた。凄いね。流石です日本製。半日以上暖かかった。

 大昔の話。私が中学生の頃、カイロといえばベンジンを燃料にした金属製の物だった。毎朝ギリギリまで出掛けられない私にはカイロを準備する時間などあるはずもなく、だらしない娘の為に母はいつも文句を言いながらカイロを温めてくれていたっけ。今はその母を介護する立場になり、時に文句を言いながらサポートをしている。腹の立つ時は、こうやって少しでも昔の恩を思い出せればいいのに。感慨にふけるのは、余裕のある時だと私の経験値が言ってはいるが。

 私は昔も今も寒がりだが、最近、夫が急に寒がりになった。気が付けばコタツにズッポリ入っている。夫婦揃って冬眠のような年末になりそうだ。

 私はリビングのテーブル脇にストーブを置いて暖をとっています。要らない情報ですが。










 
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