63日目

文字数 701文字

 昨日よりも少しよくなったとはいえ、今日も気分が悪かった。

 何をする気にもなれず、ネットで素人が書いた異世界転生のライトノベルを読んでいた。

 運命の男女が生まれ変わっても何度も出会って恋に落ちるラブストーリーだった。

 本当にそうだったらいいのにと思う。

 ただ、あまりにもロマンチックに書いている為、嘘臭くて仕方ない。

 スピリチュアルでいうツインレイや前世からの縁も嘘な気がしてきた。

 子供が親を選んで生まれてくるというのも、子供の虐待や貧困などの不幸も肯定してしまう事になるだろう。それは自己責任だろうか?

 齋藤四人のYouTube動画では、性犯罪を受けた側の前世のせいと言っていた。いじめは問題にしていたが、女性のセクハラ被害は泣き寝入りしろとも言っていた事も思い出す。

 前世なんて証明しようがない。スピリチュアルリーダーの創作でいくらでも言えるストーリーだ。ただの創作だったらいいが、脅しのネタにしている。霊感商法やマッチポンプ商売というのはこういう事を言うのか。

 今、スピリチュアルは全部嘘だと心底実感した。起きることが全て自己責任なら警察も裁判所要らない世の中になる。犯罪や虐待被害者、病人や貧困に苦しむ人にも手を差し伸べる必要も無くなる冷たい社会にもなる。

 日本は特に弱者に厳し社会と聞く。私も非正規雇用だから何となくわかる。根底にスピリチュアルっぽいカルト思想が流れているのかもしれない。政治家もカルトに関係している人多いし。

なぜこんなスピリチュアルに騙されていたのか。心底恥ずかしい。

 スピリチュアルが嘘だったとしたら、私はこれからどうしたらいいんだろう。

 救いはどこにあるんだろう?
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登場人物紹介

野瀬青花

崖っぷちアラサー女子。

ひょんなことからスピリチュアルに騙されてしまう。

悠希

カフェ店長でクリスチャン

佐伯さん

青花と同僚。女子力高めでスピリチュアル好きな主婦。

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