遺産:デッドループ導入型 クライマックスフェイズ

文字数 1,197文字

 3サイクル目が終了したら、クライマックスフェイズになります。

 PCたちは、気が付くとモロク館の地下室にいました。3サイクル目終了時から現在までの記憶は飛んでいます。周囲には、行方不明になった子供たち、名も知らぬ先住民や白人の群集、死亡したはずのステファン・リード、リチャード、PC②の家族が直立しています。彼らはにっこり笑い、突如として一斉に目と口から火を吐き、歌を歌い始めます。PCたちは歌の言語に全く馴染みがないにも関わらず、歌詞の意味が次のようであると理解します。

「貴台は赤子の脂にて燃ゆる者

 貴台は熊さえ調伏しうる旧く猛き獣

 我等は薪となりて貴台を守護せん

 其の空虚に祝福あれかし

 若芽を摘み、益々燃えよ

 長よ、長よ、ただただ栄耀せよ」

 PCは全員、 《混沌/怪異3》で恐怖判定を行います。

 この段階でなおも【憑依】が山札にある場合、PCは強制的にバッドエンド表を振り、セッションを終了します。

 階段から花嫁姿のヴァイオレットが下りてきます(死亡していたとしても、生きているように見えます)。彼女はPCが持っているか処分したはずの「バッファローの仮面」を持っており、【憑依】を(顕在化・未顕在に関わらず)持つPCの頭にかぶせます。仮面の【秘密】が調査されていない場合、ホラースケープは省略されます。

 PC④が【憑依】を持っていた場合、ヴァイオレットが仮面をPC④の下腹に当てた直後、炉の蓋がゆっくり開き、中からバッファローの形をした石炭の塊が這いずり出てきます。

 

 戦闘を行います。この戦闘では、猛攻の選択ルール(『デッドループ』P159)を使用してください。

 この戦闘にヴァイオレットは登場しません。PC④が【憑依】を持っていた場合、「“遺産”」の【秘密】にある効果を適用した「憑きもの」(『インセイン』P257。脅威度6、生命力22に変更)が登場します。

 「憑きもの」が登場していれば速度6を選択し、より確実にPCを倒すために【取り憑き】【殺戮連鎖】【災厄の日】を使い分けます。

 「憑きもの」は【憑依】が未顕在なら「赤ん坊の魂とは関係のない、謎のバッファロー型石炭」として倒され、「“遺産”」の本質をうやむやにしたままにすることができるでしょう……PC②が納得するかどうかはともかく。【憑依】が顕在化したならば、「憑きもの」に有効打を与えるためには、演出として胎児が宿るPC④の子宮を攻撃しなければなりません!

 この戦闘の本質は、「“遺産”」の所有者(以下「継承者」)とその他のPCとの殺し合いです。継承者にとって他のPCは目撃者であり、妨害者たり得、しかもPC④の腹の子は良き贄となるのです!ですが、継承者があえて【本当の使命】を放棄するとしても、その他のPCが「今後アーカムの子供たちがどうなろうが知ったことではない」と逃げ出すにしても、GMは一つの選択として認めてください。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色