第48話 あ……

文字数 1,507文字

今日は長男が学校を休んでいます。
2日ほど前から「なんか耳がおかしい」と言い出し「お風呂で水が入ったかもしれん」と言うので様子を見ていました。
夫も次男も花粉症の症状が出始めていて、長男もそうなのかな? とも思っていました。
今朝になって「耳に違和感がある」と言う息子。
わたしは「病院行く? 学校から帰ってからでもいいけど……」
ここから心配性が加速。

長男は小学生のころに中耳炎をこじらせて片耳の聴力を失いかけたことがありました。
その時はなかなか痛いとも言わず、すごく酷くなってから病院に行って初めてわかりました。
症状が改善するまで運動も禁止になりました。

それからわたしは長男が「耳が痛い」と言う度に少し過敏になってしまいます。

「どっちでもいいけど、どうする?」
学校を休んで病院に行くか、学校に行って放課後に病院に行くか、という質問です。

長男は迷っていましたが
「今日は休もっかな」
と、休む方を選択しました。

長男はどちらかと言うと真面目な性格で(あくまでもどちらかと言うと、です)わたしはつい、「たまにはのんびりしたらいい」と思ってしまいます。

その長男が朝ごはんを食べている時に
「あ! 今日美術あったんやった!」
と言いました。

「そうなんや。今から行く?」
「もう今から行っても間に合わへん。美術1時間目」
「そっか。行ったらよかったなあ」

このセリフ、教師冥利に尽きるセリフです。
「あの授業があるから学校に行きたい」
そんなふうに思われる授業がしたいものです。楽しい授業、好きな先生、それだけで学校に行くモチベーションになるのだと思います。
そんな授業をしてくださっている美術の先生に感謝です。ちなみに長男は絵が得意でも特に器用なわけでもありません。それなのに美術の授業が楽しいって素敵なことですね。

『楽しい授業』というのも『好きな先生』というのも、言葉通りの単純な意味だけでは簡単にこどもに見透かされてしまいます。こどもの目、感覚というのはものすごく鋭いです。

話を戻して、休むと決めた長男はゲームをしたりアニメを見たりしてゆる〜りと過ごしていました。
わたしはいつも通り午前中の用事を済ませ、長男を連れて病院に行きました。

ややこしいことになっていなかったらいいけど……。

わたしは心の中で思っていました。

順番が来て診察台に座り、先生に
「どうしましたか?」
と聞かれ
「2日ぐらい前からなんか音がして……」
と答えた息子。

わたしは
「え?」
と思いました。そんなこと言ってたっけ? 音がする? 耳鳴り?

すると先生がわたしの顔を見て
「耳垢かな」
と。

えーーーー!

耳にカメラを入れてその画像がモニターに……。

そこには穴を塞ぐほどの大きな、岩のような耳垢が……。

先生は丁寧に取って
「はい。もう大丈夫です」
と言ってくださいました。

病院を後にしながら
「あんた、耳が痛いって言ってなかった?」
と長男に聞くと
「なんか音がするって言ってん」
と。
「そんなこと、言ってた? 違和感があるって言ったやん……」
「だから違和感。ガサガサ音がする」
「えええ〜……。めっちゃ恥ずかしいやん……。しかも、学校休んで耳垢って……」
「いいやん。なんかめっちゃ聞こえやすい」
「もう〜〜……」

やれやれ。


いつも応援しているグループ、大好きなHey!Say!JUMPの八乙女光くんが突発性難聴を発症して治療休養中です。
調べてみると、早期治療と安静が重要と書いてありました。

そういうこともあるので、今回は
耳くそ ( ̄ー ̄ )
というオチでしたが、何事もなくてほんとうによかったということにしておこう……。

それにしてもなかなか恥ずかしかったです。


春を待ちわびて、チューリップの芽もニョキニョキ成長中。

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