第3話:現在から過去へ、不思議な旅1

文字数 1,670文字

「その紳士が、君は今の若者と少し違った感じで面白そうだと近づいてきた」
「そして、近くの喫茶店で、話をしないかと言われ、了解し喫茶店に入った」
「周りに人がいない奥の席に座りケーキセットを2つ頼んだ」
「その紳士が須賀川肇と言い近くで公認会計士事務所をやってると名刺をくれた」

「そうして何か旨味のある投資話が無いか会社回りして探していると言った」
「君も自己紹介して下さいというので銀行に勤め始めた新人ですと答えた」
「名前を徳川泰平と言い、私も株投資で儲けたいと考えてると伝えた」
「須賀川肇さんと、こんな風に突然会ったのも何かの縁でしょうと告げた」

「その後、珈琲とケーキのセットを注文した」
「人に聞かれないように注意して小さな声で歓談して親しくなった」
「リラックスした後、突然、徳川泰平が、厳しい顔をした」
「小さな声で、これから話すことについて秘密を守って下さいと告げた」

「1つ、親にも、他人にも、絶対にしゃべらない事」
「2つ、指示されたとおりに行動する事」
「3つ、話した事は、秘密にし、手渡す資料は、他人に絶対に渡さない事」
「以上の事を守れるかと聞くと、守ったらどうなるかと聞き返した」
「大金持ちになれると返すと面白い事を言うね、絶対にしゃべらないと約束した」

「この近くの写真屋でA4用紙18枚に印刷された表を写真に撮ってもらった」
「そのネガと写真を現像してもらい出来上がったら、写真とネガを取りに行けと話した」
「1時半後、再び、ここで会おうと言い、さもないと儲けは得られないと脅かした」
「須賀川肇は神妙な顔をして了解と言い足早に喫茶店の勘定を支払い出て言った」

「1時間半後、徳川泰平が、再び喫茶店に入り待っていると須賀川肇もやってきた。
「席に着くと須賀川がグラフばかりで小さいと見づらい」
「そこで大きなサイズに焼いてもらったので、結構、金がかかったと告げた」
「それはご苦労さんと良い、泰平が、そのグラフの説明を始めた」

「このチャートの下がっていて黒抜の棒が安値で、白抜きの棒が高値」
「下値の時に買って高値の時に売れば儲かると説明した」
「ほんとですかと聞くので、本当ですと答えた」
「事情があって今日から泊まる所が無いので須賀川さんの所に泊めて下さいと頼んだ」

「うちは、埼玉の田舎だが、離れの部屋なら空いてるから使うと良いと言ってくれた」
「早速チャートを見せ1965年キヤノン株が変動してるので売買しようと言った」
「泰平が須賀川肇さんに証券口座持ってますよねと確認すると持っていると言った」
「投資予算はどの位、用意してるのか聞くと50万円と答えた」

キヤノン株は2月になり大きく下げていると言い18.5円で2万5千株買いましょうと言うと、須賀川さんが、わかったと言い、早速、明日、18.5円で買い指を入れようと言った。夕食をとって、埼玉の須賀川さんの家に帰りコタツの入った離れの部屋で泰平は床についた。朝7時半、須賀川さんが、お盆にいれた、ご飯と卵焼き、味噌汁、漬け物、お茶を持って来た。

 さらに昼飯として大きな、おにぎりを2つ置いていった。食べ終わったら入り口に置いておけと言われ了解した。ここには、小さい風呂とコンロがあるから使って良いと言い、ラジオも持って来たから、利用して、極力、外出しないで、家にいろと言った。わかりましたと言うと、帰っていった。初日は興味もあり余り退屈しないですんだ。

 しかし、2日目から退屈な日々となり本や新聞、雑誌を借りた。2週間後の2月25日、須賀川さんが、夜、来たときに、キヤノン株、買えたと言った。その後、3月に、大宮の繁華街に連れだしてくれた。4月も、浦和へ行った。夏には、プールへ泳ぎに行ったり、電車で秩父まで連れだしてくれ、なんとか、退屈な日々を過ごしていた。

 9月になり、キヤノン株が上昇して来て、38円で売り指値を出すように須賀川さんに指示した。10月1日に、38円で全株売れ、36万円の利益がでた。すると、須賀川さんが、半分の18万円をくれ、これで、このデータの正しい事がわかったといい喜んでくれた。
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