第34話:メキシコ・クルーズとリーマンショック

文字数 1,712文字

 ツアー専門家が彼女のお話は、寄港地の見どころやオプショナルツアーについてだけでなく、トイレやコンビニ・ATMについてや、オプショナルツアーに参加しなくても有意義に過ごす方法などもあり、とても実用的。プロムナードデッキで、多くの外国人が、本を読んだり昼寝したり、の〜んびり過ごしていたが、せっかちな性格か、直ぐに飽きてしまった。

そのため、散歩したり船内探検したりしていた。この日はブロードウェイの有名な曲が船のショーキャストにより歌われたが、アメリカン人の迫力のある歌声は、いつ聞いても良いものだ。カボ・サン・ルーカスの見どころはエル・アルコを始めとする海外線沿いの波に削られて作られた奇岩群。カボ・サン・ルーカスの港には大型客船は直接着岸出来ないので、テンダーボートに早変わりした救命ボートで60人位ずつ、港に運んでもらう。

 テンダーボートは小さいので乗り込む時、波でかなり揺れて怖い。カボ・サン・ルーカスの港に上陸すると抜けるような青空。前日受けた寄港地の授業によるとポートエリアに並んでいる白い1階建ての長屋風の建物に入っているのは政府認可を受けた観光業者との事。その中に入り、エル・アルコへのボートツアーの料金を聞いたら下調べをしていた相場と同じ1人15ドルとのことだった。

 そこで4人で参加することにした。操舵士のおじさんは英語は分からないみたいだったが見どころのポイントに来ると一生懸命説明してくれた。奇岩におりて、あたりを見回すと岩の上にペリカンと海鳥がいた。また船で奇岩の回りを遊覧すると岩の上でオットセイの群れが、のんびり日向ぼっこしていた。海から見たカボ・サン・ルーカスの港は、実に美しい港である。

 旧市街までの道は、ところどころにお土産ものを売る店や飲食店がある以外、いたって普通の町並み。平屋が多くカラフルな色に塗られている家が多い。治安はメインの通りを歩いている限りは問題なさそうでした。旧市街の中心、広場・ソカロにやってきた。メキシコの町の広場には真ん中に必ずこのようなショーの舞台、みたいな東屋風の建物があります。

 そしてドラゴンの装飾が施してある。何か特別な意味があるのかな?広場に面して教会があるのも特徴的。サン・ルーカス教会、この町の名前の由来でもあるキリストの12使徒の1人「聖ルカ」を冠した教会です。メキシコの教会と言えば、後光が差した「グアダルーペのマリア」の図像が必ずどこかにある。教会のあるカボ・サン・ルーカス通りに面したレストランの前に、ベンチと骸骨のオブジェがあった。

 メキシコでは「死者の日」に骸骨を飾る習慣があります。骸骨グッズはメキシコのお土産物にも多いです。素焼きの植木鉢に真っ赤なブーゲンビリアは、とても綺麗な赤い色だった。ここは、とても日差しが強いので、アーケードの天井にすだれのような、日よけがあり有難い。海に面したレストランで流しの3人組の歌い手が、お客さんのリクエストに応じて歌っていました。

 この後、16時頃に、またテンダーボートに乗ってクルーズ船に戻りました。マサトランとプエルト・パルジャタは特に、これと言った、特長がなくメキシコの観光地といった感じだった。埼玉に帰って来て、1ヶ月過ぎた、2008年9月15日、アメリカで2008年9月15日に、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングス が経営破綻。

 いわゆる、「リーマンショック」リーマン・ブラザーズは負債総額約6千億ドル・約64兆円というアメリカ合衆国の歴史上、最大の企業倒産により世界連鎖的な信用収縮による金融危機を招いた。リーマン・ブラザーズは破綻の前日までアメリカ合衆国財務省や連邦準備制度理事会・FRBの仲介の下でHSBCや韓国産業銀行など、複数の金融機関と売却の交渉を行っていた。

 日本のメガバンク数行も参加したが、その後の報道で、あまりに巨額で不透明な損失が見込まれるため、買収を見送ったと言われている。最終的に残ったのはバンク・オブ・アメリカ、メリルリンチ、バークレイズだったが、アメリカ合衆国連邦政府が公的資金の注入を拒否した事から交渉不調に終わった。
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