第33話 歴史のとびら その3 学び直しましょう

文字数 2,285文字

もう、この映画を観てから一か月以上経ってしまいました。
時が過ぎるのが早すぎる……。
記憶をたどりながら書きたいと思います。

映画『燃えよ剣』を観終わってマックカフェに移動した私たち。
映画のフライヤーを見ながら歴史好きなKちゃんに質問します。
「じゃあ、ばっちり楽しめた?」
「すごくよかった。でも長い期間のことを描いてるから、どうしても端折ってるところもあるし、例えば斎藤一のことはあんまり描かれてなかった」
「斎藤一?」
「松下洸平くん」
「あぁ! あの人」
「あの人、すごく強い人やねん。あの後も生き延びて長生きしてる」
「へ~~!」
「でも、ちょっとしか出てきてないけど印象には残ってるなぁ。そんなすごい人やったんや」

それぞれ好きに頼んだバーガーやデザート、ドリンクをいただきながら
「それで、そもそもあれはいつの時代の話なん?」
Kちゃん苦笑いしながら
「江戸末期」(そんなことも知らんと観とったんかいと思ったことでしょう。私もそう思います)

そんな感じで基礎知識皆無の私たち(もしかしたらYちゃんは私より知っていて話を合わせてくれていたのかも知れません)に歴史講座を開いてくれました。

「Kちゃんは昔から歴史がすきやったん?」
「もともとすきやったけど、詳しくなったのは息子とハマったアニメからやねん。『薄桜鬼』っていう」
「へぇぇぇ~! そうなんや! 見てみたい!」
「うん! おもしろいから見てみて! レンタルもあると思う」
「ちなみに薮くん高校生の頃に夏休みの読書感想文、司馬遼太郎の『燃えよ剣』で書いてるねん」
「へぇっっ!!」
「すごいよなぁ~。そのときはもうアイドルの仕事もしてたのに。あの人の勉強量はほんまにすごい。いつそんな時間があるんやろうって思う」
「『燃えよ剣』ってめっちゃ長いんやろ?」
「うん」
「すごいなぁ」
薮くん一筋のKちゃん、あなたの情報量もすごいよ…。わたしなんてとっくに追い越されてるよ…。
そうして映画『燃えよ剣』をめぐる歴史の話をして、夕方になり解散しました。

家に帰ると息子が「お母さん、なんの映画観てきたん?」と。
「『燃えよ剣』やで。土方歳三」
「えっ、おれそれ今図書館で借りてる」
「えっ?」
ほんまや……。
すごい偶然ですが、ちょうど社会の授業が歴史に入り、興味を持った息子は図書館で
漫画版『土方歳三』を借りていました。

読んでみると映画の内容と同じことが書いてありました。先に読んで行けばよかった~。
でも、映画を観てから読んだから漫画の内容が少しは入ってきたのかも。どちらにしても片方だけではわたしの頭はキャッチしなかったように思います。

そして、この人物はいったいどういう人だったのだろうと調べてみたり、この時代にこんなことがあったのかということを知ったり……。

どうやら蝶番が錆びかけていたわたしの歴史のとびらは、少~しだけ開いたようです。
今年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』では町田啓太くんが土方歳三を演じていたそうで、とてもかっこよくて美しくてほれぼれする歳三さんだったようです。もう出演シーンは終わっているので、年末の再放送を楽しみにしたいと思います。
そして芹沢鴨を演じた伊藤英明さんもその昔、ドラマで土方歳三を演じたことがあったのですね。こんなふうに、この役を誰が演じるのか、という楽しみ方があることも知りました。

『燃えよ剣』は、わたしにはハードルが高そうなので、浅田次郎さんの『壬生義士伝』を読んでみようと図書館で借りて来ました。

最初の一ページ目で全く読めない漢字(たぶん地名)があり、さっさと挫折しました(^_^;)
やっぱりわたしはこども向けの漫画や図鑑などから勉強を始めたいと思います。

先日 ホンマでっかTV という明石家さんまさんが様々なテーマについて専門家を交えて、あ~でもない、こ~でもないと盛り上がるバラエティー番組に Hey!Say!JUMP の薮宏太くんが出るというので見ていました。漫画がテーマの回で、同じ内容について文章で学ぶのと漫画で学ぶのでは、漫画の方が長期記憶に優れているというようなお話がありました。

そう言われてみれば、漫画で読んだストーリーっていつまでも忘れずに覚えているような気がします。漫画もとても有効な勉強法なのですね。

でも、わたしも漫画っ子でしたが、試験前だけは漫画を読むのをやめていました。
試験前に漫画を読むと暗記力(記憶力ではなく、ただひたすら覚える暗記力…そんな言葉はないですね(^_^;) テストが終わったら忘れてしまってもいいというぐらいの暗記です…)が下がる気がしたのです。
そりゃそうですよね。テスト勉強もせずに読む漫画はお勉強漫画ではなかったです。青春恋愛ストーリーをインプットしている場合ではない! というだけのことですね。
じゃあ、教科書もどんどん漫画化した方がしっかり覚えられるのでは……。
歴史なんて特に、漫画をどんどん挟み込んでくれたら苦手意識でガードしてしまう子も減ったのでは……。

と、自分の勉強不足を棚に上げて教える側の問題にすり替えてみる。
でも教師は教材研究といって、生徒が少しでも興味を持って学習するために工夫する責務があると思うのです。
わたしの歴史のとびらはこんなにかたくなに閉じたままでしたよ……。

とにかく、これからは時代劇も興味を持って見られる気がします。楽しみです。

『燃えよ剣』が当たったら、この映画のスピンオフ的な次作を創りたいと監督さんが仰っていたので、ぜひ観たいなぁと思いました。

長々と失礼しました。
映画『燃えよ剣』を観に行って、歴史のとびらが少しだけ開いた話でした。

(*^_^*)
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