第11話

文字数 1,185文字

 「何から伝えればいいのか、わからないまま時は流れて、浮かんでは消えていくありふれた言葉だけ、君があんまり素敵だから、ただ素直に好きといえないで、多分もうすぐ雨も止んで、二人たそがれ」

 「何故か知っていた、君が如何想い感じているか。時は何時も止まっている、言葉を創造している刹那、雨が降っていたら、一緒に手をとって踊ろう、彼は誰時の中」

 「愛を知ったために、涙が運ばれて、君の瞳を零れた時、恋の喜びは愛の厳しさへの懸け橋に過ぎないと……ただ風に涙を預けて君は女になって行った」

 「傷ついた過去へ感謝を。辛かった経験に感恩の涙で心満たし。互いの重荷を降ろし、欠乏感故、相手を所有・支配する欲望を抱き、それに対し献身で応う」

 幸せになりたい・なるということは、義務や権利というより、意志・希望・真情とでもいうものにより求められ、なによりもそのために行動することは価値あることである。もし、それが倫理と矛盾するように感じられるのなら、それは想い込まされたものであり、教育・洗脳された結果である。所有という観念・概念により、自身の幸福が否定・断念されるべきであるということはつい昨日までの価値観である。吾らは新たなる幸せ=最も優先される倫理、不幸せ=不倫(理)という時代の旗手である。

 他者のことは他者に任せるがいい。介入したり、批判したりする必要があるだろうか、自分には利害関係も縁もない人たちに。批判することで、その人たちを苦しめているだけなことに気づこう。ヨシュアも言っている。「人に非難されたくないなら、人を裁くことをやめよ」と。感謝すればするほど、悦ばしいことが起きると言われている。

 信頼される・する・できることの豊かさ。物質的な豊かさは、物に囲まれて生きていることより、必要な時に必要なものが到来してきてくれることであり、本当に求めていること・ものを手にし、それと大事に生き行くことが心に豊かさを齎し、心の奥底から感謝の念が湧き溢れ、自身から周囲へと幸せが染みわたって行くだろう。

 お金がある喜びはなかった経験によって得られ、その有難さは失う経験によって実感されるだろう。どんな体験も歓び・謹んで経験し、日々、様々な情(こころ)を感じ、他者と愛を遣り取りしつつ、自らの魂の輝きを発し、暗がりで呻吟する人の苦しみを照らし、違いを容認しそれについて価値判断をせず、偶然+必然=当然、すべてを大事にして生きて行く。生きて来た苦しみが報われるのは絶えず今である。

 自分を幸せに出来るのは自分しかいない。誰かが幸せにしてくれると切望して生きてるのなら、幸せは訪れることは恐らく未来、つまり、未だに来ることはないだろう。今此処で、「幸せになる」と決断し、「幸せである」ことに気づこう。幸せとは、苦しみ・悲しみ・怒り・寂しさ・やるせなさなどの感情をも含んでの体験を意味している。
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