それ神の意志?
文字数 371文字
アブラハムは自分が年老いてきたので、僕を遣わして息子イサクの嫁探しに行かせます。
でも、僕にしてみれば「いや、誰を選べばいいんだよ……」という話。アブラハムは嫁に選ぶ人の条件については、「自分の故郷の土地から選べ」としか言いません。さあ困った……。
そこで僕は神様に祈ります。「私のらくだにも水を飲ませてくれる人を、あなたが嫁に選んだ人としてください」……。そして、祈ったとおりの人が現れました。めでたし、めでたし……。
いや、待って? 神様は明確に「うん、その決め方でいいよ」なんて言ってませんよ? しかも祈り終わらないうちにリベカさんやって来てるし、それって神様の意志なの?
直接神の声を聞いたわけでもないアブラハムの僕さん……聖書の中では、登場人物が「神の意志」と思って行動しているものが、実はけっこう曖昧であることに気づかされますね。