オクタゴン メインフェイズ

文字数 5,261文字

・これからどうしよう?
 1サイクル目の1シーン目に発生します。導入フェイズの続きとして行ってください。PCは全員登場です。PCとNPCたちにこれからの方針を話し合わせてください。むろん、NPCたちも独自の意見で話し合いに参加します。NPCは全員、バッジ1つを手に入れていずれかのドアを開けることを強く提案します。PC全員がドアを開けることを拒否した場合、NPCはめいめい勝手にドアを開けます。
 PCやNPCがいずれかのドアを開けた場合、ドアの色に対応する部屋のハンドアウトを即座に公開してください。

 一通りの話し合いが終わり、部屋のハンドアウトが相談で決めた分だけ公開された時、シーンを終了してください。場合によっては、NPCや他のPCと決裂するかもしれません。その場合もGMはその状況のまま、ゲームを進行してください。

・忍び寄る影
 プレイヤーに選択されたハンドアウトによって、以下のタイミングでマスターシーンが発生します。
○PC2人:2サイクル目の2シーン目→3サイクル目の3シーン目→5サイクル目の1シーン目
○PC3人:1サイクル目の4シーン目→2サイクル目の4シーン目→3サイクル目の4シーン目
○PC4人:1サイクル目の5シーン目→2サイクル目の3シーン目→3サイクル目の1シーン目
●PC①-BがNPCであった場合、「殺戮の宴」
●PC①-BがPCかつPC①-CがNPCであった場合、「コンキスタドール」
●PC①-B・PC①-Cの両方がPCかつPC①-DがNPCであった場合、「悪魔の実験」(4回)
●PC①-B・PC①-C・PC①-DがいずれもPCであった場合、「超次元の殺し屋」
・殺戮の宴
 このシーンはPC①-BがNPCであった場合に、計3回発生します。
 1回目は、NPCであるPC①のひとりが、大声で皆を呼びます。単独行動したPC①-Bが遺体で発見されたのです。PC①-Bの死因は、場所ごとに様々です。例えば白のダイニングキッチンであれば、心臓に包丁が刺さっています。青の大浴場であれば、電気風呂に上半身を突っ込んでいます(しかし、電気風呂自体には高圧電流は流れていません)。遺体を見たPCは、《死》で恐怖判定を行ってください。PCが検死や蘇生を試みる場合、《医学》で判定させてください。成功すれば、完全に脈拍が止まっており、これからも動き出す気配がないことがわかります。死亡推定時刻は30分以内です。ただし外傷がある場合、割と出血が少ないと感じるでしょう。
 実はこの時点ではPC①-Bは死んでいません。PC①-B、すなわちPC③が擬態のために自身を仮死状態にしたのです。その後、PC③は他のキャラクターを捕食するために暗躍します。
 2回目と3回目で、PC③は他のNPCをひとりずつ襲い始めます。優先順位は下記のとおりです。
○PC①-D→PC①-F→PC①-G→PC①-E→PC①-C→PC①-A
 PC③は基本的に対象が孤立した瞬間を狙って後ろから襲い掛かりますが、可能なら犠牲者のバッジを奪い、他のNPCのふりをして油断させます。
 PCが襲われたNPCに【感情】を持っていれば、このシーンに登場することができます。また襲われたNPCの【居所】を持っていれば、「特殊な戦闘乱入」を試みることができます。誰も登場できない場合、NPCは無残に喰い殺されます。バッジ以外のプライズを持っているNPCが殺された場合、プライズはPC③に奪われます。登場した場合は、戦闘を行ってください。この戦闘では、モブは登場しません。
 戦闘を行う場合、PC③はPC①の姿をしていません。GMは「形容表」「部位表」「本体表」を使って、姿を決定してください。ただし、最低2本の触手を持っています。PC③の真の姿を初めて目撃したPCは、《混沌》で恐怖判定を行ってください。
 捕食が成功した場合、最初の遺体は、胴体を切り開かれ臓器のあちこちを失っています。次の遺体は、両脇腹から大量に出血し、肝臓と脾臓だけがきれいに抜き取られています。前者の遺体を目撃したPCは《分解》で、後者の場合は《医学》で、それぞれ恐怖判定を行います。
 この時から、PC①-Bの遺体は元あった場所から消えています。
 なお、PC②は優先して襲われることはなく、仮に戦闘に巻き込まれても死亡しません。
・コンキスタドール
 このシーンはPC①-BがPCかつPC①-CがNPCであった場合に、計3回発生します。
 1回目は、誰が言うともなく、PCとNPC全員が八角形の部屋に集合します。そんな中、NPCのひとりが、最初と比べて明らかにPC①-Cに心酔している様子が見えます。PC①-Cの靴を磨き、下される命令に盲目的に従っています。PCたちに言う必要はありませんが、このNPCはPC①-Cに洗脳されているのです。PC全員、《悦び》で恐怖判定を行ってください。洗脳されるNPCの優先順位は下記のとおりです。
○PC①-E→PC①-G→PC①-F→PC①-D
 2回目は、突然八角形の部屋でけたたましい笑い声が響き渡ります。駆けつけたPCは、血まみれで笑う洗脳されたNPCと、開け放たれた赤の処刑場(そこにPCがいるなら別の部屋)で惨殺されている別のNPCを発見します。これを目撃したPCは、《拷問》で恐怖判定を行ってください。殺されているNPCの優先順位は下記のとおりです。
○PC①-D→PC①-F→PC①-A→PC①-G
 洗脳されたNPCはうわ言を呟いています。これを詳しく聞こうと思ったPCがいれば、《終末》で判定させてください。成功したPCは、「ここよりもっと素晴らしい世界がある」「我々は自分たちの世界をもっとよくするために活動しなければならない」「奴はそれを理解しなかったために殺さざるを得なかった」という旨の内容を話していると分かり、さらに《歴史》で恐怖判定を行います。洗脳されたNPCは、いかなる拘束や暴力にも抵抗しません。
 3回目は、PC①-BでもPC②でもないPCの誰かに、PC①-Cが接触します(拘束していれば、いつの間にか抜け出しています)。PC①-Cは感情判定を行い、聞いたことのない言語でPCの耳元に囁きかけます。感情判定が成功した場合、PCは囁きに心が安らぎ、明るい未来に向かって進んでいけそうな印象を受けます。すかさずPC①-Cは【誘惑】を使用します。PCが判定に失敗した場合「忠誠」の感情を獲得し、さらに《官能》で恐怖判定を行ってください。
 PCがPC①-BとPC②の2人だけだった場合、PC②の【居所】に対して何者か(PC①-Cです)が調査判定を試みます。すでに【居所】を獲得している場合は、PC①-Cが戦闘を仕掛けます。
・悪魔の実験
 このシーンはPC①-B・PC①-Cの両方がPCかつPC①-DがNPCであった場合に、計4回発生します。
 1回目は、NPCのひとりが泣き叫びながらPCたちのもとへ走り寄ってきます。何があったのか聞いても、すっかり怯えきって会話になりません。怯えるNPCの優先順位は下記のとおりです。
○PC②→PC①-G→PC①-A
 その後、PC①-DがPCのもとにやってきます。怯えているNPCは、PC①-Dを病的なまでに避けます。PCがPC①-Dに何か尋ねた場合、「ただこれからどうすべきか相談しただけだ」「急に自分を恐れだすなんて、何か後ろめたいことでもあるのではないか」と小首をかしげます。その後、PC①-DはPCのうち誰か(未公開の【狂気】を持っているキャラクターを優先)に接近し、その【秘密】に対する調査判定と【精神分析】を連続で行います。この状況を体感したPCは、漠然とした不安感に襲われ、《憂い》で恐怖判定を行います。これ以降も、怯えるNPCはPC①-Dと交わした会話については口をつぐみます。
 PC①-Dの発言は嘘です。PC①-DはNPCに対し、会話と催眠術で恐怖をあおったのです。PCが行った恐怖判定も、PC①-Dの言動とジェスチャーによって不安感をあおられたことによるものです。PC①-Dの一挙一動は、全て大がかりな催眠術です。
 2回目は、PCのうち誰か(未公開の【狂気】を持っているキャラクターを優先)に近づき、その【秘密】に対する調査判定と【精神分析】を行います。現段階でショックを受ける【秘密】を持っていたなら、問答無用でPCの誰かに「ここだけの話なのだが」と【秘密】を渡します。これは拒否することはできません。
 3回目は、2人のNPCが戦闘を行います。GMは誰と誰が、どこ(PCがいないなら緑の温室)で戦うかだけを提示し、戦闘乱入を行うかどうかPCに確認してください。誰も戦闘に参加しなければ、2人とも死亡します。戦闘を行うNPCの優先順位は下記のとおりです。
○PC①-EとPC①-G

→PC①-AとPC①-G

→PC①-FとPC①-G

→PC①-AとPC①-F

→PC①-AとPC①-E

→PC①-EとPC①-F

 直後に4回目のシーンが入ります。戦闘を発見したPC①-Dが、大声で皆を呼びます。誰も戦闘に参加していなければ、2人の遺体が目に入るはずです。遺体を見たPCは、《戦争》で恐怖判定を行ってください。2人が戦闘に敗北した等で生き残っている場合、次のように言い分を述べます。
PC①-A「相手はPC②に性暴力を加え、殺害しようとしている」
PC①-E「相手は自分そっくりなのをいいことに、自分とすり替わろうとしている」
PC①-F「この事件の黒幕は獄死したPC②の父親で、その魂が相手に憑依している」
PC①-G「相手は自分の影武者であり、不要になった自分を始末しに来た」
 2人はなぜそのような考えに至ったかを聞かれた場合、家具の並びや本に書かれた情報からサインを読み取った、誰かが何らかのサインを自分だけに送っていると主張します。その場にいるPCは、《混沌》で恐怖判定を行ってください。この時PC①-Dはどさくさに紛れて、未公開の【狂気】を持っているキャラクターに対し、【秘密】に対する調査判定と【精神分析】を行います。

 2人の争いを扇動したのも、PC①-Dです。争った2人やPC①-Dを強く追及すれば、PC①-Dはそのことを白状し、この場から逃げ去ります。

・超次元の殺し屋
 このシーンはPC①-B・PC①-C・PC①-DがいずれもPCであった場合に、計3回発生します。
 襲いかかってきた奴が、鋭角のある場所から突如出現し、他のNPCをひとりずつ襲い始めます。優先順位は下記のとおりです。
○PC①-E→PC①-F→PC①-G→PC①-A
 PCが襲われたNPCに【感情】を持っていれば、このシーンに登場することができます。また襲われたNPCの【居所】を持っていれば、「特殊な戦闘乱入」を試みることができます。誰も登場できない場合、NPCは無残に喰い殺されます。登場した場合は、戦闘を行ってください。
 GMは襲いかかってきた奴との戦闘乱入に失敗した場合、または戦闘の開始時に「襲いかかってきた奴」のハンドアウトを公開してください。
 襲いかかってきた奴の外見は、悪臭を放つ青い粘液に覆われ、太い針のような舌を持つ獣のような肉塊です。襲いかかってきた奴を初めて目撃したPCは、《混沌》で恐怖判定を行ってください。
 また、PCが新しい遺体を目撃するたびに、「怪異」の分野からランダムに特技を選び、恐怖判定を行わせてください。
 なお、PC②は優先して襲われることはなく、仮に戦闘に巻き込まれても死亡しません。
 また、襲いかかってきた奴を拘束しても無駄です。空間のどこかにある鋭角に吸い込まれるように入り、異次元に逃げてしまいます。
・守護騎士の誓い
 このシーンはPC①-AがNPCであり、3サイクル目の最後にPC①-Aが生存していた場合のみ挿入されます。
 PC①-AはPC②に対し【居所】を譲渡し(拒否は可能です)、「なぜあなたが今ここにいるのかはわからないが、今度こそあなたを守る。償いをさせてほしい」と懇願します。そしてPC②に感情判定と【誘惑】を試みます。PC②が【誘惑】に対する判定に失敗した場合、「愛情」の感情を獲得し、PC①-AはPC②の【居所】を獲得します。

 PC②がNPCであった場合、PC①-Aの判定は自動的に成功し、PC②はPC①-Aに「愛情」の感情を獲得します。

・くだものはおいしい
 このシーンはPC①-FがNPCであり、ハンドアウト「緑褐色の果実」が公開された2シーン後にPC①-Fが生存していた場合のみ挿入されます。
 PC①-Fは白のダイニングキッチンで果実を切って、スプーンですくって食べてしまいます。「緑褐色の果実」の【秘密】は公開され、プライズが1つ分失われます。
 PC①-Fは果実がスターアップルだと最初から見抜いていました。そして、自分のもとを訪れたPCに、恐れていても何も始まらないと告げます。
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