第44話:横浜散歩と同窓会

文字数 1,597文字

 そしてプリンアラモード2つと珈琲と紅茶を頼んだ。
「ゆっくりと話をして、今日、とても楽しい、小さな声で薫子が、清水に伝えた」
「光栄でございますと、丁寧に答えると、薫子が、微笑んだ」
「帰りは、下り坂だから、歩いて帰ろうと、清水が、言った」

「すると、薫子が、いけるところまでは、歩いて行くわと語った」
「もし、疲れたら、そこからタクシーかバスで帰ろうと言った」
 その後、ホテルニューグランドの前で、疲れたといい、バスに乗ってMタワーの新居のマンション近くのバス停で降りて、マンションに入った。

 風呂を沸かし入って、冷蔵庫にある物で夕食を簡単に済ませワインを飲んで、海の夜景を見ながら床に入り眠りについた。やがて2015年も12月中旬になり2人きりで、平日の夕方、中華街の中で気に入った店で、部屋を借り、ゆっくりと2時間かけて話をしながら語り忘年会をして、今年の出来事を振りかえった。

 その後、清水の好きなウインドジャマーに出かけてプロミュージシャンのジャズセッションをじっくりと聞いた。薫子も、おもわず、素敵と声を漏らした。そうして2015年が終わり、2016年となった。冬も日差しの良い日は、山下公園を散歩したり横浜駅まで歩いて行き、買い物に行ったりして過ごした。

 3月になると、だんだん暖かくなり下旬には、大岡川、船着き場近くは、満開の桜が開花する。翌週の週末には、桜吹雪と大岡川に浮かぶ、多くの桜の花びら流れる。そして4月に入り、横浜公園や港の見える丘公園、山下公園のチューリップが、咲き始めた。そんな、4月14日21時26分、九州で大きな地震が起きたとテレビで速報が流れた。

 熊本の隣町の益城町では震度7、マグニチュード6.5。これは、東日本大震災と同じで極めて強い地震だとわかった。これを聞き薫子は、怖いと言い清水に抱きついた。この地震の28時間後の4月16日1時25分。同じく熊本県熊本地方を震央とする震源の深さ12キロ、マグニチュード7.0の地震「本震」が発生し、西原村と益城町で震度7を観測した。

 これは、1995年に発生した兵庫県南部地震「阪神・淡路大震災」と同規模。しかし、その後も大きな地震が、20回以上と頻発した。これには、清水は、薫と連名で、100万円の弔慰金を送った。この年、中学の同窓会を開かないかと薫子が言い清水に企画してよと依頼、そこで前回の同窓会に参加した今市節子、雨木久子、樋口清実に連絡し人集めを頼んだ。

 すると1週間後、合計、8名集まったと連絡が入った。そのメンバーは、中本薫子、今市節子、雨木久子、樋口清実、所沢公夫、久石幸三、富岡健吾、清水薫の8人。2016年12月10日土曜、17時からで、場所は、横浜中華街の香港路にある順海閣・本店の個室を予約した。女性達は、おしゃれしてやってきた。

 男性達は、ラフな格好の男達が多かった。薫が、今日は、お忙しいところ、同窓会に参加していただき、ありがとうございますと挨拶。この店予約したの誰と、声がかかると、清水薫が、俺だと言い、安い割に料理が旨い店だと言った。そして、再開を祝して乾杯と言い、みんなで拍手して同窓会が、始まった。

 所沢が、ところで、中本薫子さんは、高校卒業した後、金沢の商店に嫁いだと聞いていたが、いつ頃、帰ってきたのと聞いた。それに対して金沢の金物店を経営していた亭主が亡くなって知り合いがいなくて寂しくなって帰ってきたと話した。実家のお母さんと一緒に住んでるのと聞かれ、えーまーと返事した。

 美人だから、横浜で、お金持ちの男性を探すのじゃないのと女性達からの声が飛んだ。すると、薫子が、今市さんは、今どうなのと聞くと定年後、高齢の亭主の両親の同居し年金で細々と暮らしてますと言った。以前、子供の面倒を見て巣立ち一息入れた。しかし、今度は、旦那の両親の面倒よ、全く、ついてないわよと、こぼした。
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