第9話

文字数 1,149文字

 恐らく共感・同感してくださる方が相当数おられると感じ、以下にマニフェストする。己一人や家族のみの幸福だけを実現することだけに心囚われ行動しているのなら心は寂しいだろう。勿論、自己や近しい人を幸せにするのは大切だ。充たされぬ自我を抱えたままで、大勢の人との幸福を実現するには原動力は枯渇するだろう。

 自分にとっての豊かさ、それは人との関係性だ。お金が十二分にあっても、ものが豊富にあったとしても、他者との関係が険悪だと、生きて行く勇気・力が削がれるだろう。人を活かすのは人である。そして、殺すのも。

 「魔法の言葉」「言葉の魔法」これに生き・生かされているのが、著述や言論を生業としている者であると考える。世間的に有名であろうがなかろうが。影響力がある者はそれ相応の責務を意識するがよい。彼の者が過つと大勢の者が不利益を被る。

 追随者は先導者に身を預け、自己を彼の者に委ねるに非ずして、自身の足にて立ち、自己の責務を意識せん。飽くまでも、自己の人生は自分自身のものなり。他者に自己の生を預け、生くるものは生きているに非ずして、単に隷属の怠惰に安んずる者なり。其は、宗教や指導者と認ぜらるるものに、自己の生き方・選択を丸投げしている者も同様なり。すべての自己の行為・選択を意識し、ひとつひとつ吟味し、丁寧に生き、無意識に生くるに非ずして、生かさるるのみではなく、生き・生かさんと企投せよ。

 魂の純粋性・質により人々は感激・感動し、動かされ、多くの偉業は成し遂げられん。如何に有能な者と雖も、ただ一人によっては何事も成しえず。多くの人々と協働・共創することにより、この世界・社会に素晴らしきもの・意義あるものを残せん。

 未熟なれど、行動・発言を率先し、せん。熟すまで待ちて、その後、事を成さんとしても、時は待たずして、己の気力も萎え、遂には何事も成しえず、生は潰えん。

 汝(なれ)は誰がために何がために生くるや。無論、自己のためなり。加えるに、他者の益も実現せんと葛藤す。人と共に笑い、泣き、怒り、喜ばん。其が吾に於いての生くる意味・生きがいなり。自己の内に充つ愛の想いに感激し、自ずとカタルシスが訪れ、雫頬を伝い、有難さ・嬉しさに感謝溢るる。

 すべての当たり前に見ゆることは、熟考するに奇跡にして、生きている不思議・死んでいく不思議、悲しみの数を言い尽くすより、同じ唇でそっと歌おう。輝くものを外に探すに非ずして、自己の中に見つくるに如かず。何となれば、吾らは小宇宙故。

 類は友を呼ぶ。其が的を射ている言葉なら、自己を愛と光と認識すに如くはなし。自身の周りも愛と光で充たさるるであろう。生くるに大切なもの。其は、人との繋がりとある程度の諦観、ピンチや疲弊した時にユーモアで自他を大笑いさせることである。
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