『天上がりは安全、というのは嘘だ。』
文字数 2,499文字
望 「天下りって良くないと思うんです」
可符香 「先生! そのネタはもう原作でやってます!」
望 「……私を甘く見ないでください、続きがあるのですよ」
あびる 「続き?」
望 「天下りも確かにありますが、世の中には天上がりもあります!!」
奈美 「天上がり? 何それ」
望 「政治家が別の職場に天下るのなら、別の職場の人間が出馬して政治家になろうとするのは天上がりと言えます!!」
晴美 「要するにアントニオ猪木とかSPEEDとかのことですか?」
望 「ええ、その通りです」
可符香 「天下りの反対の流れ……つまり天下りのポロロッカですね!」
望 「なっ」
可符香 「本来の流れは、政治家が別の職場、ですが、天上がりは別の職場の人が政治界に出てくること。つまり本来の流れとは逆流、ポロロッカってことですね!」
千里 「ポロロッカ……? それも原作でやってるからダメです、先生!」
マリア 「原作とポロロッカの定義が微妙に違くないカ?」
あびる 「そもそも天下りを本来の流れと定義するところに問題がなくない?」
望 「そ、そんな!! これすらも原作にあると言われてしまったらもう私に話せることがありません!」
晴美 「……つまりネタがなくなったってこと?」
奈美 「そ、そしたらもう終わりじゃん!!」
望 「そ、それは色々まずいです、だ、誰かネタのアイデアをください!」
晴美 「はい!」
望 「……不安しかありませんがどうぞ?」
晴美 「先生と命さんのイチャイチャを見せるだけで十分楽しめます!」
望 「却下です!」
晴美 「ええっ⁉︎ な、何で⁉︎」
望 「需要がありません」
晴美 「ありますよ、めっちゃ!!」
望 「それは藤吉さんにだけでしょう!!」
奈美「……じゃあ、はい!」
望 「……どうぞ」
奈美 「食べ歩きをし」
望 「却下です」
奈美 「最後まで聞けよ⁉︎」
望 「一体どうすればいいんでしょうか……誰か革命的なアイデアはないものでしょうか」
千里 「革命?」 ピクッ
奈美 「千里ちゃんが左翼ワードに反応した!」
千里 「良いでしょう、私が革命を起こしましょう。」
望 「いや、あの、革命じゃなくて革命的なアイデアを」
まとい 「先生、私の危険察知能力が言っています。彼女、三秒後にはまず公務員である先生を襲ってきますよ?」
望 「ひっっ!! 死にたくないです! ていうかいたんですか」
まとい 「ええ、ずっと」
望 「こ、こうなったら公務員をやめるしかありません! ですがそれだと収入がなくなることに」
可符香 「そんな先生に朗報があります!! 素敵な天下り先を用意してますよ?」
望 「おおっ、それは都合の良い! ありがたく享受させてもらいます!」
可符香 「ニュースのコメンテーターですよ!」
望 「それはそれで左翼派閥に狙われそうですけど、仕方ないですね。コメンテーターになります!」
可符香 「ではこちらに!」
望 「分かりました!」
ササッ
可符香 「こちら、あるニュース番組のディレクターです!!」
デ 「どうも、糸色さん。よろしくお願いします」
望 「ええ、お願いします。それにしても素人である私がコメンテーターなどできるのでしょうか?」
可符香 「先生は普段からあらゆることに絶望しては文句を言ってるじゃないですか! それをカメラに向かってすればいいだけですよ!」
望 「ああ、なるほど! それならできそうです!!」
あびる 「……先生、ひどいことを言われてるのに気づいてない」
デ 「では糸色さん、始まりますよ!」
キャスター 「……という問題がありますが、糸色さんはどう考えています?」
望 「私はですね、この問題、とても複雑なように思えます。まず派閥争いが国を良くすることより優先されてる事実がいけないかと」
奈美 「……今の所先生、真面目にしてるね。ところで千里ちゃんは?」
晴美 「決起集会だって」
キャスター 「では糸色さん、教師による体罰問題はどう考えてますか?」
望 「許せませんね。過去に教師をやっていた身としてはますます許せません」
あびる 「授業中に自殺しようとする先生も問題だと思うけど」
まとい 「もう過去のことにしてますね、切り替えが早い」
キャスター 「糸色さん、コメントありがとうございます。では次のニュースは……」
* *
可符香 「先生、真面目にコメントしてる姿、様になってましたよ!!」
望 「……正直、私も天職を見つけたと思っています」
あびる 「すぐ調子に乗る」
可符香 「ところで先生!」
望 「えっ、はい、何ですか?」
可符香 「出馬はしないんですかねー?」
望 「えっ?」
可符香 「先ほどのニュースの反響はでかく、もう先生はネット上ではカリスマ的人気もありますよ!! これは出馬するしかない!」
望 「そんなことを言ったって私には政治家の人脈もないですし……」
可符香 「私が紹介するから大丈夫です!」
望 「ええっ⁉︎」
キャスター 「そうですよ、糸色さん! あなたのような人が政治家になったらきっとこの国も変わるはずです!」
ディレクター 「私たちも糸色さんのこと応援してますので!」
望 「えっ、その、あの、私は出馬するつもりなんて」
まとい 「まるで元貴乃花親方のような状況に!!」
晴美 「時事ネタが古いなぁ。これもストック??」
可符香 「まあそれはともかく」
望 「私はその親方みたいに芯が強くないので周りに流されてしまいます!」
奈美 「そして先生が出馬して」
晴美 「当選した!!」
望 「ええっ⁉︎」
千里 「決起するときは今じゃぁぁぁ!!」
奈美 「あっ、千里ちゃんと他大勢が一気に!」
千里 「革命の一番の敵は政治家じゃぁぁぁ!!」
望 「うぎゃあぁ!!」
マリア 「なるほどナ、これが天上がりなのナ!」
可符香 「先生! そのネタはもう原作でやってます!」
望 「……私を甘く見ないでください、続きがあるのですよ」
あびる 「続き?」
望 「天下りも確かにありますが、世の中には天上がりもあります!!」
奈美 「天上がり? 何それ」
望 「政治家が別の職場に天下るのなら、別の職場の人間が出馬して政治家になろうとするのは天上がりと言えます!!」
晴美 「要するにアントニオ猪木とかSPEEDとかのことですか?」
望 「ええ、その通りです」
可符香 「天下りの反対の流れ……つまり天下りのポロロッカですね!」
望 「なっ」
可符香 「本来の流れは、政治家が別の職場、ですが、天上がりは別の職場の人が政治界に出てくること。つまり本来の流れとは逆流、ポロロッカってことですね!」
千里 「ポロロッカ……? それも原作でやってるからダメです、先生!」
マリア 「原作とポロロッカの定義が微妙に違くないカ?」
あびる 「そもそも天下りを本来の流れと定義するところに問題がなくない?」
望 「そ、そんな!! これすらも原作にあると言われてしまったらもう私に話せることがありません!」
晴美 「……つまりネタがなくなったってこと?」
奈美 「そ、そしたらもう終わりじゃん!!」
望 「そ、それは色々まずいです、だ、誰かネタのアイデアをください!」
晴美 「はい!」
望 「……不安しかありませんがどうぞ?」
晴美 「先生と命さんのイチャイチャを見せるだけで十分楽しめます!」
望 「却下です!」
晴美 「ええっ⁉︎ な、何で⁉︎」
望 「需要がありません」
晴美 「ありますよ、めっちゃ!!」
望 「それは藤吉さんにだけでしょう!!」
奈美「……じゃあ、はい!」
望 「……どうぞ」
奈美 「食べ歩きをし」
望 「却下です」
奈美 「最後まで聞けよ⁉︎」
望 「一体どうすればいいんでしょうか……誰か革命的なアイデアはないものでしょうか」
千里 「革命?」 ピクッ
奈美 「千里ちゃんが左翼ワードに反応した!」
千里 「良いでしょう、私が革命を起こしましょう。」
望 「いや、あの、革命じゃなくて革命的なアイデアを」
まとい 「先生、私の危険察知能力が言っています。彼女、三秒後にはまず公務員である先生を襲ってきますよ?」
望 「ひっっ!! 死にたくないです! ていうかいたんですか」
まとい 「ええ、ずっと」
望 「こ、こうなったら公務員をやめるしかありません! ですがそれだと収入がなくなることに」
可符香 「そんな先生に朗報があります!! 素敵な天下り先を用意してますよ?」
望 「おおっ、それは都合の良い! ありがたく享受させてもらいます!」
可符香 「ニュースのコメンテーターですよ!」
望 「それはそれで左翼派閥に狙われそうですけど、仕方ないですね。コメンテーターになります!」
可符香 「ではこちらに!」
望 「分かりました!」
ササッ
可符香 「こちら、あるニュース番組のディレクターです!!」
デ 「どうも、糸色さん。よろしくお願いします」
望 「ええ、お願いします。それにしても素人である私がコメンテーターなどできるのでしょうか?」
可符香 「先生は普段からあらゆることに絶望しては文句を言ってるじゃないですか! それをカメラに向かってすればいいだけですよ!」
望 「ああ、なるほど! それならできそうです!!」
あびる 「……先生、ひどいことを言われてるのに気づいてない」
デ 「では糸色さん、始まりますよ!」
キャスター 「……という問題がありますが、糸色さんはどう考えています?」
望 「私はですね、この問題、とても複雑なように思えます。まず派閥争いが国を良くすることより優先されてる事実がいけないかと」
奈美 「……今の所先生、真面目にしてるね。ところで千里ちゃんは?」
晴美 「決起集会だって」
キャスター 「では糸色さん、教師による体罰問題はどう考えてますか?」
望 「許せませんね。過去に教師をやっていた身としてはますます許せません」
あびる 「授業中に自殺しようとする先生も問題だと思うけど」
まとい 「もう過去のことにしてますね、切り替えが早い」
キャスター 「糸色さん、コメントありがとうございます。では次のニュースは……」
* *
可符香 「先生、真面目にコメントしてる姿、様になってましたよ!!」
望 「……正直、私も天職を見つけたと思っています」
あびる 「すぐ調子に乗る」
可符香 「ところで先生!」
望 「えっ、はい、何ですか?」
可符香 「出馬はしないんですかねー?」
望 「えっ?」
可符香 「先ほどのニュースの反響はでかく、もう先生はネット上ではカリスマ的人気もありますよ!! これは出馬するしかない!」
望 「そんなことを言ったって私には政治家の人脈もないですし……」
可符香 「私が紹介するから大丈夫です!」
望 「ええっ⁉︎」
キャスター 「そうですよ、糸色さん! あなたのような人が政治家になったらきっとこの国も変わるはずです!」
ディレクター 「私たちも糸色さんのこと応援してますので!」
望 「えっ、その、あの、私は出馬するつもりなんて」
まとい 「まるで元貴乃花親方のような状況に!!」
晴美 「時事ネタが古いなぁ。これもストック??」
可符香 「まあそれはともかく」
望 「私はその親方みたいに芯が強くないので周りに流されてしまいます!」
奈美 「そして先生が出馬して」
晴美 「当選した!!」
望 「ええっ⁉︎」
千里 「決起するときは今じゃぁぁぁ!!」
奈美 「あっ、千里ちゃんと他大勢が一気に!」
千里 「革命の一番の敵は政治家じゃぁぁぁ!!」
望 「うぎゃあぁ!!」
マリア 「なるほどナ、これが天上がりなのナ!」