第3話 訃報から

文字数 883文字

 冷え込んできましたね。流石に冬の準備はお済みですよね?

 私が住んでいる所は、天気予報通り12月に入った途端に冬になった。私は初冬の朝の冷やっと感が案外好きだ。室温が午前8時で11℃くらいの感じ。

 昨日、スマホに渡辺徹さん死去のニュースが入り、目を疑った。享年61歳。敗血症。世間がW杯でドーハの

に湧く最中に。昼のワイドショーを見たが、渡辺さんの訃報を知らせる局は無かった。

 罹患して1ヶ月も経たないうちの死去だと知り、名前だけしか知らなかった敗血症という病気がどれほど怖いかを知った。自分自身のことでも、寿命というのは分からない。もちろん死因が、病気なのか事故なのかも。

 少し前から曽野綾子さんの『六十歳からの人生』を読んでいる。副題のあなたらしく暮らす心得に惹かれて買った。短いエッセイ集なので、小間切れで読んでいる。曽野さんはクリスチャンだから時々そちらの解釈も入ってくるが、老後の参考書としては申し分ないと思う(上から目線でスミマセン)

 老婆心とはよく言ったもので、諸先輩方の経験の教えは有り難いなとつくづく思う。学ぶのは失敗談。場合によっては自身が経験してこそというものもあるが、大抵は先回りさせてもらう感覚で教えてもらう。だが最近、沢山の教えも、すくったザルの網目が大きくなっていくように、残るものが少なくなってきた実感がある。

 高齢者の枠に入り始めの今だから、身体が少しずつ不自由になってくる先の先の未来までを見据えて、ここ数年、生活習慣の見直しを心掛けている。

 そうしておいた方がいいと確信したのは、高齢になった両親の暮らしぶりを見ているからだ。部屋を見る限り、父が現役世代の頃と変わらない。だから動線に無理があったり、物を適度に捨てる習慣が出来ていないため、捨てる事を怖がる。ただ幸いなこととして、生活費の蓄えは出来ていた。この点に於いては素直に学ばせてもらおうと思っている。

 いつ寿命が尽きるかは分からないが、生きている限り、いくつになっても快適な時間を過ごしたいと思いながら未来のベース作りを考えている。

 渡辺徹さんのご冥福をお祈りします。




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