おわりに

文字数 757文字

 これで終わりではなく、物語は今後も続く予定である。しかし、想定していたのとかなり異なる方向にいってしまったので、とりあえず第一部を終了とするのである。

 昔から料理好きなので、物語が進むうちについつい食べ物の話になってしまった。せっかく少年少女冒険活劇のように華々しく始まったのに、最後は昔の料理の小説みたいになってしまったと反省しきりである。一緒に戦うはずで使役した風や火の精霊の縁者たちは現状ピザ釜の火力調整しかしていないし、土の精霊の眷属は今のところ馬代わりである。まだまだ先は長い状況ともいえよう。

 しかし、少し屁理屈を捏ねるのをお許し頂ければ、ジャズの演奏に手癖や好きなフレーズがあって、自然とアドリブの時に手が動いてしまうことがあるように(例えが適切かはわからないが)物語を作る際にもつい癖や好みが出て、変に筆が動いてしまうこともあるのではないだろうか。

 もう一つ、年を重ねた私にとっては、物語に登場する様々な能力や経験値の数値化、所持品の確認などの整合性の問題が露呈してしまった。若ければもう少しなんとかなったかも知れないが、実際にやってみると細部まで矛盾がないように(もしあればご容赦頂きたい)話を進めるのは、前提をすぐに忘れてしまうため思いの外に大変なことであった。同時にとても楽しい作業でもあったのだが。
 
 こうした反省を踏まえて、第二部を続けるとしたら主人公やその仲間たちがそのミッションに向かって大いに飛躍するような話を描いていけたらと思う。またあまり細部にとらわれていると、じいさんの能力のカンストを迎え、進まなくなる恐れがあるので、もう少しざっくばらんに展開させていきたいのである。

 最後にここまで年寄りの話に付き合って読んで頂いた方には大変ありがたく、この場で感謝を申し上げたい。
 
 

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