『エイプリルフールはご機嫌ななめだった。』

文字数 2,400文字

望 「エイプリルフール────騙される人は、いわゆる『四月バカ』なんてよばれてますが……今の世の中、本当のことを知っていた方が損することばかりです!!」

千里 「まためんどくさいことに。」

あびる 「そもそもエイプリルフールはもう過ぎてるし」

望 「サザエさん時空なのでセーフです」

千里 「セーフじゃないから⁉︎」

望 「騙されている方が幸せ、知らない方が幸せなことだってあるのです!」

・成分表示に書かれている添加物
・裏取引
・食品の輸入先
・天然ボケアイドルの裏の顔
・いつの間にか消えていたタレント
・募金したお金の行方
・裁判で自分が勝った相手のその後

望 「絶望したぁぁっ!!嘘で誤魔化せていた真実を知って絶望したぁぁっ!」

あびる 「展開が早すぎ、雑すぎじゃない?」

マ太郎 「作者も新学期デ疲れてるノナ」

晴美 「まあ確かに世の中には優しい嘘もあるし、知らない方がマシなことはたくさん!!」

千里 「思い当たることでもあるの?」

晴美 「思い当たるも何も!! あなたのことよ、千里!」

千里 「えっ。」

晴美 「親友が人を殺してることなんて知りたくもなかった!!」

どよんど

晴美 「親友が誕生日パーティを一人きりでやってるなんて知りたくもなかった!!」

どよんど

千里 「な、なら! 私だって知りたくなかったことが山ほどある!!」

晴美 「というと?」

千里 「親友がコスプレが趣味なんて知りたくもなかった!!」

どよんど

千里 「親友が同人誌を書いてて、しかもそれがBLなんて知りたくもなかった!!」

どよんど

千里 「私が人を殺してることとかが気になってたなら、なんでちゃんと言ってくれなかったのよ⁉︎ 言ってくれないと伝わらないわよ!!」

晴美 「それこそが優しい嘘よ! 友達にバレてるなんて夢にも思ってなかったんでしょ?」

望 「優しい嘘というか、嘘つかないと自分も殺されそうですよね……」

晴美 「それに千里だって私の同人誌やらの活動は応援してたはずでしょ⁉︎ 嫌なら嫌って言ってよ!」

千里 「別に今は嫌じゃないわよ、慣れたし。でも当時はやっぱりそういうの詳しくないし困惑したわ。とはいえ言えるはずないじゃない! すごい幸せそうに絵を描いてるんだもの! これだって優しい嘘よ!」

可符香 「優しい嘘、素敵ですよね〜!!」

奈美 「可符香ちゃん!」

可符香 「ってことはやっぱりエイプリルフールは素敵なんですよ! 優しい嘘で溢れかえりますから!そう、つまりエイプリルフールは何を言っても大丈夫なんです!」

・ついに社会主義時代の到来かっ⁉︎
・パンがないならケーキを食べろ
・全米(さん)が泣いた!
・女優の〇〇不倫!
・首を吊ることで命の尊さを生徒に教えてる
・行列に並んでる最中にくれたドーナツの方が美味かった
・弟子が師を超えた
・新元号は今鹿〈ナウシカ〉

望 「とはいえ羽目を外してはいけません!! 嘘から出たまことという言葉もありますし。過度な嘘は悲劇しか呼びません!」

・占いを信じて事業こける
・ツイッターで適当に言ったことが真剣に捉えられ炎上
・予言当たりすぎて神格化される
・誤報が裁判を招いた
・冗談で言ったのにそれが理由で疎遠
・公式が悪ふざけしすぎると荒れる

可符香 「そんなことはありません! むしろエイプリルフールなんだからどんどんすごい嘘をついていきましょう!」

望 「話を聞いてくださいっ!!」

マ太郎 「ちなみにナ、一番怖いのはエイプリルフールに嘘のような本当のコトを言うことダヨ!」

可符香 「……みんな、先生と愛ちゃんは付き合ってます!」

望 「なっ」

愛 「ええっ⁉︎ 風浦さん⁉︎」

千里 「さてどう弁解する?」ギロッ

望 「ひっっ!!」

可符香 「そして晴美ちゃんのバックには千里ちゃんの弱点をまとめた弱点ノートが入ってます!」

晴美 「なっ」

まとい 「ライバルの弱点は知っておかなければ!」

望 「いたんですか」

まとい 「ええ、ずっと。勿論エイプリルフールの嘘などではなく、ずっといましたよ」

望 「それはそれで困るのですが……」

千里 「おい晴美。ソレハホントウカ??」

晴美 「違うからっ!! 絶対違うからっ!!」

可符香 「そして交くんのお父さんはやっぱり先生なんです!」

千里 「なっ。ダ、ダ、ダレノコダァァァ!!!!」

望 「そんな訳ないじゃないですか!! 可符香さんの嘘ですよ⁉︎」

可符香 「優しい嘘だから許してください!」

あびる「全然優しくないけど」

望 「さっきも言いましたけど、エイプリルフールだからってどんな嘘をついてもいいなんて、決して許されません! 優しい嘘はなるべくつかず、つかれても詮索せず。それが一番です!!」

ガラッ

?? 「あのぉ〜すいません」

奈美 「えっ誰?」

男 「私、教育委員会の者です。この学校に問題がないか調査しにきました。問題があるならちゃんとここで言ってくださいね? 勿論エイプリルフールだからって嘘などつかないでください」

千里 「先生が授業中に首を吊ろうとするんです。」

男 「えっ」

まとい 「うちの先生は女生徒みんなから惚れられています。ハーレム状態です」

男 「えっっ??」

奈美 「うちのクラス不法入国者がいます!」

男 「はい??」

カエレ 「先生に毎日スカートの下を見られます! 訴えてやるっ!!」

男 「えっとね……? エイプリルフールなんだからって嘘は言っちゃ……」

千里 「嘘じゃないのに!!」

マ太郎 「さっきも言ったケド、一番怖いのはエイプリルフールに嘘のような本当のコトを言うことダカラナ!!」
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