感謝祭には帰るから シナリオハンドアウト

文字数 3,818文字

工場の製品

PCや他の社員たちが製作している商品。

【秘密】 ショック:全員

この工場で製作しているのは合成宝石である。いまだ出回っていないはずの合成エメラルドや合成水晶を、現代の技術ではありえないほどの短期間に易々と作っている。そしてその原料には、人や動物の形をした、幽霊のような半透明の何かを粉砕したものが含まれている。工場で働いていて、なぜ今まで疑問にも思わなかったんだ!?この宝石の正体は、いったい何だというのか!
《効率》で恐怖判定。また、ハンドアウト「新兵器」を公開する。

取引業者

毎週木曜日に、出来上がった製品を取りに来る2・3人の男たち。みな一様に黒い服に身を固めており、最新型のトラックに乗ってやってくる。

【秘密】 ショック:なし

拡散情報。彼らは「MIB」なる商社から派遣されてきた人間である。その商社がどこにあるか、彼らの乗る車がどこに行くのかは、誰も知らない。だが、街中に彼らと同じような黒い服を着た連中は、意識して観察すれば結構いる。
ハンドアウト「黒い服を着た男たち」を公開する。

PC①の家族たち

工場周辺に居を構える、PC①の配偶者と子供たち。

【秘密】 ショック:シーンに登場していたPC

拡散情報。彼らは【秘密】を調査したPCに一斉に銃を突きつける。PC①の子供たちと戦闘を行うこと。この時点で、PCは彼らに自分の【秘密】を渡すことができる……戦闘を回避できるかもしれない。
PC①の子供たちはプライズ「フルーツ」1つとその【秘密】を持っている。また、ハンドアウト「エージェント・カオスソーサラー」を公開する。

果樹園

きらきらと輝く空。蠱惑的に捻じ曲がった果樹。その果樹園は、この地域から遠いどこかにあるのだろう。今はまさに収穫の時期。甘い香りを放つ果実が、食べられるのを今か今かと待っているのだ。だが、そもそも、一体何のフルーツを栽培しているのか?農場主は何者で、どこにいるのか?その果樹園が、我々とどう関係するのか?

【秘密】 ショック:PC①以外

PC①という怪物の本来の職場はここである。ここで栽培されるフルーツは、多くの異世界に変革をもたらす強大な力を秘めている。PC①の干渉がなければ、いずれ果樹は枯れてしまうだろう。PC①の仕事とは、丹精込めて育てたフルーツをあらゆる異世界に出荷することである。PC①の農業用品の出所や取引先の正体はわからない。神々が干渉しているのかもしれない。
PC①以外のPCは、《地底》で恐怖判定。また、ハンドアウト「フルーツ」を公開する。
PC①がこの【秘密】を知った場合、自分の本当の外見を決め、密かにGMに教えること。クライマックスフェイズには、その姿になる。「形容表」「部位表」「本体表」を参照してもよい。

黒い板

長方形のプラスチック製の板。片方の面はガラスで覆われている。側面や表面下部のボタンを押すと光がつき、数字が表示される。なんだこりゃ?
このプライズの最初の所有者は、このプライズの【秘密】をいつでも獲得できる。ただし、その時はこのハンドアウトを公開しなければならない。

【秘密】 ショック:プライズの最初の所有者以外

ホラースケープ。ガラスに映る「何か」は、黒い服を着た男たちによってこの工場で新兵器が開発されていること、そして不思議なフルーツをどこかの果樹園から調達してきたことを突き止めた。彼はそれを求めている。彼はPC③(いるならPC⑤も)を優秀な地球人であると考え、自分の世界にスカウトしたいと考えている。
この【秘密】を知ったPCは、プライズを「征服者」に1つ渡すごとに、追加で功績点を1点得る。また、「征服者」の【居所】を獲得する(戦闘を仕掛けることはできない)。さらに、PC③⑤は、自分の【本当の使命】(なければ【使命】)を「『果樹園』『新兵器』『フルーツ』の【秘密】1つ以上を『征服者』に教え、彼らの傘下に入ること」に変えてもよい。

恐怖の輪

黒い服を着た男たちは、この地域をそう呼ぶ。

【秘密】 ショック:全員

正確には、黒い服を着た男たちが並行世界を旅することのできる人間の精神を閉じ込める牢獄の総称。この地域もそのひとつ。PCたちは普通の世界なら死んでも精神が別世界に移動するので、幽閉して永遠に同じ時間を繰り返させるのだ。ただ、この世界は感謝祭の時期になるとゆらぎが生じて世界間移動が容易になってしまうので、黒い服を着た男たちは民族優越主義団体に暴動を起こさせ、PC全員を殺す。そしてそれをスイッチとして、時間が巻き戻り、PCは生き返る。
《終末》で恐怖判定。また、この【秘密】を最初から持っていないPCは、【本当の使命】(なければ【使命】)を「この世界から抜け出すこと」に変えてもよい。

黒い服を着た男たち

街中にたむろする、謎の集団。互いに会話するときは、彼ら独自の符丁を使う。

【秘密】 ショック:PC①③⑤

彼らは無限にある並行世界の秘密を隠蔽している者たちである。「MIB」なる組織名を使ったり、民族優越主義を標榜する団体として活動することもあるが、それも偽装に過ぎない。彼らは、並行世界の存在を認識したPC①③⑤をこの「恐怖の輪」と呼ばれる世界に幽閉し、彼らの装備に使われる合成宝石を作らせている。
《メディア》で恐怖判定。また、ハンドアウト「恐怖の輪」「民族優越主義団体」を公開する。この【秘密】を知ったPC①③⑤は、【本当の使命】(なければ【使命】)を「この世界から抜け出すこと」に変えてもよい。

民族優越主義団体

特定の民族の優越を掲げ、それ以外の民族を公然と排撃する集団。警察や地方行政にもメンバーがいるので油断がならない。どうやらPC③と接触したがっているようだが……。
PC③は、このプライズの【秘密】をいつでも獲得できる。

【秘密】 ショック:なし

彼らはこの地域を守る団体「黒い服を着た男たち」であり、実は特に民族の優越性には興味がない。彼らはPCたちの工場にスパイがいることを突き止め、そいつをあぶり出したら今より高い身分に就かせてくれるよう上層部に掛け合う、と話す。さらに、PC①は職場放棄の兆候が見られるので、逃がしてはならないとも。彼らは特にPC②とPC③(いるならPC⑤も)の働きぶりをことのほか気に入っている。
この【秘密】を知ったPC②③⑤は、【本当の使命】(なければ【使命】)を「PC①をこの地域に留めること」に変えてもよい。変えた場合、「黒い服を着た男たち」の【本当の居所】を獲得する。さらに、地域外からの侵入者を1人行動不能にするごとに、追加で功績点を1点得る。

エージェント・カオスソーサラー

オマエはPC①の配偶者……であると、上からの命令で偽装していた。だが、状況は変わりつつある。PCの何人かはこの地域の謎について感づき始めている。現状を当初の状態に戻さなければ。オマエの【使命】は、PCたちを工場に勤務させ続けることである。

【秘密】 ショック:全員

拡散情報。オマエは黒い服を着た男たちの一員として、このケチな「恐怖の輪」を裏から監督してきたが、ついに力を手に入れた。ひとつは密かに工場で開発させた新兵器。もうひとつはPC①から奪ったフルーツ。この2つの力があれば、黒服共や征服者共を出し抜き、三千世界の快楽を我が物とすることも夢ではない。この地域は証拠隠滅のために破棄し、PCたちはここで殺して精神を別の恐怖の輪に幽閉してしまおう。オマエの【本当の使命】は、PCたちを皆殺しにし、新兵器を持って悠々とこの恐怖の輪から脱出することである。
オマエは戦闘の勝者となった時、戦果としてこの地域を滅ぼすことができる。また、オマエはプライズ「新兵器」を持っている。

フルーツ

血のように赤い果実。見る角度によっては金色にも見える。果物の種類はわからない。とてつもなく芳醇で蠱惑的な匂いがする。
このプライズは食べると失われる。ドラマシーンで受け渡し可能。このプライズを一口でも食べたキャラクターは、フルーツの【秘密】を獲得する。

【秘密】 ショック:このプライズを食べたキャラクター

この【秘密】を食べることによって獲得した場合、ホラースケープ。このプライズを食べたPCは、修得条件に「死亡」「神」「時代」が含まれていない異識をただちに修得する。これには功績点は必要ない。
ただし、すでに異識を修得しているキャラクターがプライズを食べた場合、異識の修得はなく、代わりに「果樹園」の【秘密】を獲得する。

新兵器

涙滴型にカットされた、ただの煙水晶にしか見えない形状だが、とにかく新兵器らしい。
このプライズの【秘密】は、ドラマシーンなら、このプライズの持ち主が読むことができる(情報共有は起こらない)。ドラマシーンで受け渡し可能。

【秘密】 ショック:なし

これは所有者が視認しているあらゆる尖ったものへと、一瞬にして移動できるようにする道具である。シナリオ開始時点でこのプライズを持っているのは、「エージェント・カオスソーサラー」なる人物である。
このプライズの持ち主は、以下のアビリティを修得しているものとして扱う。
【角からの実体化】サポート《数学》 戦闘中、ラウンドの終了時に誰かが自発的に脱落することを宣言した場合、自分が妨害を宣言したときに使用できる。その逃走判定に使用する特技は《数学》となり、逃走判定にマイナス3の修正がつく。『デッドループ』P194も参照のこと。

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