一対一で負ける神

文字数 434文字

えっ……神様、人間と一対一で戦って負けちゃったよ! しかも腿の関節外れた相手に……戸惑わずにはいられないこの話、なかなかショッキングですよね。


この場面では、ヤコブは戦った相手から「イスラエル」という新しい名前を与えられます。ご存知のとおり、イスラエル民族全体を表すものともなる名前です。ただし、相手の方はヤコブに名前を聞かれても答えません。質問に正面から答えない神様らしいと言えばらしいのですが、本当にヤコブと戦ったのは神様だったのでしょうか?


夜明けまで自分一人岸を渡る勇気が出なかったヤコブ……その彼が翌朝満身創痍で家族の前に現れ、「実はこんなことがあったんだ……」と話している図……エサウと再会する前にひよったところを見せたヤコブにとって、ちょっと都合が良すぎる話のようにも聞こえてきます。


あるいは、ひよったまま川を渡れないヤコブに神様がきっかけをくれた出来事……というようにもとれるかもしれません。真実は分かりませんが、想像すると色々な人間模様が見えてきますね。

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登場人物紹介

白兎のシロウ。

聖書を読み始めた。

黒兎のクロウ。

シロウの親友。

足長兎のナガオ。

シロウに茶々を入れる役目。

硬兎のカタナリ。

とりあえず硬い感じに生きている。

幽霊のヤドナシ。

ちょこっと解説してくれる。

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