第6話
文字数 1,209文字
「長谷川くん!!」
「ん?」
私は、この前紗和さんが連れて行ってくれた仕立て屋に、長谷川くんを誘いました。
「あぁ、そういやあの商店街に仕立て屋あったなぁ」
「長谷川くん、この前服破れたって言ってたやん?」
「まぁそうやけど…。
別に仕立て屋に出す程じゃないで?」
「違う違う!!
そこ、端切れも売ってるから、
端切れ買って補修したげるよ!!」
「昴、裁縫出来るん?」
「任せて!手先はそこそこ器用やねん。」
3日後、私と長谷川くんは、松本さんのお店
“松本洋裁店”
に向かいました。
「いらっしゃいませ!!」
店番をしていたのは、私の母親と同じ歳ぐらいの女性でした。
松本さんのお母様でしょうか。
「失礼します。端切れを買いに来ました。」
「あらいらっしゃい!
どうぞ、ゆっくりしていって頂戴ね♪」
「ありがとうございます。」
無地の物から少し柄が付いた物、
少し大きめに切られた物や小さい物まで
色々な商品がありました。
「どれがいい?」
長谷川くんに尋ねると
「あんまり奇抜なものじゃないものならどれでも…」
と返事が来ました。
◇
「あ!田中さん!!」
2階から松本さんが降りて来ました。
「松本さん!」
「あら?お客様、莉子のお友達?」
「はい。」
「まぁ…!そうなんやねぇ。
莉子にこんなハンサムなお友達がいただなんて、知らんかったわぁ。」
「(昴って、奥様に好かれるよな。)」
「(長谷川くんの事とちゃうん?)」
「(いやいや、お前やろ)」
「丁度店番交代する所やし、
おばちゃんはここで失礼するわね〜」
お母様が店番を離れてから、
私は松本さんに長谷川くんを紹介する事にしました。
「そうだ松本さん。
こちらは僕の友人の長谷川進くん。」
「長谷川進です。」
「!!!」
長谷川くんが自己紹介をした途端、
松本さんは固まって動かなくなりました。
「あれ?松本さん?どうしました??」
「…あ!!あのっ!!ま、松本莉子です…!!」
「(松本さん、どうしたんだ?)」
「あ、あの!!今日はどの様なご要件で?」
「長谷川くんの服を補修する為の端切れを買いに来たんです。」
「そうだったんですね!!
分からないことがあったら何でも聞いて下さいね。」
長谷川くんの服の補修用以外にも、
久し振りに何か作りたくなったので、購入しました。
補修用のは、長谷川くんがお金を出してくれました。
1度断りましたが、補修してくれるのだから
と言う事で、払わせて欲しい。との事でした。
「ありがとうございました!!
また来てくださいね!!」
「こちらこそ。色々教えてくれてありがとうございます。」
松本さんは、チラッと長谷川くんの方を見ました。
「??」
「!!!」
長谷川くんと目が合うと、急いで逸らしてしまいました。
◇
寮に帰ってから、私は早速補修に取り掛かりました。
「これぐらいなら、30分も掛からんな。」
「横で見ていてもええか?」
「勿論ええよ。」
最初は長谷川くんだけでしたが、
帰宅してきた米田くんと白川くんも、私が裁縫するのを興味深く見ていました。
「ん?」
私は、この前紗和さんが連れて行ってくれた仕立て屋に、長谷川くんを誘いました。
「あぁ、そういやあの商店街に仕立て屋あったなぁ」
「長谷川くん、この前服破れたって言ってたやん?」
「まぁそうやけど…。
別に仕立て屋に出す程じゃないで?」
「違う違う!!
そこ、端切れも売ってるから、
端切れ買って補修したげるよ!!」
「昴、裁縫出来るん?」
「任せて!手先はそこそこ器用やねん。」
3日後、私と長谷川くんは、松本さんのお店
“松本洋裁店”
に向かいました。
「いらっしゃいませ!!」
店番をしていたのは、私の母親と同じ歳ぐらいの女性でした。
松本さんのお母様でしょうか。
「失礼します。端切れを買いに来ました。」
「あらいらっしゃい!
どうぞ、ゆっくりしていって頂戴ね♪」
「ありがとうございます。」
無地の物から少し柄が付いた物、
少し大きめに切られた物や小さい物まで
色々な商品がありました。
「どれがいい?」
長谷川くんに尋ねると
「あんまり奇抜なものじゃないものならどれでも…」
と返事が来ました。
◇
「あ!田中さん!!」
2階から松本さんが降りて来ました。
「松本さん!」
「あら?お客様、莉子のお友達?」
「はい。」
「まぁ…!そうなんやねぇ。
莉子にこんなハンサムなお友達がいただなんて、知らんかったわぁ。」
「(昴って、奥様に好かれるよな。)」
「(長谷川くんの事とちゃうん?)」
「(いやいや、お前やろ)」
「丁度店番交代する所やし、
おばちゃんはここで失礼するわね〜」
お母様が店番を離れてから、
私は松本さんに長谷川くんを紹介する事にしました。
「そうだ松本さん。
こちらは僕の友人の長谷川進くん。」
「長谷川進です。」
「!!!」
長谷川くんが自己紹介をした途端、
松本さんは固まって動かなくなりました。
「あれ?松本さん?どうしました??」
「…あ!!あのっ!!ま、松本莉子です…!!」
「(松本さん、どうしたんだ?)」
「あ、あの!!今日はどの様なご要件で?」
「長谷川くんの服を補修する為の端切れを買いに来たんです。」
「そうだったんですね!!
分からないことがあったら何でも聞いて下さいね。」
長谷川くんの服の補修用以外にも、
久し振りに何か作りたくなったので、購入しました。
補修用のは、長谷川くんがお金を出してくれました。
1度断りましたが、補修してくれるのだから
と言う事で、払わせて欲しい。との事でした。
「ありがとうございました!!
また来てくださいね!!」
「こちらこそ。色々教えてくれてありがとうございます。」
松本さんは、チラッと長谷川くんの方を見ました。
「??」
「!!!」
長谷川くんと目が合うと、急いで逸らしてしまいました。
◇
寮に帰ってから、私は早速補修に取り掛かりました。
「これぐらいなら、30分も掛からんな。」
「横で見ていてもええか?」
「勿論ええよ。」
最初は長谷川くんだけでしたが、
帰宅してきた米田くんと白川くんも、私が裁縫するのを興味深く見ていました。