第34話 魔術師としての研鑽(III)

文字数 831文字

 翌日、ワイバーンを冒険者ギルドに買取に出そうとすると、受付嬢のアンナが慌てて、ギルドマスターのクロードと副ギルドマスターのミレーヌとの面談をしてくれといってきた。
 
 2階の応接室も2回目である。ギルドマスターは初めて会うのだが、元Aランクの巨漢、武闘派の人族のクロード。剣術で有名な男でもう50歳近いのだが、若々しく精力的だ。知恵も廻り人格者でもあるので、周りからの信頼も厚いようだ。

 2人から、ワイバーン討伐の実績をねぎらわれた。ワイバーンと言っても、飛竜には変わりはなく、斃した場合はドラゴンスレイヤーの称号を得られるようだ。また、今回ワイバーンの体はギルドの買取ではなく、出来れば領主のブライトン辺境伯に直接譲ってくれないかとの提案があった。ギルドで買取るとあまりの希少性からオークションになってしまうらしい。

 以前から、辺境伯はドラゴンを自らの剥製コレクションに加えたいと熱望、非公式ではあるがドラゴンを斃した場合の譲り受け依頼を前から依頼していたようだ。ギルドとしては公式なものではないので、俺に強制はできないものの、そこはなんとか譲って欲しいとの依頼であった。俺は特に誰に売ろうがこだわりはないので承諾した。(魔石はギルドで買い取るらしい。肉は半分ギルドで半分は自分用にすることに)。

 さらに、ワイバーン討伐の実績からDランクへの昇格となった。実力的にはBでもよいレベルらしいのだが、いろいろ内規があってステップを踏むことになるらしい。俺は鉄でできたDランクのバッジを受け取った。

 ワイバーン (ランクB+) 計 112金貨 (資金化は12金貨)
(1120万円相当内 資金化分120万円))
 体(皮、牙、鱗他): 辺境伯からの支払い 100金貨(後払い)
 魔石: 10金貨
 肉: 2金貨(半分買取、半分は自分用)
 
 ギルドのカードに12金貨の入金を済ませた。

 


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