第123話 6次の隔たり
文字数 3,127文字
【ハーモニー社・茨木店カフェ】
ハーモニー社・社長の中村真彩と、秘書の髙橋優衣は、十一月の第四木曜日にアメリカで行われる『Thanksgiving Day』を真似た、『Thanksgiving ウィーク』を明日から開催する為に、茨木店カフェに来ている。
店長の山下が、真彩にお伺いを立てる。
ハーモニー社・社長の中村真彩と、秘書の髙橋優衣は、十一月の第四木曜日にアメリカで行われる『Thanksgiving Day』を真似た、『Thanksgiving ウィーク』を明日から開催する為に、茨木店カフェに来ている。
店長の山下が、真彩にお伺いを立てる。
と、真彩の顔を見る山下。
真彩は、店内、そして、ガラス越しに見える店外を見渡している。
真彩は、店内、そして、ガラス越しに見える店外を見渡している。
山下「はい。スタッフ一丸となってアイディア出し合って、何とか間に合いました」
真彩「頑張ったんだね。無理したんでしょうね?」
山下「いや、それが、社員だけじゃなくて、パート、アルバイトの皆んなでアイディア出し合ったんで、何か、皆んなで一緒に作り上げて、一体化して楽しかったです。あぁ、POPは、全部、アルバイトの青木さんが作ってくれたんですよ!」
真彩「へーぇ、中々、遣るねー、青木さん。『Thanksgiving ウィーク』の主旨もちゃんと書いてくれてて、素晴らしいわ! 青木さんに『有難う』って言っといてね」
山下「はい」
真彩「ブラックフライデー用のセール品も良いと思う。皆んなで頑張ったんだね。凄いわ!」
と言って、真彩、感心する。
【中村家・リビング】
悠斗と真彩が、実家に晩御飯を食べに来ている。
既に準備は出来ているが、父親である智之が未だ帰って来てないので、一緒に食べる為、待っている。
母親の亜希がスマホを見て、
真彩「頑張ったんだね。無理したんでしょうね?」
山下「いや、それが、社員だけじゃなくて、パート、アルバイトの皆んなでアイディア出し合ったんで、何か、皆んなで一緒に作り上げて、一体化して楽しかったです。あぁ、POPは、全部、アルバイトの青木さんが作ってくれたんですよ!」
真彩「へーぇ、中々、遣るねー、青木さん。『Thanksgiving ウィーク』の主旨もちゃんと書いてくれてて、素晴らしいわ! 青木さんに『有難う』って言っといてね」
山下「はい」
真彩「ブラックフライデー用のセール品も良いと思う。皆んなで頑張ったんだね。凄いわ!」
と言って、真彩、感心する。
【中村家・リビング】
悠斗と真彩が、実家に晩御飯を食べに来ている。
既に準備は出来ているが、父親である智之が未だ帰って来てないので、一緒に食べる為、待っている。
母親の亜希がスマホを見て、
と悠斗と真彩に言う。
悠斗と真彩「はーい」
と、亜希に返事をする。
絨毯の上に、悠斗が足を広げて座り、その足の間に真彩が座り、真彩をバックハグしている悠斗。
悠斗と真彩、テレビを見ながらいちゃついている。
悠斗、真彩の上服の下から手を入れ、真彩の乳房を触っている。
悠斗、時々、真彩の頬にキスをする。
真彩も時々、後ろを向いて、悠斗の顔を見る。
すると、悠斗と真彩、唇にキスを交わす。
そこに亜希が来て、ソファに座る。
すると真彩、亜希の顔を見て、
悠斗と真彩「はーい」
と、亜希に返事をする。
絨毯の上に、悠斗が足を広げて座り、その足の間に真彩が座り、真彩をバックハグしている悠斗。
悠斗と真彩、テレビを見ながらいちゃついている。
悠斗、真彩の上服の下から手を入れ、真彩の乳房を触っている。
悠斗、時々、真彩の頬にキスをする。
真彩も時々、後ろを向いて、悠斗の顔を見る。
すると、悠斗と真彩、唇にキスを交わす。
そこに亜希が来て、ソファに座る。
すると真彩、亜希の顔を見て、
と、訊ねる。
真彩「それに?」
亜希「あぁーううん、何でもない」
真彩「ふーん、そうなんだ」
亜希「んん?」
亜希「あぁーううん、何でもない」
真彩「ふーん、そうなんだ」
亜希「んん?」
真彩「へーぇ……」
悠斗と真彩、亜希を見てニコニコしている。
亜希、話を変えようとする。
亜希「あぁ、そうそう、山本さんのおばあちゃん、先週、夜中に家の中で尻もちついて、胸椎骨折したんだって!」
真彩「えぇ? 胸椎? 腰椎じゃなくて?」
亜希「うん。胸椎の十二番って言ってた」
真彩「わぁ、痛いだろうね……」
亜希「おばあちゃん、ずっと寝れないから、睡眠薬飲んでたせいであんまり覚えてなくて、気が付いたら尻もちついてたらしい。朝一に頑張って整形外科に行ったらしいんだけど、激痛でタクシーで帰って来て、それから寝たきり状態になったみたい」
悠斗と真彩、亜希を見てニコニコしている。
亜希、話を変えようとする。
亜希「あぁ、そうそう、山本さんのおばあちゃん、先週、夜中に家の中で尻もちついて、胸椎骨折したんだって!」
真彩「えぇ? 胸椎? 腰椎じゃなくて?」
亜希「うん。胸椎の十二番って言ってた」
真彩「わぁ、痛いだろうね……」
亜希「おばあちゃん、ずっと寝れないから、睡眠薬飲んでたせいであんまり覚えてなくて、気が付いたら尻もちついてたらしい。朝一に頑張って整形外科に行ったらしいんだけど、激痛でタクシーで帰って来て、それから寝たきり状態になったみたい」
真彩「それは良かった」
亜希「でもさぁー、お医者さんに、一人暮らしだから、リハビリ施設に入る手もあるけどって言われたらしいよ」
真彩「あぁ、リハビリ施設だったらその方が安心なんじゃない?」
亜希「ところが、実際は、二十分程度訓練したら、あとはほったらかしなんだって。だから、先生がお勧め出来ないって仰ったそうだよ」
真彩「えぇ、そんなんだったらボケるね。認知症発症し易くなるよね。それに、筋肉も衰えると思うけど」
亜希「うん。だからそんな所に入れないって、娘さんが仰ってた。でも、もし、身内が誰もいなくて、孤独な人は気の毒だよね。そこに入るしか選択肢がないから」
真彩「ホントだよね。世の中、子どもがいないって人って沢山いる訳だから。結婚してない人も多いし、結婚しても子どもがいなかったり、離婚したり死別したら、独りだもんね……」
亜希「でもさぁー、お医者さんに、一人暮らしだから、リハビリ施設に入る手もあるけどって言われたらしいよ」
真彩「あぁ、リハビリ施設だったらその方が安心なんじゃない?」
亜希「ところが、実際は、二十分程度訓練したら、あとはほったらかしなんだって。だから、先生がお勧め出来ないって仰ったそうだよ」
真彩「えぇ、そんなんだったらボケるね。認知症発症し易くなるよね。それに、筋肉も衰えると思うけど」
亜希「うん。だからそんな所に入れないって、娘さんが仰ってた。でも、もし、身内が誰もいなくて、孤独な人は気の毒だよね。そこに入るしか選択肢がないから」
真彩「ホントだよね。世の中、子どもがいないって人って沢山いる訳だから。結婚してない人も多いし、結婚しても子どもがいなかったり、離婚したり死別したら、独りだもんね……」
真彩「あぁ、そうだよね……」
悠斗「そうだよね」
亜希「それには、政治が変わらないとね……もっと弱者の事、考えて欲しいよね」
真彩「そしたら年金もだよね。国民年金、満額で六万程度でしょ? そんなんで生活出来る訳ないもんね……」
悠斗「一生働けって事だよな……」
真彩「そしたら年金もだよね。国民年金、満額で六万程度でしょ? そんなんで生活出来る訳ないもんね……」
悠斗「一生働けって事だよな……」
朝一に、真彩と優衣が茨木店カフェに来て、客入りの具合を見ている。
店長の山下も、店内・店外を一緒に観察している。
山下「えぇ? まさか? そんなの有り得ないんですけど……」
真彩「だね。たった五人を介したら、誰とでも繋がることが出来るなんて、信じられないよね」
優衣「あぁ、これって、ネットワーク理論なの。ちゃんと証明されている法則で、スモールワールド現象って言うの」
と、山下の顔を見て言う優衣。
山下「えぇー、ホントなんですか?!」
真彩「何かに書いてあったけど、人って、平均四十四人の知り合いがいて、六人の知り合いを掛けるんだって。そしたら、四十四の六乗になるから、約七十二億五千万の人と繋がってるんだってさー。んなアホなって思うけど……」
真彩「だね。たった五人を介したら、誰とでも繋がることが出来るなんて、信じられないよね」
優衣「あぁ、これって、ネットワーク理論なの。ちゃんと証明されている法則で、スモールワールド現象って言うの」
と、山下の顔を見て言う優衣。
山下「えぇー、ホントなんですか?!」
真彩「何かに書いてあったけど、人って、平均四十四人の知り合いがいて、六人の知り合いを掛けるんだって。そしたら、四十四の六乗になるから、約七十二億五千万の人と繋がってるんだってさー。んなアホなって思うけど……」
優衣「でも、もし、友人が重複せずに四十五人の友人を持っている場合だとすると、五人を介した時の友人の組み合わせは、四十五×四十五×四十五×四十五×四十五×四十五で、八十三億通りだよ! 一人増やして考えると、すっごい差だね」
山下「ホントですね。一人の差は大きいですね」
山下「ホントですね。一人の差は大きいですね」
真彩「あぁ、そこに辿り着くよね……」
山下「ホントだ! 凄い!」
と、山下に微笑む真彩。
優衣も微笑む。
優衣も微笑む。
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