『御存知か。この日本に最初に鈍感が来たのはいつかを。』
文字数 2,544文字
前巻までのあらすじ
夏休みが終わることへのデモ行進に巻き込まれてしまった望。「夏休み終了、反対ー!」「夏休み終了、反対ー!」そこに教育論を語る専門家が現れて「夏休みが終わらなきゃ、学習ができないだろ!」と怒り現れる。そして「このデモのリーダーは誰だ⁉︎話がしたい」と言った。無理矢理、望はリーダーとして前に出される!「お前、教員じゃないか⁉︎」「何だと⁉︎ 俺らのリーダーがあっち側だったなんて!」両側の人間に責められた望は、苦し紛れにその場を去って行くのであった。
・ ・
可奈子 「……」ぼけっー
千里 「ちょっと大浦さん、心配だわ。いつもあんなにぼけっーとして。車とかちゃんと見て、歩いてるのかしら。」
奈美 「……確かにそれは心配だね。ぼけっーとしてても良いことないし」
望 「確かにその通りです」
あびる 「あっ、先生」
望 「世の中、ぼっーとしてると気づかぬうちに被害にあってしまうことが多くあります」
あびる 「確かにそれはあるかも。私もぼっーと歩いてると、いつも何かしらの怪我をするもの」
望 「……ぼっーとしてたがために起きる被害は、身体的な被害だけではありません」
望 「そう……ぼっーとしていたらいつの間にか被害にあっていたなんて、よくある話なのです!」
・気づかぬうちに告訴されている
・気づかぬうちに卒業させられている
・気づかぬうちに書類にハンコとサインをさせられる
・気づかぬうちに痴漢呼ばわりされる
・気づかぬうちにネタをパクられる
望 「絶望したっーー!! ただぼっーとしてただけなのに気づけば被害者になっている現実に絶望したっーー!!」
奈美 「確かにそれある!私もただ毎日ぼっーとしていただけなのに、気づけば体重がかなり増えていたもの!」
あびる 「……奈美ちゃんはそうでしょう。しかも普通」
奈美 「普通って言うなぁ!」
望 「ああ、考えるだけで恐ろしい。悪い人に騙されないためには、常に周りに注意して気を張る必要があるのですね!」
可符香 「確かに注意しておくのは大事ですけど、ぼっーとしてることだって悪いことばかりではないですよ?」
望 「ふ、風浦さん……」
可符香 「それにただぼっーとしてるわけではありません!これは一種の鈍感力です!」
望 「……ああ、そういえばありましたね、そういうの」
可符香 「鈍感力とはすなわち、あえて気づかない力のことです!気にしなくてもいいことは気にしない!それだけで日常は、はるかに有意義なものになります!」
望 「確かに、あえて気にしないことで気持ち的に楽になることはあります」
・人が自分の悪口を言っていても気にしない
・周りと比較されても、自分は他者と比較しないで気にしない
・怖い人たち同士の喧嘩を見たら早く逃げる、気にしない
・クラス内でのいじめを気にしない
奈美 「ちょっと⁉︎ 最後の二つに関しては気づかないというより、見ないふりしてるだけでしょ!!いじめがクラス内で起きたらちゃんと先生に言ってください!いじめは見ないふりしてる人がいるから、無くならないんですよ⁉︎絶対にやめてくださいね!」
可符香 「作者さんはこれを言いたかったがためにちょっと展開を強引にしたんですね」
晴美 「いじめは良くないからね」
望 「見ないふりはダメですが、確かに鈍感力は大切です。私も是非、鈍感力を養いたいものですね」
可符香 「……何言ってるんですか、先生!もう先生は立派な鈍感力を持ってるじゃないですか!」
望 「えっ?」
可符香 「先生は持ち前の鈍感力のおかげで生徒たちからの好感に気づいてない!」
望 「なっ⁉︎」
まとい 「なるほど!先生が私に振り向かないのも、鈍感力のせいだということ!」
望 「いたんですか⁉︎」
まとい 「ええ、ずっと」
千里 「なるほど……先生が私に振り向いてくれないのは、その鈍感力というやつのせいなのね。だったらその鈍感力というやつを消してやる!!」
望 「ひっっ!!」
千里 「先生!こちらに!」
望 「一体私に何をするつもりなんですか⁉︎」
千里 「学校に入ってもらうだけです。」
望 「学校?」
景 「そういうことだ、望」
望 「って兄さん⁉︎」
可符香 「景さんが経営してる、敏感学校に入るということですね!」
奈美 「何その林間学校みたいな名前⁉︎」
景 「ここでは、鈍感力の真逆、敏感力を身につけられる授業をしている。で、お前もここに入学するということだ」
望 「そんな学校、入りたくないです!」
千里 「いいから早く行け」
望 「ひっっ!!」
・畳の目を数える訓練
・蚊を箸で捉える訓練
・ベタに滝に当たる訓練
・ちょっとした空気の変化に気づく訓練
・ウォー○ーを探せを10秒でこなしていく訓練
あびる 「これで先生は本当に敏感になれるの?」
景 「ああ。間違いなく、センシティブになれる!」
千里 「ということはこの修行が終わったら先生はやっと私に振り向いてくれるのね……」
まとい 「やっと私にも……」
数日後
望 「……」
晴美 「あっ、先生が登校してきた」
千里 「先生!私を見てください!」
千里「……私のこと、どう見えます? 私の気持ち、分かってくれます?」
望 「……」
奈美 「……先生?」
望 「別に普通の木津さんですが」
千里 「えっ。」
まとい 「どういうことよ!何一つ、敏感になってないじゃない!」
可符香 「いや、これはかなり敏感になってますよ?」
奈美 「どこが?」
望 「もう修行も疲れたし、死んじゃおうかな」
あびる 「あっ、カバンから縄を取り出した」
千里 「ちょっと先生⁉︎」
望 「あっ……この縄、少し手触りが悪いですね、別のにしましょう」
晴美 「また別の縄をバッグから取り出した」
望 「これも少し手触りが悪いですね……。今日はダメですね。とりあえず今日死ぬのは、やめておきましょう」
あびる 「あっ。敏感だ」
マ太郎 「いつも通りじゃないカ」
夏休みが終わることへのデモ行進に巻き込まれてしまった望。「夏休み終了、反対ー!」「夏休み終了、反対ー!」そこに教育論を語る専門家が現れて「夏休みが終わらなきゃ、学習ができないだろ!」と怒り現れる。そして「このデモのリーダーは誰だ⁉︎話がしたい」と言った。無理矢理、望はリーダーとして前に出される!「お前、教員じゃないか⁉︎」「何だと⁉︎ 俺らのリーダーがあっち側だったなんて!」両側の人間に責められた望は、苦し紛れにその場を去って行くのであった。
・ ・
可奈子 「……」ぼけっー
千里 「ちょっと大浦さん、心配だわ。いつもあんなにぼけっーとして。車とかちゃんと見て、歩いてるのかしら。」
奈美 「……確かにそれは心配だね。ぼけっーとしてても良いことないし」
望 「確かにその通りです」
あびる 「あっ、先生」
望 「世の中、ぼっーとしてると気づかぬうちに被害にあってしまうことが多くあります」
あびる 「確かにそれはあるかも。私もぼっーと歩いてると、いつも何かしらの怪我をするもの」
望 「……ぼっーとしてたがために起きる被害は、身体的な被害だけではありません」
望 「そう……ぼっーとしていたらいつの間にか被害にあっていたなんて、よくある話なのです!」
・気づかぬうちに告訴されている
・気づかぬうちに卒業させられている
・気づかぬうちに書類にハンコとサインをさせられる
・気づかぬうちに痴漢呼ばわりされる
・気づかぬうちにネタをパクられる
望 「絶望したっーー!! ただぼっーとしてただけなのに気づけば被害者になっている現実に絶望したっーー!!」
奈美 「確かにそれある!私もただ毎日ぼっーとしていただけなのに、気づけば体重がかなり増えていたもの!」
あびる 「……奈美ちゃんはそうでしょう。しかも普通」
奈美 「普通って言うなぁ!」
望 「ああ、考えるだけで恐ろしい。悪い人に騙されないためには、常に周りに注意して気を張る必要があるのですね!」
可符香 「確かに注意しておくのは大事ですけど、ぼっーとしてることだって悪いことばかりではないですよ?」
望 「ふ、風浦さん……」
可符香 「それにただぼっーとしてるわけではありません!これは一種の鈍感力です!」
望 「……ああ、そういえばありましたね、そういうの」
可符香 「鈍感力とはすなわち、あえて気づかない力のことです!気にしなくてもいいことは気にしない!それだけで日常は、はるかに有意義なものになります!」
望 「確かに、あえて気にしないことで気持ち的に楽になることはあります」
・人が自分の悪口を言っていても気にしない
・周りと比較されても、自分は他者と比較しないで気にしない
・怖い人たち同士の喧嘩を見たら早く逃げる、気にしない
・クラス内でのいじめを気にしない
奈美 「ちょっと⁉︎ 最後の二つに関しては気づかないというより、見ないふりしてるだけでしょ!!いじめがクラス内で起きたらちゃんと先生に言ってください!いじめは見ないふりしてる人がいるから、無くならないんですよ⁉︎絶対にやめてくださいね!」
可符香 「作者さんはこれを言いたかったがためにちょっと展開を強引にしたんですね」
晴美 「いじめは良くないからね」
望 「見ないふりはダメですが、確かに鈍感力は大切です。私も是非、鈍感力を養いたいものですね」
可符香 「……何言ってるんですか、先生!もう先生は立派な鈍感力を持ってるじゃないですか!」
望 「えっ?」
可符香 「先生は持ち前の鈍感力のおかげで生徒たちからの好感に気づいてない!」
望 「なっ⁉︎」
まとい 「なるほど!先生が私に振り向かないのも、鈍感力のせいだということ!」
望 「いたんですか⁉︎」
まとい 「ええ、ずっと」
千里 「なるほど……先生が私に振り向いてくれないのは、その鈍感力というやつのせいなのね。だったらその鈍感力というやつを消してやる!!」
望 「ひっっ!!」
千里 「先生!こちらに!」
望 「一体私に何をするつもりなんですか⁉︎」
千里 「学校に入ってもらうだけです。」
望 「学校?」
景 「そういうことだ、望」
望 「って兄さん⁉︎」
可符香 「景さんが経営してる、敏感学校に入るということですね!」
奈美 「何その林間学校みたいな名前⁉︎」
景 「ここでは、鈍感力の真逆、敏感力を身につけられる授業をしている。で、お前もここに入学するということだ」
望 「そんな学校、入りたくないです!」
千里 「いいから早く行け」
望 「ひっっ!!」
・畳の目を数える訓練
・蚊を箸で捉える訓練
・ベタに滝に当たる訓練
・ちょっとした空気の変化に気づく訓練
・ウォー○ーを探せを10秒でこなしていく訓練
あびる 「これで先生は本当に敏感になれるの?」
景 「ああ。間違いなく、センシティブになれる!」
千里 「ということはこの修行が終わったら先生はやっと私に振り向いてくれるのね……」
まとい 「やっと私にも……」
数日後
望 「……」
晴美 「あっ、先生が登校してきた」
千里 「先生!私を見てください!」
千里「……私のこと、どう見えます? 私の気持ち、分かってくれます?」
望 「……」
奈美 「……先生?」
望 「別に普通の木津さんですが」
千里 「えっ。」
まとい 「どういうことよ!何一つ、敏感になってないじゃない!」
可符香 「いや、これはかなり敏感になってますよ?」
奈美 「どこが?」
望 「もう修行も疲れたし、死んじゃおうかな」
あびる 「あっ、カバンから縄を取り出した」
千里 「ちょっと先生⁉︎」
望 「あっ……この縄、少し手触りが悪いですね、別のにしましょう」
晴美 「また別の縄をバッグから取り出した」
望 「これも少し手触りが悪いですね……。今日はダメですね。とりあえず今日死ぬのは、やめておきましょう」
あびる 「あっ。敏感だ」
マ太郎 「いつも通りじゃないカ」