第2話

文字数 1,096文字

 グラウンドゴルフなるものを始めて、この今年の七月で丁度丸一年になる。

 町営の運動公園の芝生の上に八ホールのコースを五つほど創れるようになっていて、月一回の月例会は参加費百円でホールインワンを出すと一回につき百円拠出してティッシュボックスを一個いただけて、一回の月例会で多い人で三個持っていく方もいる。

 京ちゃんは90歳になるが、小走り出来るほど機敏で、腕もよくGG仲間にも慕われている。中学の同級生範秀君のお母さんであるのを知ったのは半年前ほどで、「京子さん」とお呼びしていたのだが、「京ちゃん」と呼んで欲しいようなので最近ではそう呼んでいる。

 れいこさんは数名いらして、中村れいこさんはお二方いて、「れい」の字が少し違うだけなので、月例会で偶然同じ組になった時、まさか同姓同名がいるとは知らず、混乱して驚いた。自分と同じ行政区で運動公園の近くに家の在るれいこさんは『スター・ウォーズ』のR2D2を髣髴とさせる。
 何時もとてもお元気で、誰かがホールインワンを出すと大きな声で「おめでとう」と祝福し、何処にいても「ギャハハハ」とこちらまでつられて笑ってしまうほど心から愉しくなるような笑い声をあげてこの間も上位に入賞された。

 先日の火曜、初めて対外の大会である紫波までバスに乗せられて参加した。4コース計32ホールで競うのだがメンバー4人の内で3番手だったので、最終ホールの一番最後に1打目を打ったら、運よく入って、ホールインワンを出し、ティッシュボックスをいただいた。でも、ここでは百円は拠出する必要はなかった。

 紅白2組のそれぞれ一〇位までの入賞に、吾町の方は計三名いて、ラッキー賞でフリーザ袋をいただいたが、入賞された佐々木さんが欲しいみたいだったので、彼のいただいた不織布マスクと交換した。

 昨年の七月に矢幅さんからクラブをいただいたことから始まり、最近の光さんからマーカーとホルダーまで皆さんから様々なものをいただき、山崎さんや京ちゃんからは何時も飴などをいただいている。

 皆さん、親切にアドバイスもしてくださり、その通りにやると結構上手く行く。燿子さんの言葉通りに打ったら、最長である50メートルでホールインワンを出せたときは驚いた。大貫さんご夫妻には当初から様々お教えいただいていて、その他の皆さんも親切にアドバイスしてくださっている。・

 朝から体を動かし、コミュニケーションし、陽を浴びて、(ボールを)打つことに集中する。なんと恵まれている生活だろう。さあ、本日も快晴だ。クロスバイクに跨り、シークワーサー果汁にお湯と黒糖・塩を混ぜて作ったドリンクを携えて仲間に会いに行こう。
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