第82話 エレナと悠斗

文字数 2,423文字

【高槻レオマンション・806号室】

夜、真彩は自分のベッドで横になって、本を読んでいる。
すると、悠斗が真彩の部屋をノックする。
真彩「はーい」
真彩、悠斗を見て、
真彩「お帰り!」
と言って微笑む。

しかし、悠斗は、膨れっ面で、
悠斗「何でこっちで寝てるの? 俺が浮気したと思ってるだろ?!」
と、怒った感じで言い出す。

すると真彩、平然と、
真彩「えっ? そんな事、思ってないよ」
と言う。

悠斗「じゃー、何で俺のベッドで寝ないの?」

真彩「……あぁ……」

真彩、直ぐに返答出来ない。

悠斗「朝、行って来ますのキスしてくれなかったし……」
と言って、口を尖らせ、拗ねた感じで言う悠斗。

真彩「あぁ、ゴメン。ちょっと問題あった部下のこと考えてたから、忘れてた。ゴメンね!」

悠斗「いや、俺が浮気したと思ってるからだろ?!」

真彩「えっ? いや、思ってないよ?」

悠斗「いや、思ってる」

真彩「あの、だから、思ってないってば!」
   
悠斗に決め付けられ、真彩、困惑顔。

悠斗「女優のエレナさん、情緒不安定で、話聞いて欲しいって言うから付き合っただけだよ。これは人助けだよ!」

真彩「あぁ、エレナさんの接待だったんだ。悠斗は優しいね。でも、ホント、情に弱いよね。それ、女の手だよ?!」

すると悠斗、エレナをかばい、
悠斗「女の手? はぁ? 彼女はそんなあざとい人じゃないよ! 純真な人だよ!」
と、ちょっと怒った感じで真彩に言う。

真彩「?……そう……」
と言うと、真彩、特に腹を立てる訳でもなく、平然と、また本を読み始める。

悠斗「えぇ? 何? 何なんだよ!」
と言うと、じっと真彩を見る悠斗。

悠斗が、真彩の部屋から出て行かないので、真彩、本を閉じる。

そして、
真彩「私より、エレナさんをかばうんだ……」
と、悠斗に寂しそうな顔をして言う。

悠斗「?……」

真彩「あのね、常識ある人は、夜遅くまで付き合わせて、わざと悠斗の背広に香水つけて、私達が喧嘩になる様に仕掛けないと思うけど?」
と、悠斗の目を見て言う真彩。

悠斗「えっ?……」
真彩の言葉に唖然とする悠斗。

そして、悠斗、しばらく考える。
真彩「悠斗は、私の言う事より、エレナさんを信じるんだ……あぁー残念。寂しいなぁー。そっかー……」
真彩、嫌味を込めて悠斗に言う。

悠斗「?……」

悠斗、反論せず、黙って考えている。
記憶を辿っている悠斗。

真彩「あのー、今、エレナさんの嘲笑ってる顔が頭に浮かんでるんだよね。多分、香水の匂いでだと思う」

悠斗「えっ?」

真彩「臭いから出て行ってくれないかな? 私、嗅覚、人より敏感だからさぁー。忘れちゃったかな?」
  
真彩、優しい口調で言う。

すると悠斗、ハッとして、
悠斗「あぁ、そうだったね。ゴメン……」   
と、直ぐに謝る。
 
真彩「でも、悠斗も、綺麗であざとい女が好きなんだね。世間の男性と一緒か……」
   
すると、悠斗、怒った口調で、
悠斗「違うよ! 俺はあざとい女は嫌いだ。もういい、分かった!」
と言って、真彩の部屋を出て行く。

真彩(心の声)「あぁ……ちょっと意地悪な言い方しちゃった。み仏様、悠斗を怒らせちゃいました。すいません。つい……私のジェラシーです。人を怒らせちゃーダメなのに……懺悔です」
  
真彩、目を閉じて心の中で合掌する。


悠斗、自分の部屋を始め、リビング、キッチン、浴室、トイレ、玄関と、家のあちこちに消臭スプレーを吹き掛けている。


真彩は、自分の部屋で未だ本を読んでいる。

しばらくして、悠斗が、真彩の部屋にノックして入って来る。

悠斗「真彩の部屋も消臭するね!」

真彩「えっ?……」

真彩、悠斗の行動に驚く。

悠斗、消臭スプレーをあちこちに吹き掛ける。

真彩、思わず上布団を被る。

消臭が終わると、悠斗、直ぐに真彩の部屋を出る。

そして、悠斗がシャワーを浴びている音が真彩の耳に聴こえている。

   
しばらくして、真彩の部屋をノックする悠斗。

悠斗、真彩の返事を待たずにドアを開け、部屋に入って来る。

真彩、悠斗の姿を見て、驚く。
目の前に、全裸の悠斗が立っている。

真彩「えっ?……」

本を読んでいた真彩、悠斗の裸体を見て驚き、開いた口が塞がらない。

すると、悠斗、直ぐに真彩のベッドに入り込み、馬乗りになる。

真彩、悠斗の行動に圧倒される。

悠斗、真面目な顔で真彩を見詰める。

悠斗「俺は、真彩が赤ちゃんの時からずっとずっと大好きで、愛してるの! 真彩は俺が居なくても平気かもしれないけど、俺は真彩が居ないとダメなの! もう真彩と絶対に離れたくない。だから、誤解されて、喧嘩して亀裂入るの、嫌だ!」

そう言うと、真彩にキスをする悠斗。

そして、真彩の目を見て、
悠斗「俺は、真彩の言う事を誰よりも信じてるから! それに、あざとい女はホントに大嫌いだから!」
と言い、悠斗、真彩の首筋を愛撫し始める。

真彩、悠斗の言葉に、
真彩「もうー、悠斗のバカ。私、全然平気じゃないよ?! 悠斗が居ないとダメに決まってるジャン……」
と言う。

悠斗、真彩のパジャマズボンとパンティーを脱がし、下半身を愛撫し始める。

真彩「あぁ……ダメ……感じる……」

悠斗「気持ち良い?」

真彩「……うん……」

悠斗「真彩を乱したい……」

真彩「嫌だよ……恥ずかしい。あぁーそこダメ……感じ過ぎる……」
   
悠斗、時間を掛けて、指や舌を使い、真彩を感じさせている。

真彩「……あぁ……もうダメ……」

悠斗「入って来て欲しい?」

真彩「もうー、悠斗の意地悪。あぁー感じる……」
   
真彩、悶える。

すると、
真彩「入って来て?」
と、悠斗に抱き着き、懇願する真彩。

悠斗「しょうがないなぁー。真彩ちゃんにお願いされると、頑張っちゃう!」
   
悠斗、嬉しそうに言う。

真彩「もうー……」

悠斗、避妊具を着け、真彩の顔を見る。

そして、ニヤリとし、悠斗の陰茎が真彩の女性器の膣に入って行く。

腰を強く動かし、真彩を官能させて喜ぶ悠斗。
悠斗「真彩、愛してるよ」
真彩「私も。悠斗、愛してる」
感じ合う二人。

愛を確かめ合い、快楽を楽しんでいる。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色