第3話

文字数 850文字

運命の相手とやらがたったひとりではないらしいことに気づけた。

事実、様々なグラデーションの運命の相手と自身がある。

何回も3回も結婚・離婚を繰り返す人もいる。

一生、独身の人もいる。

恋が仕事というか・天職みたいな人もいる。

プラトニックなものにしか縁がない人もいれば、身体的なコミュニケーションにとても忙しい人もいる。

その様々な人たちがいるが、モテて羨ましい人が実はとても孤独のなかで寂しくて堪らなく感じていてあまりモテてなくても麗しいたったひとりのそれこそ凸凹コンビに見えるカップルの友人を心から羨んだりしていることもある。

つまりどのような境遇にあろうとも人はないものねだりなのだ。

独身者は自由の裏に絶えず寂しさを抱え、配偶者や家庭のある者は愛と責任の一方、他方に重圧や拘束に悩んだりしている。

吾々は様々なことを経験し、それこそ、色んな情(こころ・おもい)を感ずるためにこの世界で活動し、すべては「愛」といわれるものの表現であり、学びであり、教えであり、戯れであり、美しさであり、時には醜さであり、感動・感激させるほどの広大で深遠で崇高なものであり、狭量さ・小さすぎ狡猾なものであったりする。

だが、そのすべてをすべての人々は或る割合ずつ要素的に所持していて、どんな崇高そうな人にも狡猾さは幾分かあり、狭量な愛しか散見されないような人にも広大で深遠な部分も目立たないだけでどこかには感じられるだろう。

だから、ひとりの人だけに愛を捧げるのもそれはそれでとてもロマンチックかもしれない。

モテてモテてしょうがない人が実は本当に心から愛する人から愛された経験がなくて、やけを起こして派手に美しかったり、カッコよかったりする相手とフラストレーションを抱えたままで恋愛関係を結び、世間を賑わせたりしている。

どんなスタイルでもいい。どんな結末に辿り着こうとも、すべての人、即ちあなたが最低でも一度の至福を恋「愛」という仕合(ゲーム)で味わえることを祈っている。まあ、それより、自分自身の至福をいっぱい味わあないと、か──。
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