理不尽な呪い
文字数 371文字
ノアって本当に無垢な人だったんだよね? 神様に従う正しい人だったんだよね? それにしちゃ、理不尽過ぎない? 読めば読むほど、聖書に出てくる「正しい人」の「正しさ」には疑いを持たずにいられない……。
そう、箱船を作るよう神様から命じられて助かったノアは、決して「正しいから」「良い人だから」助けられたとは言えなくなってくることが分かります。
「人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ」……神様も自分でそう言ってますしね。
何かを克服する、何かに成功する、何かを成し遂げる、そんな英雄たちの物語を僕らは喜んで聞きますが、「この人のようになれば成功するよ!」「この人のようにならなければ!」という言葉には、いつも注意する必要があるなぁ……と思わされます。
たとえそれが、聖書で「正しい」「立派な」「忠実な」人だと讃えられる人物であっても……。