第11話 フィンランディア アフリカンシンフォニー

文字数 1,073文字

娘が中学の時、吹奏楽部に入っていた。フィンランディアはコンクールで演奏した。
文化祭、なつかしい母校、夏生は吹奏楽部でクラリネットを演奏していた。軽音部に美登利はいなかった。彼は期待していたのだ。圭に会えるのでは? と。
私は思い出した。橘夏生と先輩のこと。夏生のことはきらいではなかった。頬に傷があっても素敵な人だった。憧れたものだ。吹奏楽部でクラリネット担当だったのに、フィンランディア讃歌を歌った。何人かが歌ったけれど夏生の高音の声がきれいだった。この人、女だったんだ、と皆を納得させた美声。

『フィンランディア』 作品26は、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスによって作曲された交響詩。シベリウスの作品の中でもっとも知名度が高いもののひとつである。1899年に作曲され、1900年に改訂された。Wikipediaより

原曲の歌詞・日本語訳

1.
Oi, Suomi, katso, sinun päiväs' koittaa,
Yön uhka karkoitettu on jo pois,
Ja aamun kiuru kirkkaudessa soittaa,
Kuin itse taivahan kansi sois'.
Yön vallat aamun valkeus jo voittaa,
Sun päiväs' koittaa, oi synnyinmaa.

おお、スオミ(フィンランド国民の自称)
汝の夜は明け行く
闇夜の脅威は消え去り
輝ける朝にヒバリは歌う
それはまさに天空の歌
夜の力は朝の光にかき消され
汝は夜明けを迎える 祖国よ

2.
Oi, nouse, Suomi, nosta korkealle,
Pääs' seppelöimä suurten muistojen.
Oi, nouse, Suomi, näytit maailmalle,
Sa että karkoitit orjuuden,
Ja ettet taipunut sa sorron alle,
On aamus' alkanut, synnyinmaa.

おお立ち上がれスオミ 高く掲げよ
偉大なる記憶に満ちた汝の頭を
おお立ち上がれスオミ 汝は世に示した
隷属のくびきを断ち切り
抑圧に屈しなかった汝の姿を
汝の夜は明けた 祖国よ

歌詞では、ソ連による抑圧と侵略に屈しないフィンランドの勇敢さと誇りが描写され、今日においてもフィンランド第2の国歌的な位置付けで、多くのフィンランド国民によって愛唱されている。
アフリカンシンフォニー、この曲も演奏していた。これは甲子園の応援に使われる。
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登場人物紹介

作者

英幸《えいこう》

亜紀 英幸の義母

英輔 英幸の父

美登利

瑤子 亜紀の従妹

幸子 英幸のママ 英輔の前妻

香《こう》

三島 英輔の会社の部下

圭 英幸の友人

葉月

夏生

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