第24話:薫子が横浜に来て同居

文字数 1,735文字

「昼過ぎ、携帯電話に薫子から東京着10時20分北陸新幹線6号車と知らせて入った」
「清水が、了解、迎えに行きますと答えた」
「やがて2013年3月16日、10時20分に東京駅のホームに列車が入ってきて、6号車の真ん中当たりで待っていると薫子が、うれしそうに笑顔で列車を降りてきた」

 清水が近づいて荷物を持ち改札を出た。
「東海道線で横浜へ行きタクシーで15分で清水のマンションに到着」
「すごい観光地のマンションねと言い高かったのでしょうと薫子が話した」
「すると、まー古いから、たいしたことはないと答えた」

「ここからなら山下公園も行けるねと聞くので歩くと20分位と答えた」
「自転車で5分位だと言い、お腹、空いただろと聞くとはいと答えた」
「それなら中華街へ行こうと誘った」
「マンション近くでタクシーを拾い10分程で中華街入り口についた」

「入り口の目の前の中華料理屋に入ると1階は、既に満員で、2階へ案内され、ちょうど、道側の見晴らしの良い席が空いていたので座った」
「そして、ランチメニューを見て、薫子が、割と安いのねと笑いながら言った」
「清水が、何が良いと聞くと海鮮そばと薫子が伝えた」

「じゃー俺も同じものと言い、店の女店員に注文」
「海鮮そばには、シュウマイと食後の珈琲までついていた」
「海鮮そばを食べ終わり、珈琲を飲み始め、ゆっくりと話し始めた。
「今回、どの位いられる聞くと薫子がニコニコしながら、いつまで、いて良いのと聞いた」
「ちょっと、困った顔をすると、冗談よ、1週間ですと答えた」

「2013年3月25日、月曜、金沢に帰りますと答えた」
「俺の所に、いろと、ぶっきらぼうに言うと薫子が、そのつもりよと笑った」
「その笑顔は、金沢の時のように、暗い顔から、うって変わって、明るい笑顔で、気持ちのつかえが取れたような感じ」
「今後どうするつもりと清水が聞くと、笑いながら、どうして欲しいと謎をかけた」

「それを聞いて清水が、俺と、残りの人生、同棲しようかと切り返した」
「それを聞いた薫子は、急に、顔が崩れ、意地悪なことを言うのねと言った」
「まだ、心の整理がついていないのよと、暗い顔になった」
「いや、困らせようとして言ったのではないよ。ほんとに、俺の所に転がり込んでも良いと言っているのだよと言うと、思わず、ウソーと、明るい声に変わった」

「嘘じゃないマンションの名義も俺の名義で子供達も独立して問題ないと答えた」。
「ほんと、本当に信じて良いのねと聞いた」
「そこで、知ってるだろ、俺が、ウソと人参が嫌いだってことは、と言い返した」
「すると、若い娘のように、やったーと言い、突然、薫子は、清水の手を握った」
「やっぱり、あなたは、頼りになる人ねと言うと、目が潤んだ」

「これで安心した、故郷って、やっぱり良いものね」
「横浜の景色、港、海、カモメ、みんな大好きと言うと涙がこぼれた」
「そして店を出て、20分位かかるが、散歩して帰ろうかと話した」
「賛成と、薫子が言うと、すっかり笑顔に変わっていた」

「歩きながら金沢に帰って身辺整理が終わったら直ぐに横浜に帰って来いと、言うと、薫子は、人目をはばからず、清水に抱き付いてきた」
「よせよ、こんな通りで、恥ずかしいだろと言っても、いっこうに、お構いなし」
「うれしいのだから、いいじゃんと言うと大笑いした」

「久しぶりに、じゃん言葉が、自然に出て来たと、薫子が、笑い出した」
「そんな、楽しい会話をしながら、清水のマンションに帰って来た」
「部屋に入ると、清水が疲れたろ、紅茶でも飲むかと言うと、ありがとうと言い、シャワーを貸してと言うので、どうぞと言った」

「そして10分位で、薫子がガウン姿で出て来た」
「紅茶に砂糖、ジャム、どっち入れると聞くとジャムと言うので入れて出した」
「紅茶を飲むと、これ、イチゴ・ジャムと薫子が聞くと、そうだよと答えると、おしゃれ、マーマレードだとばかり思ったと言った」

「すると清水が、これにブランデーを垂らすともっと、旨くなるよと言い、清水が、スプーンにブランデーをのせて紅茶に入れてかき混ぜた」
「薫子も真似して、飲んで見ると、おいしい、素敵な飲み方ねと笑顔になった」
「それを見て、清水が、薫子は、昔と同じで、笑顔が可愛いねと言った」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み