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文字数 785文字
ほほほほ……ほんの昨日まで……何なら1時間ちょいぐらい前まで……全ては巧く行ってる筈だった。
でも……今は……。
俺は、恐怖で腰を抜かし……目の前には「
「待てっ‼ 命が惜しくば、武器を捨て、手は頭の後ろ……えっ?」
ああああ、助かったお巡りさん、この「正義の暴徒」を撃ち殺し……あああああっ、違う、マズい、俺、お巡りに追われてる最中だった……ああああっ。‼
気付いたら、
周囲には一〇人近い県警のお巡り……えっ?
既に2人がやられていた。
そして、
おい、そこのボケお巡り、何、ぼ〜っとしてるッ?
銃声が何度も……。
お巡りの悲鳴がいくつも……。
「俺も、さっき童貞を捨てたばかりなんで、先輩
って、お前が無理矢理お巡りに拳銃を撃たせたんじゃね〜かっ⁉
「ぎゃああああっ‼」
一番デカい悲鳴。
お巡りは拳銃を落し……。
うわああああっ‼
お巡りの足下のアスファルトが……お巡り自身の血で赤黒く染まり……。
「待て……何をしている?」
その時、若い女の……いやメスガキと呼んだ方がいいぐらいの齢の奴の……でも、俺に向けられてないのが判るのに……それでも背筋が凍り付くような声……。
俺を助けに来た者の声じゃなかった。
声の主は……新手の「正義の暴徒」どもだった。