『ふと思い出す法則がある。』
文字数 2,760文字
奈美 「みんな、聞いてよ!!」
あびる 「どうしたの?」
奈美 「こないだね……」
* *
奈美 「ぎゃぁあぁ!! スマホが故障した!!」
(でもこれはチャンスかも。そろそろ新しいスマホに変えたかったし)
奈美 「お母さん〜。スマホ故障しちゃったんだけど新しいの買って〜!」
母 「ええ? 本当に?」
奈美 「嘘じゃないよ! ほら見て、起動しないの!!」
母 「……普通に起動するけど」
奈美 「えっ?」
* *
奈美 「ってことがあってさ! 故障するならもっとちゃんと故障して欲しかった! 微妙に不調なスマホほど困る!!」
奈美 「あとね……」
* *
(満員電車きついなあ……って私が立っている前の席の隣の人が立った! で私の隣で立っていた人が座った!! そ、そんな!?)
ガタンゴトン…ガタンゴトン
(ようやく座れたよ。良かったあ。って今度は私の前にいかにも疲れて座りたそうなおばあちゃんがっ!?)
奈美 「で、席を譲ったってわけ。……何で人に故障してるのを見せようとするときに限って機械って治るのかな? 何で私の前の席に限って空かないんだろう……そして何故私が座れたときに限って目の前にお年寄りが来るんだ!! 運の無さに絶望したぁぁっ!!」
望 「絶望しないでください!! それは私の義務です!!」
あびる 「あっ、先生」
晴美 「だからそれは自意識過剰な義務だって!!」
望 「日塔さん。それはマーフィーの法則ですね」
奈美 「マーガリンの法則??」
望 「マーフィーの法則です」
奈美 「何ですかそれ?」
望 「例えばこんなことありませんでしたか?」
・急いで乗った電車は逆方向へ走っていく
・洗車した日に限って雨が降る
・二択で悩んで最後に変えてしまうと間違える
・録画した番組に限って野球中継の延長
・傘を持っていった日に限って雨は降らない
望 「このような、根拠がないようで何故か説得力のある諸説たち。これらをまとめてマーフィーの法則と呼ぶのです!!」
奈美 「確かに説得力がある!! 流石マーガリンの法則!!」
あびる 「マーフィーの法則ね」
可符香 「私、知ってます!! 他にも様々なマーフィーの法則!」
望 「おや、風浦さん。あなたもご存知でしたか、マーフィーの法則。まあたくさんありますもんね、マーフィーの法則。他にもこんなにあります!!」
・一度認めた例外は次からは例外扱いされない
・毎度遅刻する人が久しぶりに早く出たときに限ってトラブルに巻き込まれ遅刻する
・慌ててこなした宿題ほど、提出期限が延期される
・急いでるときに限ってよく赤信号
・探してないときになくしものを見つける
・どうでもいいときに限って本調子
・知恵袋で本当に知りたいことは知れない
・本当に共有したい趣味ほど相手はあまり知らない
・バターを塗った面を必ず下にして落ちる
まとい 「でも先生?? あながちそのマーフィーの法則、全てが全て、デタラメというわけではないらしいですよ?」
望 「いたんですか」
まとい 「ええ、ずっと」
あびる 「確かにいくつかは、根拠が予測できそう」
あびる 「例えば傘を持っていったときに雨が降らないとか、洗車したときに限って雨が降ったとかって、印象論の問題だよね」
まとい 「ええ。傘を持っていって雨が降ったときだって多いはずです。むしろそちらの方が多いに決まってる。でも傘を持っていったのにもかかわらず、雨が降らなかった場合の方が印象に残ります!」
望 「だからそればかり記憶に残ると??」
まとい 「ええ。また、急いでるときほど赤信号に遭遇するというのも、ただ急いでるから赤信号が目につくだけです。要するに気持ちの問題です」
可符香 「あれ? おかしいですね〜。先生がさっき言ったマーフィーの法則、私が知ってるのとは少し違いますね」
望 「えっ? でもまあ、マーフィーの法則はたくさんありますからね……。私の知らないマーフィーの法則があってもおかしくないですね」
可符香 「えっじゃあ猫と犬が踊っているとポロロッカ星の信号により月が地球に降って来るというマーフィーの法則も知らないんですか?」
晴美 「どこのムジュラよ⁉︎」
望 「そ、そんなマーフィーの法則は知りません!! 風浦さんの想像でデタラメに作らないでください!!」
可符香 「他にも海の合言葉といえば返せー!! だとか、バレンタインは命日だとか、あらゆるマーフィーの法則がありますよね!」
望 「ひっっ!? デタラメを言わないでください!!」
あびる 「あながち間違ってないけどね」
可符香 「ああ、なんて面白く奥深いマーフィーの法則たちよ!!」
・眼鏡が曇ると世界が終わる
・マジカントは何処かにあるんだ!
・冨樫さんはマンガ界に革命を起こす!! 単行本も原画風味!!
・なんやて!? で終わる最終回があるらしい
望 「そんな恐ろしい法則なんて私は知りません⁉︎」
奈美 「ところで先生!」
望 「どうしましたか?」
奈美 「見てください! あそこで猫と犬が仲良く踊ってますよ!! すごく可愛くないですか?」
望 「ひっ」
まとい 「先生大変です!! 天から月が落ちてきました!!」
可符香 「ゼルダの法則」 フッ
望 「ゼルダの伝説です!! それにそれじゃうえきの法則と被るでしょう!!」
まとい 「先生、こうなったら何回も時を戻って月の墜落を止めなくちゃいけません!!」
望 「そんな責任重大なこと私には出来ません!!」
あびる 「……これで世界の終わり?」
晴美 「せ、せ、世界の終わり!?? せめて同人誌を書きながら死にたかった!」
麻菜実 「せめて借金を全て返してから死にたかった!」
奈美 「せめて世界三大珍味を」
千里 「せめて一つくらい革命を」
カエレ 「せめてパンチラ!!」 サッ
マ太郎 「これで不法入国を責めラレズにスムナ」
ドーン……!!
マーフィの法則
「起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる」
「何事であれ失敗する可能性のあるものは、いずれ失敗する」
望 「だから大事なのは、失敗する可能性をできるだけゼロに近づけること。とりあえずまたタイムループしてきます」
あびる 「先生が時を繰り返しすぎて変に悟った」
* *
プルルルル
可符香 「こうして月の墜落は先生によって無事解決しましたとさ!」
あびる 「ところで可符香ちゃんは何処から電話をかけてるの?」
可符香 「火星です!」
晴美 「一人だけ安全なとこに逃げてるじゃん」
あびる 「どうしたの?」
奈美 「こないだね……」
* *
奈美 「ぎゃぁあぁ!! スマホが故障した!!」
(でもこれはチャンスかも。そろそろ新しいスマホに変えたかったし)
奈美 「お母さん〜。スマホ故障しちゃったんだけど新しいの買って〜!」
母 「ええ? 本当に?」
奈美 「嘘じゃないよ! ほら見て、起動しないの!!」
母 「……普通に起動するけど」
奈美 「えっ?」
* *
奈美 「ってことがあってさ! 故障するならもっとちゃんと故障して欲しかった! 微妙に不調なスマホほど困る!!」
奈美 「あとね……」
* *
(満員電車きついなあ……って私が立っている前の席の隣の人が立った! で私の隣で立っていた人が座った!! そ、そんな!?)
ガタンゴトン…ガタンゴトン
(ようやく座れたよ。良かったあ。って今度は私の前にいかにも疲れて座りたそうなおばあちゃんがっ!?)
奈美 「で、席を譲ったってわけ。……何で人に故障してるのを見せようとするときに限って機械って治るのかな? 何で私の前の席に限って空かないんだろう……そして何故私が座れたときに限って目の前にお年寄りが来るんだ!! 運の無さに絶望したぁぁっ!!」
望 「絶望しないでください!! それは私の義務です!!」
あびる 「あっ、先生」
晴美 「だからそれは自意識過剰な義務だって!!」
望 「日塔さん。それはマーフィーの法則ですね」
奈美 「マーガリンの法則??」
望 「マーフィーの法則です」
奈美 「何ですかそれ?」
望 「例えばこんなことありませんでしたか?」
・急いで乗った電車は逆方向へ走っていく
・洗車した日に限って雨が降る
・二択で悩んで最後に変えてしまうと間違える
・録画した番組に限って野球中継の延長
・傘を持っていった日に限って雨は降らない
望 「このような、根拠がないようで何故か説得力のある諸説たち。これらをまとめてマーフィーの法則と呼ぶのです!!」
奈美 「確かに説得力がある!! 流石マーガリンの法則!!」
あびる 「マーフィーの法則ね」
可符香 「私、知ってます!! 他にも様々なマーフィーの法則!」
望 「おや、風浦さん。あなたもご存知でしたか、マーフィーの法則。まあたくさんありますもんね、マーフィーの法則。他にもこんなにあります!!」
・一度認めた例外は次からは例外扱いされない
・毎度遅刻する人が久しぶりに早く出たときに限ってトラブルに巻き込まれ遅刻する
・慌ててこなした宿題ほど、提出期限が延期される
・急いでるときに限ってよく赤信号
・探してないときになくしものを見つける
・どうでもいいときに限って本調子
・知恵袋で本当に知りたいことは知れない
・本当に共有したい趣味ほど相手はあまり知らない
・バターを塗った面を必ず下にして落ちる
まとい 「でも先生?? あながちそのマーフィーの法則、全てが全て、デタラメというわけではないらしいですよ?」
望 「いたんですか」
まとい 「ええ、ずっと」
あびる 「確かにいくつかは、根拠が予測できそう」
あびる 「例えば傘を持っていったときに雨が降らないとか、洗車したときに限って雨が降ったとかって、印象論の問題だよね」
まとい 「ええ。傘を持っていって雨が降ったときだって多いはずです。むしろそちらの方が多いに決まってる。でも傘を持っていったのにもかかわらず、雨が降らなかった場合の方が印象に残ります!」
望 「だからそればかり記憶に残ると??」
まとい 「ええ。また、急いでるときほど赤信号に遭遇するというのも、ただ急いでるから赤信号が目につくだけです。要するに気持ちの問題です」
可符香 「あれ? おかしいですね〜。先生がさっき言ったマーフィーの法則、私が知ってるのとは少し違いますね」
望 「えっ? でもまあ、マーフィーの法則はたくさんありますからね……。私の知らないマーフィーの法則があってもおかしくないですね」
可符香 「えっじゃあ猫と犬が踊っているとポロロッカ星の信号により月が地球に降って来るというマーフィーの法則も知らないんですか?」
晴美 「どこのムジュラよ⁉︎」
望 「そ、そんなマーフィーの法則は知りません!! 風浦さんの想像でデタラメに作らないでください!!」
可符香 「他にも海の合言葉といえば返せー!! だとか、バレンタインは命日だとか、あらゆるマーフィーの法則がありますよね!」
望 「ひっっ!? デタラメを言わないでください!!」
あびる 「あながち間違ってないけどね」
可符香 「ああ、なんて面白く奥深いマーフィーの法則たちよ!!」
・眼鏡が曇ると世界が終わる
・マジカントは何処かにあるんだ!
・冨樫さんはマンガ界に革命を起こす!! 単行本も原画風味!!
・なんやて!? で終わる最終回があるらしい
望 「そんな恐ろしい法則なんて私は知りません⁉︎」
奈美 「ところで先生!」
望 「どうしましたか?」
奈美 「見てください! あそこで猫と犬が仲良く踊ってますよ!! すごく可愛くないですか?」
望 「ひっ」
まとい 「先生大変です!! 天から月が落ちてきました!!」
可符香 「ゼルダの法則」 フッ
望 「ゼルダの伝説です!! それにそれじゃうえきの法則と被るでしょう!!」
まとい 「先生、こうなったら何回も時を戻って月の墜落を止めなくちゃいけません!!」
望 「そんな責任重大なこと私には出来ません!!」
あびる 「……これで世界の終わり?」
晴美 「せ、せ、世界の終わり!?? せめて同人誌を書きながら死にたかった!」
麻菜実 「せめて借金を全て返してから死にたかった!」
奈美 「せめて世界三大珍味を」
千里 「せめて一つくらい革命を」
カエレ 「せめてパンチラ!!」 サッ
マ太郎 「これで不法入国を責めラレズにスムナ」
ドーン……!!
マーフィの法則
「起こる可能性のあることは、いつか実際に起こる」
「何事であれ失敗する可能性のあるものは、いずれ失敗する」
望 「だから大事なのは、失敗する可能性をできるだけゼロに近づけること。とりあえずまたタイムループしてきます」
あびる 「先生が時を繰り返しすぎて変に悟った」
* *
プルルルル
可符香 「こうして月の墜落は先生によって無事解決しましたとさ!」
あびる 「ところで可符香ちゃんは何処から電話をかけてるの?」
可符香 「火星です!」
晴美 「一人だけ安全なとこに逃げてるじゃん」