第47話 御祭神は神功皇后と応神天皇の石清水八幡宮

文字数 730文字

意外なところで神功皇后を御祭神としている八幡宮に出会うことがある。今回もそうだった。
京阪石清水八幡宮駅についた。事前に調べると、午後二時から八幡宮の本殿で館内の説明があるという。駅に五分前に着いた。モノレールがあるようだが、乗っていっても間に合わない。電話で「五分遅れで本殿へ行きますが、案内に参加させて貰えませんか」と頼んだ。冷酷に「時間過ぎは案内できません」と断られた。間に合わない私が悪いのではあるが、「遠くから来るのに不親切な」と、腹がたった。しかし八幡宮の何かを期待するものが胸の内にあった。駅前観光案内所に、ボランティアのシニア男性が二人居て、国宝史跡のイラストマップをくれた。男山の山裾に頓宮殿と極楽寺跡があり、赤い回廊に囲まれ、傍に高良社に五輪塔があり興味をそそる。山頂付近には石清水八幡宮の社殿があり、山裾の回廊の四倍はある回廊が取り囲んでいる。
平安時代859年、清和天皇が平安京を護るため、八幡大神を九州の宇佐八幡宮から男山の峯に遷座せられ造営されたのが始まりだという。御祭神は神功皇后に応神天皇である。私の好きな神功皇后が祀られているのを知り、愛着を感じた。皇后は福岡で熊鷲を退治、三韓を征伐された勇者で息子の応神天皇は戦いの神様なのである。
「そうだったのか、納得した」仁和寺の老法師は門前町近くにあった極楽寺と高良社だけを拝み、山頂にある本殿まで参らなかったのだ。実証に本殿までの道を歩いて登った。
木々が茂り、途中に僧坊跡がある。四十八の僧坊が山中にあったという。山の上に本殿があるとは、説明がないと分からないかも知れない。石清水に期待したほどの感動がなかったのは残念である。参拝を済ませ、下山ケーブルカーを利用。二人だけの乗車だった。
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