第43話 ゲームとスマホをめぐる攻防

文字数 1,684文字

今、日本全国の学校で休校が相次いでいます。
例にもれず、長男の学校も休校になりました。
最初は3日間の予定で連絡がきましたが、結局休校は一日で済みました。
保健所の方が大急ぎで疫学調査を済ませてくださったようです。
保健所の方々のご負担を思うと申し訳ない気持ちになります。
3年生は中学校最後の定期考査の時期でもありますし、こども達のために頑張ってくださったんだろうなぁ……。感謝です。ありがとうございます。

それでですね……。
休校になった日、長男(中1)はここぞとばかりにぐうたら過ごしたわけです。
朝からYouTube見てゲームして……。
わたしは「たまにはいいか……」とゆる~く見守ることにしました。
そのうち、テレビでヒカキンさんのゲーム実況動画を見ながらパソコンでゲームしてそのわきにはスマホを置いて……と、好き放題やりたい放題していました。
「あぁ……こういうこと、してみたかったんやろうなぁ」と思いながら、軽く突っ込みつつ放置していました。
夕方にはお風呂掃除をしてくれて、それが終わるとまたゲーム&YouTube三昧ですけどお互いにゆるやかに穏やかに過ごしていました。
夕食が終わって、お風呂に入る直前までやりたい放題を粘っていたので「もうそろそろいい加減にし~や~」と声をかけました。
お風呂から上がった長男はダイニングでくつろいでいたわたしの横に座って、またスマホでゲームを始めました。

スマホのゲームについては今までもすったもんだあり、結局長男が「制限かけて」と言い、時間制限を設けています。スマホに親のパスワードで時間設定をしているのですが『制限を無視する』という意味不明なボタンがあり、いくらでも無視できるらしいのです。
このボタン、使えなくすることはできるのかなぁ……。制限の意味が全く無い。
長男はいつものように制限を無視するボタンで無視しまくっていたようで、わたしは何度か「もうやめときや」と言いました。

「あとちょっと」
「これが終わったら」
「今やめられへんねん」

なんやかんや言いながらやめない長男に、わたしの堪忍袋の緒がブチィィッッと音をたてて(たてたような気がした)切れました。

「ええかげんにせぇって言ってるやろぉっ!!!」
そこから長男とわたしの大げんかが始まりました。

今は長男のスマホを取り上げている状態です。

日本全国どこでもある、ゲーム、スマホをめぐる親子の攻防です。

怒鳴りまくって本当に疲れました。

長男はそんなに聞き分けのない子ではないと思います。

ただ、ゲームが絡むとおかしくなります。止められると興奮して攻撃的になります。
暴力をふるったりはしませんが、ムカムカする理屈でしつこく、本当にしつこく言い返してきます。
そんなにゲームが好きなのか、ゲームに飲み込まれているのか……。

夫もわたしもゲームにハマったことがないのでどう対応したらいいのかよくわかりません。
今までも何度もゲームをめぐって長男とぶつかりました。

「一切するな」なんて言うつもりはありません。
「加減せー」と言いたいのです。
朝から晩まで好きにしてたでしょ。そのうえ親の目の前で約束した制限を無視して「もうやめときや」のソフトな声かけも無視してやり続けるのはさすがにやり過ぎだと思うのですが……。

ただ、わたしの怒り方にも問題はありました。
長男は反抗期。もう『一人の人間として見てほしい』のだろうと思います。その気持ちはわかります。どっちが上とか下とかじゃない。人と人として話がしたいのです。
立場を振りかざしてねじ伏せるのはやったらあかんことやと思いました。
たぶんわたし自身中学生ぐらいのころから、そうされるのは相手が親にしても教師にしてもすごくいやだったような気がします。
だめなことを注意されるのがいやなんじゃない。むしろ間違ってることは教えてほしい。ただ、人と人として話がしたかったような気がします。

あぁ……。あかん怒り方しちゃったな……、長男が学校から帰ってきたら冷静に長男の気持ちも聞きながら話をしよう。

そう思っていたはずなのに。

顔を見たら、やっぱり胸糞悪くてなかなかそうできません。
あぁぁぁぁ。
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