第100話 真彩の出生の秘密
文字数 6,053文字
【真言密教寺院・真正寺】
真正寺の本堂・御宝前では、大僧正が様々な印を結び、周りの僧侶達が読経している。
亜希、大僧正である父親のサポートを、細々としている。
小さい頃から真正寺で修行し、僧侶の位を持っている悠斗と真彩も、読経しながら時に印を結び、祈っている。
僧侶達「のうまくさんまんだ ばあさらだあ せんだん まかろしゃだや……」
と、一生懸命唱えている。
護摩壇の炎が勢いよく上がる。
その炎を、真彩、じっと見ている。
すると、過去の出来事が鮮明に、真彩の頭に走馬灯の様に映し出されている。
(回想始まり)
真言密教寺院・真正寺の廊下で、亜希(42歳)と、智之の妹・池田由紀(43歳)が話をしている。
真正寺の本堂・御宝前では、大僧正が様々な印を結び、周りの僧侶達が読経している。
亜希、大僧正である父親のサポートを、細々としている。
小さい頃から真正寺で修行し、僧侶の位を持っている悠斗と真彩も、読経しながら時に印を結び、祈っている。
僧侶達「のうまくさんまんだ ばあさらだあ せんだん まかろしゃだや……」
と、一生懸命唱えている。
護摩壇の炎が勢いよく上がる。
その炎を、真彩、じっと見ている。
すると、過去の出来事が鮮明に、真彩の頭に走馬灯の様に映し出されている。
(回想始まり)
真言密教寺院・真正寺の廊下で、亜希(42歳)と、智之の妹・池田由紀(43歳)が話をしている。
由紀「純真無垢で、清楚で綺麗なお嬢様って感じだった。天使かと思った」
亜希「天使ですか?……案外、そうかも」
と、由紀の言葉を否定せず、微笑む亜希。
由紀「うん」
と、大きく頷く由紀。
亜希「天使ですか?……案外、そうかも」
と、由紀の言葉を否定せず、微笑む亜希。
由紀「うん」
と、大きく頷く由紀。
亜希「由紀さん、イギリスの生活、長いですもんね……」
由紀「そうね、真彩ちゃんの成長ぶりを間近で見たかったんだけどね。もし、イギリス行きの話がなかったら、私が真彩ちゃんを育ててたわ。ホント、可愛かったから……」
亜希「あのー、由紀さんがもしイギリス行きの話が無くて、真彩を育てたいって言っても、私、絶対に真彩を自分の子にしたいって思ったから、渡しませんでしたよ?!」
と言って、笑う亜希。
由紀「あぁ、そうね、亜希さん、外ではずーっと真彩ちゃんを抱っこして、離さなかったからねー」
と言うと、由紀と亜希、笑う。
由紀「でも、亜希さんが育てて正解だったと思う。あんな良い子に育ったんだもん。はぁー、亜希さんが羨ましいよ」
すると、誰も居ないはずの暗い部屋から、「ドサッ……」と物音がした。
亜希「?……」
亜希、笑顔が消え、緊張した面持ちになる。
襖を開けると、真彩(13歳)が放心状態で立っている。
真彩の足元には、落とした本が何冊か、ばらけてある。
由紀「そうね、真彩ちゃんの成長ぶりを間近で見たかったんだけどね。もし、イギリス行きの話がなかったら、私が真彩ちゃんを育ててたわ。ホント、可愛かったから……」
亜希「あのー、由紀さんがもしイギリス行きの話が無くて、真彩を育てたいって言っても、私、絶対に真彩を自分の子にしたいって思ったから、渡しませんでしたよ?!」
と言って、笑う亜希。
由紀「あぁ、そうね、亜希さん、外ではずーっと真彩ちゃんを抱っこして、離さなかったからねー」
と言うと、由紀と亜希、笑う。
由紀「でも、亜希さんが育てて正解だったと思う。あんな良い子に育ったんだもん。はぁー、亜希さんが羨ましいよ」
すると、誰も居ないはずの暗い部屋から、「ドサッ……」と物音がした。
亜希「?……」
亜希、笑顔が消え、緊張した面持ちになる。
襖を開けると、真彩(13歳)が放心状態で立っている。
真彩の足元には、落とした本が何冊か、ばらけてある。
亜希、動揺している。
亜希「あぁ……真彩、話、聞いてたの?」
真彩、黙って頷く。
由紀「あぁ……」
由紀も亜希と同じ様に動揺している。
すると真彩、部屋から飛び出し、走り出す。
亜希、思わず、「真彩ー!」と叫ぶが、真彩、立ち止まらず、そのまま走ってどこかに行く。
× × ×
真正寺を出て、泣きながら無我夢中で走っている真彩。
【真正寺近くの公園】
公園に着き、
真彩「はぁ、はぁ、はぁ……」
と、息を切らしている真彩。
真彩、頭が混乱し、パニック状態。
何が何だか分からず、呆然としている。
ベンチに腰掛け、亜希と由紀の会話を思い出し、真彩、号泣する。
× × ×
亜希と悠斗が、真彩の目の前に現れる。
亜希「あぁ……真彩、話、聞いてたの?」
真彩、黙って頷く。
由紀「あぁ……」
由紀も亜希と同じ様に動揺している。
すると真彩、部屋から飛び出し、走り出す。
亜希、思わず、「真彩ー!」と叫ぶが、真彩、立ち止まらず、そのまま走ってどこかに行く。
× × ×
真正寺を出て、泣きながら無我夢中で走っている真彩。
【真正寺近くの公園】
公園に着き、
真彩「はぁ、はぁ、はぁ……」
と、息を切らしている真彩。
真彩、頭が混乱し、パニック状態。
何が何だか分からず、呆然としている。
ベンチに腰掛け、亜希と由紀の会話を思い出し、真彩、号泣する。
× × ×
亜希と悠斗が、真彩の目の前に現れる。
亜希、しゃがんで、真彩にボディータッチしながら、真彩の顔を下から見上げる。
と、真彩、怒った口調で言う。
悠斗「あのなー、血が繋がって無くても俺達は家族! 真彩は俺の妹。母さんは真彩のママ。父さんは真彩のパパ!」
真彩「違うよ。他人だもん……」
悠斗「あのなー、血が繋がって無くても俺達は家族! 真彩は俺の妹。母さんは真彩のママ。父さんは真彩のパパ!」
真彩「違うよ。他人だもん……」
悠斗「帰ろう?」
しかし、真彩、首を横に振る。
悠斗「じゃー、どこで寝るんだ?!」
真彩「ここで寝る」
悠斗「学校はどうするんだよ」
真彩「もう行かない!」
悠斗「何言ってんだ?!」
亜希「真彩、お願いだから、一緒に家に帰ろう?」
しかし、真彩、首を横に振る。
悠斗「じゃー、どこで寝るんだ?!」
真彩「ここで寝る」
悠斗「学校はどうするんだよ」
真彩「もう行かない!」
悠斗「何言ってんだ?!」
亜希「真彩、お願いだから、一緒に家に帰ろう?」
と言うと、悠斗、嫌がる真彩を肩に担ぐ。
真彩「止めてよ! 下ろして!」
真彩、暴れて抵抗するが、悠斗、動ぜず。
暴れる真彩を担いだまま、歩き出す。
(回想終わり)
真正寺・御宝前では、大僧正である真彩の祖父(俗名:髙橋真也)が、法要に参座している信者達に説法している。
悠斗と真彩は、その説法を真剣に聞いている。
正座している真彩の所に、賢人がやって来て、真彩の足の上にちょこんと座る。
真彩、賢人を優しくバックハグする。
法要後、本堂の前では、石田幸と、幸をサポートする女性二人が、歩きながら楽しそうに会話している。
真彩、幸に声を掛ける。
真彩「止めてよ! 下ろして!」
真彩、暴れて抵抗するが、悠斗、動ぜず。
暴れる真彩を担いだまま、歩き出す。
(回想終わり)
真正寺・御宝前では、大僧正である真彩の祖父(俗名:髙橋真也)が、法要に参座している信者達に説法している。
悠斗と真彩は、その説法を真剣に聞いている。
正座している真彩の所に、賢人がやって来て、真彩の足の上にちょこんと座る。
真彩、賢人を優しくバックハグする。
法要後、本堂の前では、石田幸と、幸をサポートする女性二人が、歩きながら楽しそうに会話している。
真彩、幸に声を掛ける。
すると、真彩の声に直ぐ反応して、
と、笑顔で言う。
真彩「有難うございます。石田さんもお身体、大事にして下さいね!」
幸「有難うございます!」
幸と、幸をサポートする女性二人が、真彩に会釈する。
そして、階段に向かって歩いて行く。
賢人が真彩を見付け、走って来る。
真彩、しゃがんで、賢人をハグする準備をする。
賢人、笑顔で真彩に抱きつく。
真彩「有難うございます。石田さんもお身体、大事にして下さいね!」
幸「有難うございます!」
幸と、幸をサポートする女性二人が、真彩に会釈する。
そして、階段に向かって歩いて行く。
賢人が真彩を見付け、走って来る。
真彩、しゃがんで、賢人をハグする準備をする。
賢人、笑顔で真彩に抱きつく。
賢人、真彩に褒められて嬉しそうな顔をする。
そこに、沙耶が笑顔でやって来て、真彩に会釈する。
そこに、沙耶が笑顔でやって来て、真彩に会釈する。
真彩に褒められ、賢人、ニコニコ笑顔。
そして賢人、沙耶と手を繋ぎ、真彩に手を振る。
真彩も笑顔で賢人に手を振る。
同時に、法要に参座していた人達を見送る真彩。
皆、笑顔で真彩に会釈したり、手を振ったりする。
× × ×
掃除を終え、箒を片付け、外にある手洗い場で手を洗う真彩。
真彩「ふぅ……終わった……」
真彩、庭にあるベンチに座り、空を見て、過去回想している。
(回想始まり)
【中村家・真彩の部屋】
亜希、真彩の部屋をノックし、ドアを開ける。
そして賢人、沙耶と手を繋ぎ、真彩に手を振る。
真彩も笑顔で賢人に手を振る。
同時に、法要に参座していた人達を見送る真彩。
皆、笑顔で真彩に会釈したり、手を振ったりする。
× × ×
掃除を終え、箒を片付け、外にある手洗い場で手を洗う真彩。
真彩「ふぅ……終わった……」
真彩、庭にあるベンチに座り、空を見て、過去回想している。
(回想始まり)
【中村家・真彩の部屋】
亜希、真彩の部屋をノックし、ドアを開ける。
亜希「おやつに、真彩の好きな紅茶のスコーン作ったよ? 一緒に食べよ?」
真彩「要らない」
真彩、上布団を頭から被る。
【中村家・台所】
亜希は買物に行き、家には誰もいない。
シーンと静まり返った家の中、真彩、夢遊病の様な症状で、朦朧としながら台所にやって来る。
そして、真彩、調理台に置いてある包丁立てをじっと見る。
真彩、包丁を手に取る。
そして、手首に包丁を当てる。
軽く包丁を引く。
血が少し出る。
もう一度、手首に包丁を当てる。
また血が出る。
真彩、何かに取り憑かれているかの様。
今度で最後とばかりに、手首に包丁を強く押し当てる。
そして包丁を引こうとした時、後ろから悠斗の手が真彩の手を掴み、真彩のリストカットを阻止する。
真彩「要らない」
真彩、上布団を頭から被る。
【中村家・台所】
亜希は買物に行き、家には誰もいない。
シーンと静まり返った家の中、真彩、夢遊病の様な症状で、朦朧としながら台所にやって来る。
そして、真彩、調理台に置いてある包丁立てをじっと見る。
真彩、包丁を手に取る。
そして、手首に包丁を当てる。
軽く包丁を引く。
血が少し出る。
もう一度、手首に包丁を当てる。
また血が出る。
真彩、何かに取り憑かれているかの様。
今度で最後とばかりに、手首に包丁を強く押し当てる。
そして包丁を引こうとした時、後ろから悠斗の手が真彩の手を掴み、真彩のリストカットを阻止する。
と、真彩を怒鳴る悠斗。
真彩、ボーッとした顔で、ゆっくり悠斗を見る。
自分が今、何をしていたのか分かっていない状態の真彩。
悠斗、真彩から包丁を取り上げ、シンクの中に置く。
そして、真彩を椅子に座らせ、真彩の傷付いた手首に、何枚かテッシュを乗せる。
そして悠斗、急いでリビングの棚に置いてある救急箱を取りに行き、真彩の手当てをする。
悠斗、泣きながら、真彩の傷付いた手首をガーゼで止血し、そして消毒する。
真彩は、意識があるのか無いのか、茫然とした状態。
真彩、ボーッとした顔で、ゆっくり悠斗を見る。
自分が今、何をしていたのか分かっていない状態の真彩。
悠斗、真彩から包丁を取り上げ、シンクの中に置く。
そして、真彩を椅子に座らせ、真彩の傷付いた手首に、何枚かテッシュを乗せる。
そして悠斗、急いでリビングの棚に置いてある救急箱を取りに行き、真彩の手当てをする。
悠斗、泣きながら、真彩の傷付いた手首をガーゼで止血し、そして消毒する。
真彩は、意識があるのか無いのか、茫然とした状態。
悠斗、包帯を巻きながら真彩に言ってるのだが、真彩、無反応。
悠斗、涙が止まらず。
そこに、亜希が、
「只今ー!」
と言って、買物から帰って来た。
亜希、悠斗が泣きながら真彩の手首に包帯を巻いてる姿を見て、唖然とする。
悠斗、涙が止まらず。
そこに、亜希が、
「只今ー!」
と言って、買物から帰って来た。
亜希、悠斗が泣きながら真彩の手首に包帯を巻いてる姿を見て、唖然とする。
亜希、目の前の状況に力が抜け、膝がガクガクし、そして、泣き出す。
亜希、シンクの中にある包丁を見る。
亜希「あぁ……」
亜希、ショックを受けている。
亜希、悠斗に包帯を巻いて貰っている真彩を、後ろから抱き締める。
× × ×
亜希、この日はどうしても外せない用事があったので、真彩を監視する様に悠斗に頼んだ。
悠斗が、真彩の部屋に、雑炊とお茶を持って行く。
真彩、上布団を被ったまま、ベッドで横になっている。
悠斗、雑炊を真彩の机の上に置き、真彩をベッドから起こして食べさせようと試みる。
亜希、シンクの中にある包丁を見る。
亜希「あぁ……」
亜希、ショックを受けている。
亜希、悠斗に包帯を巻いて貰っている真彩を、後ろから抱き締める。
× × ×
亜希、この日はどうしても外せない用事があったので、真彩を監視する様に悠斗に頼んだ。
悠斗が、真彩の部屋に、雑炊とお茶を持って行く。
真彩、上布団を被ったまま、ベッドで横になっている。
悠斗、雑炊を真彩の机の上に置き、真彩をベッドから起こして食べさせようと試みる。
と、真彩、蚊の鳴くような声で言う。
悠斗「お前なぁー、餓死する気か? もう、まる三日、何も食べて無いじゃないか!」
真彩、何も言わず。
仕方ないので、上布団をめくり、真彩の横に、一緒に横たわり、真彩の反応を見る悠斗。
すると真彩、身体を翻し、悠斗を背にする。
悠斗「あのさー、真彩……真彩は俺の大事な大事な、たった一人の妹なんだよ。俺は、真彩が他人だって思った事、一度もないんだからな!」
真彩「……他人だよ。だって、血が繋がってないもん……」
悠斗「だから何だって言うんだよ。血の繋がりが何だって言うんだよ。そんなのどうだって良いだろ」
悠斗「お前なぁー、餓死する気か? もう、まる三日、何も食べて無いじゃないか!」
真彩、何も言わず。
仕方ないので、上布団をめくり、真彩の横に、一緒に横たわり、真彩の反応を見る悠斗。
すると真彩、身体を翻し、悠斗を背にする。
悠斗「あのさー、真彩……真彩は俺の大事な大事な、たった一人の妹なんだよ。俺は、真彩が他人だって思った事、一度もないんだからな!」
真彩「……他人だよ。だって、血が繋がってないもん……」
悠斗「だから何だって言うんだよ。血の繋がりが何だって言うんだよ。そんなのどうだって良いだろ」
悠斗「あのなー、何度も言ってるだろ? 俺達は家族なの! なぁ、こっち向いて?!」
しかし、真彩、悠斗に背を向けたまま、動こうとはしない。
仕方ないので、悠斗、無理矢理、真彩の身体を仰向けにする。
すると、真彩、涙目で悠斗を見る。
悠斗、じっと真彩を見る。
そして、悠斗、真彩の腹を触る。
悠斗「こんなに痩せちゃって……ぺったんこじゃないか……」
と言って、悠斗、真彩をじーっと見詰めている。
すると悠斗、真彩のおでこにキスをする。
悠斗、真彩に、
しかし、真彩、悠斗に背を向けたまま、動こうとはしない。
仕方ないので、悠斗、無理矢理、真彩の身体を仰向けにする。
すると、真彩、涙目で悠斗を見る。
悠斗、じっと真彩を見る。
そして、悠斗、真彩の腹を触る。
悠斗「こんなに痩せちゃって……ぺったんこじゃないか……」
と言って、悠斗、真彩をじーっと見詰めている。
すると悠斗、真彩のおでこにキスをする。
悠斗、真彩に、
と、真彩に訊ねる。
すると、真彩、
真彩「……嫌い」
と、答える。
悠斗「えぇ? ホント? 俺の事、嫌いなの?」
と言って、悠斗、悲しい顔をする。
すると真彩、
すると、真彩、
真彩「……嫌い」
と、答える。
悠斗「えぇ? ホント? 俺の事、嫌いなの?」
と言って、悠斗、悲しい顔をする。
すると真彩、
と、言い直し、悠斗の目をじっと見詰める真彩。
悠斗「じゃー、俺の事、好き???」
と、言葉を替えて聞く悠斗。
真彩「……」
真彩、言葉には出さないが、頷く。
悠斗、また、真彩のおでこにキスをする。
そして、唇にも優しくキスをする。
真彩、悠斗をじっと見詰めている。
すると悠斗、
悠斗「あぁー、ダメだ、我慢出来ない」
と言って、真彩を抱き締める。
悠斗「じゃー、俺の事、好き???」
と、言葉を替えて聞く悠斗。
真彩「……」
真彩、言葉には出さないが、頷く。
悠斗、また、真彩のおでこにキスをする。
そして、唇にも優しくキスをする。
真彩、悠斗をじっと見詰めている。
すると悠斗、
悠斗「あぁー、ダメだ、我慢出来ない」
と言って、真彩を抱き締める。
悠斗「真彩、好きだ。大好きだ」
真彩「?……」
悠斗、また真彩の唇にキスをする。
悠斗、行動がエスカレートし、真彩の首筋を愛撫する。
そして、悠斗、真彩の胸を触る。
悠斗「真彩……大好きだ。もう我慢出来ない。真彩を俺のものにしたい」
真彩、悠斗の言葉に驚く。
悠斗「良いか?」
悠斗、真剣な顔で真彩をじっと見詰める。
真彩「……」
真彩、何も言えず。
悠斗「あぁ……真彩、好きだ。大好きだ。愛してる」
と言って、真彩を抱き締める悠斗。
そして、悠斗、真彩の上パジャマを上にあげ、真彩の乳房を愛撫する。
真彩の目に溜まっていた涙が、零れ落ちる。
(回想終わり)
悠斗、行動がエスカレートし、真彩の首筋を愛撫する。
そして、悠斗、真彩の胸を触る。
悠斗「真彩……大好きだ。もう我慢出来ない。真彩を俺のものにしたい」
真彩、悠斗の言葉に驚く。
悠斗「良いか?」
悠斗、真剣な顔で真彩をじっと見詰める。
真彩「……」
真彩、何も言えず。
悠斗「あぁ……真彩、好きだ。大好きだ。愛してる」
と言って、真彩を抱き締める悠斗。
そして、悠斗、真彩の上パジャマを上にあげ、真彩の乳房を愛撫する。
真彩の目に溜まっていた涙が、零れ落ちる。
(回想終わり)
真正寺の庭で、ベンチに座って空を眺めている真彩。
過去の出来事を思い出し、「ふっ……」と、微笑む。
そこに亜希がやって来る。
真彩、微笑みながら、首を横に振る。
亜希「んん? 何かあった?」
真彩の様子が変なので、気になる亜希。
真彩「何もないよ。ちょっと昔の事、思い出しちゃって……」
亜希「えぇ?……」
亜希、少し驚いた顔をする。
そして、
亜希「真彩、大丈夫?」
と、心配そうな顔で真彩を見る亜希。
真彩「あぁ、大丈夫だよ。大丈夫。あぁ、それより、石田さんなんだけど、ひょっとして認知症入ってる?」
亜希「えぇー? そんなの誰からも聞いて無いし、認知症の症状ってないけど? だってあんなにしっかりしてらっしゃるんだよ? 何度も同じ事、言わないし……」
真彩「そっか……」
亜希「ママなんかよりも、しっかりしてらっしゃるよ」
真彩「ふーん……」
亜希「んん? 何かあった?」
真彩の様子が変なので、気になる亜希。
真彩「何もないよ。ちょっと昔の事、思い出しちゃって……」
亜希「えぇ?……」
亜希、少し驚いた顔をする。
そして、
亜希「真彩、大丈夫?」
と、心配そうな顔で真彩を見る亜希。
真彩「あぁ、大丈夫だよ。大丈夫。あぁ、それより、石田さんなんだけど、ひょっとして認知症入ってる?」
亜希「えぇー? そんなの誰からも聞いて無いし、認知症の症状ってないけど? だってあんなにしっかりしてらっしゃるんだよ? 何度も同じ事、言わないし……」
真彩「そっか……」
亜希「ママなんかよりも、しっかりしてらっしゃるよ」
真彩「ふーん……」
亜希「?……」
真彩「それに、私に後光が射してるって言うし、目が殆ど見えないのに何で?……って思ったから。だから、ひょっとして脳に障害あるのかな?……って思ったの」
亜希「あぁ……あのね、例えば、森山さんのおばあちゃん居るでしょ?」
真彩「うん。あの元気なおばあちゃんね」
亜希「あの人も真彩の事、『真彩様』って言って、会うと真彩に合掌してない?」
真彩「あぁ、される。だからこっちも合掌して返す(笑)」
亜希「という事なんよ」
真彩「えっ? 意味分からん……」
真彩「それに、私に後光が射してるって言うし、目が殆ど見えないのに何で?……って思ったから。だから、ひょっとして脳に障害あるのかな?……って思ったの」
亜希「あぁ……あのね、例えば、森山さんのおばあちゃん居るでしょ?」
真彩「うん。あの元気なおばあちゃんね」
亜希「あの人も真彩の事、『真彩様』って言って、会うと真彩に合掌してない?」
真彩「あぁ、される。だからこっちも合掌して返す(笑)」
亜希「という事なんよ」
真彩「えっ? 意味分からん……」
亜希「見える人には見える。分かる人には分かるの。真彩に後光が射してるって……」
亜希の言葉に即、反応して、
真彩「んなアホな」
とツッコミを入れる真彩。
真彩「だって、ママには見えないでしょ? 私が後光射してる姿なんて」
亜希「あぁ、赤ちゃんの時からずっと見えてるよ?!」
真彩「またー、冗談言わないでよ」
亜希の言う事を、冗談だと思っている真彩。
亜希(心の声)「ホントだよ。だからママは、み仏様からお預かりした大切な子なんだと思って、真彩を大事に、大事に育てたんだよ!」
すると、
亜希の言葉に即、反応して、
真彩「んなアホな」
とツッコミを入れる真彩。
真彩「だって、ママには見えないでしょ? 私が後光射してる姿なんて」
亜希「あぁ、赤ちゃんの時からずっと見えてるよ?!」
真彩「またー、冗談言わないでよ」
亜希の言う事を、冗談だと思っている真彩。
亜希(心の声)「ホントだよ。だからママは、み仏様からお預かりした大切な子なんだと思って、真彩を大事に、大事に育てたんだよ!」
すると、
と、何処からともなく悠斗が現れた。
真彩「あっ、ひょうきん悠斗だ」
真彩と亜希、笑いながら、座っていたベンチから立ち上がる。
悠斗「何? 二人でニタニタしちゃって……あっ、俺の悪口言ってたでしょ?!」
と言って、悠斗、真彩の顔を覗き込む。
真彩「あの、お護摩焚いて頂いた後に悪口なんて言う? 石田さんが認知症じゃないかって心配してたの!」
悠斗「えっ、そうなの?」
真彩「ううん。そうじゃなかったって分かって、安心したところ」
真彩「あっ、ひょうきん悠斗だ」
真彩と亜希、笑いながら、座っていたベンチから立ち上がる。
悠斗「何? 二人でニタニタしちゃって……あっ、俺の悪口言ってたでしょ?!」
と言って、悠斗、真彩の顔を覗き込む。
真彩「あの、お護摩焚いて頂いた後に悪口なんて言う? 石田さんが認知症じゃないかって心配してたの!」
悠斗「えっ、そうなの?」
真彩「ううん。そうじゃなかったって分かって、安心したところ」
悠斗「俺のどこがノー天気なんだよー」
と言って、真彩にわざと喧嘩を吹っ掛ける悠斗。
そして、悠斗、上から真彩を見下ろす。
真彩「ノー天気でしょ? 自覚無いの?」
悠斗「そんなの無いよ」
悠斗、ちょっと口を尖らす。
亜希、二人の口喧嘩に、ちょっと心配顔になる。
すると、
と言って、真彩にわざと喧嘩を吹っ掛ける悠斗。
そして、悠斗、上から真彩を見下ろす。
真彩「ノー天気でしょ? 自覚無いの?」
悠斗「そんなの無いよ」
悠斗、ちょっと口を尖らす。
亜希、二人の口喧嘩に、ちょっと心配顔になる。
すると、
と言って、真彩、背伸びして悠斗の唇にキスをする。
すると、悠斗、笑顔になり、
すると、悠斗、笑顔になり、
と言って、真彩の唇にキスを返す。
悠斗と真彩「はーい」
と言って、微笑む二人。
そんな悠斗と真彩を見て、亜希、微笑む。
と言って、微笑む二人。
そんな悠斗と真彩を見て、亜希、微笑む。
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