遺産:デッドループ導入型 概略

文字数 1,261文字

タイプ:対立型

リミット:

プレイヤー人数:4~5人

プライズ:聖なる戦棍、若干の資産、まとまった資産、バッファローの仮面、“遺産”

背景
 二〇年代ではもう部族名の伝わっていないある先住民の氏族は、代々「燃ゆる丑(Ablaze Taurus)」という存在に取り憑かれていました。燃ゆる丑を宿した者は運勢が異様に良くなる代わりに、子供を焼き殺す趣味を得ます。取り憑かれているという表現が正しいかどうかはわかりません……燃ゆる丑の正体は不明です。それは思想かもしれず、霊魂の変質現象かもしれません。ともかく、その氏族はリード家と婚姻関係を結び、燃ゆる丑はリード家に受け継がれました。そしてリード家は内なる丑の声に従い、生贄を焼き殺すための大きな炉を備えたモロク館を建てました。

 物理学者ステファン・リードも燃ゆる丑をその精神に宿し、時々子供をさらってはモロク館の炉で焼き殺し、隣家のターナー家夫人と姦通してPC⑤を産ませ、その妹ヴァイオレットを「燃ゆる丑のお気に入り」として洗脳しました。しかし彼は同時に、自らの心境の変化と罪の重さに大きく葛藤していました。そんな彼の日々は唐突に終わりを告げます。先住民差別主義者である教え子のPC③に殺害されたのです。

 ステファンと共犯関係にありながらも財産を着服していた執事のリチャード・ヤングは、燃ゆる丑の意を勝手に忖度し、怒りを逸らすために燃ゆる丑への人身御供を増やします。

 燃ゆる丑は上述の氏族の血を引く者に必ず宿ります……PC①、PC②、PC④に宿る子供、PC⑤のいずれかに。彼らが葬儀に集まったのも、燃ゆる丑が誰に顕在化するか吟味するために運命を操作したのかもしれません。
狂気
 『インセイン』から【疑心暗鬼】【挙動不審】【盲目】【パニック】【血への渇望】【絶叫】【闇からの祝福】【多重人格】【暴力衝動】【蛮勇】【吸血鬼妄想】、『デッドループ』から【歪んだ心】【なぜ自分だけ?】【恐怖の関連づけ】【歪んだ心】【予知夢】【憑依】【敵か味方か】。【多重人格】と【憑依】を別に分け、シャッフルして18枚の山札を作ります。そして上から3枚目に【憑依】を、上から5枚目に【多重人格】を入れます。
 GMは、誰が【憑依】を持っているか常に把握してください。【憑依】の名前は「燃ゆる丑」または「Ablaze Taurus(アブレイズ・タウルス)」とします。
特殊ルール:【狂気】の交換

 このセッションでは、戦闘に勝利した時の戦果の一つとして「自分の持っている未顕在の【狂気】のうち任意1枚を、敗者1人の持っている未顕在の【狂気】のうちランダムな1枚と交換する」ことを選択することができます。

 この特殊ルールは、シナリオ開始前にプレイヤーに教えてください。
特殊ルール:カウンセリングで取り除かれた【狂気】

 このセッション中にカウンセリングが行われた場合、PCから取り除かれた【狂気】はゲームからは除外されず、【狂気】の山札の一番上に置きます。

 この特殊ルールは、シナリオ開始前にプレイヤーに教えてください。

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