第8話 再び戦う前に(小さな広場)

文字数 863文字

 どうも、あのじいさんに仕組まれたチュートリアルのような気がしてきたが、気を取り直してしばらく通路を戻り、降りて来た縦穴を登って、明るい広場にたどり着いた。

 小さな広場の周りは樹木がぎっしりと茂っており、丁度エアーポケットのようなスペースとなっていた。空を見ると太陽はすっかり頭の上にあり昼の時間のようだ。お腹が空いている。

 俺は、周りを探索することにした。獲物を探すのだ。広場から程遠くないところに動きがあった。小さな動物のようだ。”俊敏”を使って追いかけると、すぐに捕まえることができた。うさぎの魔物のようだ。とても小さい青い光が体から出て、俺に吸い込まれる。

』と機械音。

 収納からナイフを取り出して、解体して血抜きをする。その後も何匹かを斃した。生きるために、命を頂くのは仕方ないのだ。

 ダッチオーブンと焚き火台でうさぎ肉を焼く。塩胡椒だけだけど熱くて美味い肉だ。残りはあとでスープにするため、収納に入れた。

 しばらく果物を食べてないので、周辺を探す。オレンジに似た実がなっていたので3つもぎ取り頂く。久しぶりのビタミンC補給である。その実を幾つか収納に確保。だいぶお腹が落ち着いてきた。

 再び周囲を探索することにした。よく見ると細い獣道のようなものがジャングルの奥へと続いている。それを辿ることにした。

 途中、小さな川が流れていた。きれいな水のようなので、水筒に汲んでまた収納へ。河原には丸い石が沢山あったので、数十個まとめて収納へ入れる。いざという時の投石用だ。収納には石(41)と示された。

 川には結構大きな魚が泳いでいる。携帯用の釣竿があったのを思い出したので
地面の虫をとって針につけて釣ってみる。すぐにあたりが来た。鱒のような30cmほどの魚だ。続けざまに数匹釣り上げた。ナイフで内臓を処理し、また収納へ。今晩の夕食用だ。

 夕方になってきたので、寝ぐらに戻ることにした。途中で、朝の広場に辿り着いた。するとそこには甲冑姿の人間が一人、魔物に囲まれていた。




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