第52話 将来設計
文字数 1,624文字
はなびが帰宅すると、晶は既に家に帰っていた。
彼は台所に立っている。
そう言いながら、炊飯器の棚の下のカゴにお弁当包みのペイズリー柄のピンクのバンダナハンカチを入れた。
既に青いハンカチがカゴに入っている。
食卓に、昨日と同じ器にラーメンが並ぶ。
本日のラーメンには、葱と焼豚とが入っていた。
晶は暫く考え込み、小さく頷いた。
少ししてから、口を開く。
指輪を付ける生活、と考えこみ、実際の生活を想像するはなびに、晶は笑いかける。
既に空になった食器に視線を移し、はなびは俯いた。