18日目
文字数 1,203文字
占いアプリはなかなか面白かった。
ちょっとハマった。
昨日、無料でホロスコープ を見ている人にメールを送ったら、今日の夕方さっそく診断結果がメールに届いていた。
なんとなく職場や自分の部屋で診断結果を見るのが怖くなり、悠希さんのカフェに来ていた。
昨日は上司に会議資料のホッチキス止めを押し付けられ、残業する羽目になったが、今日はそんな事もなくラッキーだった。そう、ポジティブで波動を高めにいなくちゃ。
カンター席でおいしいコーヒーやサンドイッチを楽しみながら、スマートフォンを睨めっこ。占いの結果を、目を皿のように見ていた。
『恋愛の部屋に土星が入っていて、男性とお金に苦労する配置でしょう。また、月の状態も悪く、幼少期や母親との関係に傷があると思われます。グランドクロスがホロスコープ にあり、ストレスを受けやすく人の顔色を伺うクセがあります。女性性を現す月と金星が傷ついており、水星はなんと涙の度数で逆行! 自己肯定感は低い性格で……』
他にも良い事が書いてあったが、やっぱり悪い部分の方が気になってしまった。
自分の波動が低くなる自覚はあったが、思わず落ち込んでしまった。
「野瀬さん、何見てるの?」
悠希さんに話しかけられた。占いを見て落ち込んでいるとは言えず、モゴモゴと口籠もってしまった。一般的に男性は占いに理解は無いだろう。占いアプリの利用者は100%女だ。つい、相手の顔色を伺ってしまった。やっぱりこの占いは当たってるの?
「悠希さんは、占いってどう思いますか?」
悠希さんは、ちょっとニヤっと笑った。
「僕は意外と占いについては詳しいですよ。実は、クリスチャンというのは『霊』については、詳しいし聖書にも詳しく書いてあるんです」
「へぇ。初耳」
「ただ、クリスチャンは神様から『聖霊』を貰えますからね。占いはいりません。はっきり言って否定的な立場です」
「そっか」
やっぱり占いには否定的のようだったが、その理由は信じている宗教のせいらしい。筋は通っていると感じた。
「占いは全部悪霊のパワーでやってるもんですからね。野瀬さんも占いはやめた方がいい」
「え、でも」
悪霊って何?
突然、やめた方がういいとか言われてムッとしてしまった。
「占いって悪霊なの? 細木数子みたいな有名な人も?」
「そうだよ。全員そう。占い師に憑いている悪霊が、当たっているように動くってだけのもの。一般的人が占いに手を出すと悪霊と契約した事になり大変ですよ。もし、占いとかやってたら辞めた方がいい」
「あ、そう……」
悠希さんは、真剣に語っていたが、今の自分を否定されたような気がして、心苦しくなった。
クリスチャンが占いに否定的な事も初耳だったが、なんて古臭い宗教だと思った。そういえば同性愛や中絶も否定的な宗教だった。それを思うと、悠希さんとは気が合わないと感じた。
しばらく悠希さんのカフェには行くのやめよう。そうしよう。
ちょっとハマった。
昨日、無料でホロスコープ を見ている人にメールを送ったら、今日の夕方さっそく診断結果がメールに届いていた。
なんとなく職場や自分の部屋で診断結果を見るのが怖くなり、悠希さんのカフェに来ていた。
昨日は上司に会議資料のホッチキス止めを押し付けられ、残業する羽目になったが、今日はそんな事もなくラッキーだった。そう、ポジティブで波動を高めにいなくちゃ。
カンター席でおいしいコーヒーやサンドイッチを楽しみながら、スマートフォンを睨めっこ。占いの結果を、目を皿のように見ていた。
『恋愛の部屋に土星が入っていて、男性とお金に苦労する配置でしょう。また、月の状態も悪く、幼少期や母親との関係に傷があると思われます。グランドクロスがホロスコープ にあり、ストレスを受けやすく人の顔色を伺うクセがあります。女性性を現す月と金星が傷ついており、水星はなんと涙の度数で逆行! 自己肯定感は低い性格で……』
他にも良い事が書いてあったが、やっぱり悪い部分の方が気になってしまった。
自分の波動が低くなる自覚はあったが、思わず落ち込んでしまった。
「野瀬さん、何見てるの?」
悠希さんに話しかけられた。占いを見て落ち込んでいるとは言えず、モゴモゴと口籠もってしまった。一般的に男性は占いに理解は無いだろう。占いアプリの利用者は100%女だ。つい、相手の顔色を伺ってしまった。やっぱりこの占いは当たってるの?
「悠希さんは、占いってどう思いますか?」
悠希さんは、ちょっとニヤっと笑った。
「僕は意外と占いについては詳しいですよ。実は、クリスチャンというのは『霊』については、詳しいし聖書にも詳しく書いてあるんです」
「へぇ。初耳」
「ただ、クリスチャンは神様から『聖霊』を貰えますからね。占いはいりません。はっきり言って否定的な立場です」
「そっか」
やっぱり占いには否定的のようだったが、その理由は信じている宗教のせいらしい。筋は通っていると感じた。
「占いは全部悪霊のパワーでやってるもんですからね。野瀬さんも占いはやめた方がいい」
「え、でも」
悪霊って何?
突然、やめた方がういいとか言われてムッとしてしまった。
「占いって悪霊なの? 細木数子みたいな有名な人も?」
「そうだよ。全員そう。占い師に憑いている悪霊が、当たっているように動くってだけのもの。一般的人が占いに手を出すと悪霊と契約した事になり大変ですよ。もし、占いとかやってたら辞めた方がいい」
「あ、そう……」
悠希さんは、真剣に語っていたが、今の自分を否定されたような気がして、心苦しくなった。
クリスチャンが占いに否定的な事も初耳だったが、なんて古臭い宗教だと思った。そういえば同性愛や中絶も否定的な宗教だった。それを思うと、悠希さんとは気が合わないと感じた。
しばらく悠希さんのカフェには行くのやめよう。そうしよう。
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