遺産:デッドループ導入型 ゾーキング

文字数 1,233文字

・幻視

 PCが「バッファローの仮面」を被った時に発生するホラースケープです。

 仮面を被ったPC(以下「着用者」)の目の前の光景が、現在地ではなく青空と若草が広がる平原に変化しています。周囲には裸の美男美女たち、自分たちに屈服するモホーク族と白人の奴隷、山と積まれたトウモロコシ・カボチャ・インゲン・タバコ・ワシの羽根・ビーズ製品、屠殺された七面鳥とバッファロー、マサチューセッツ族とアングロ・サクソン人の死体の山があります。

 着用者の頭はバッファローのそれに変わっています胴体には穴が開いており、中で炎が燃えています

 今しがた子供を産んだばかりの美女が着用者の前に現れます。まだ母体とへその緒が繋がった、産声を上げる前の赤ん坊を恭しく着用者に見せ、着用者の胴体の穴に放り込みます

 嗚呼、その脂の爆ぜる音、そのまま断末魔となった悲痛な産声、焼けゆく肉から立ち昇る匂いと味!!自身に満ち溢れた母親の笑みと、大仰に祈りのポーズを見せる下僕たち!!それらが混然一体となる様に、着用者は体験したことがないほどの快楽を覚えます。

 着用者は 《悦び/情動3》にマイナス2の修正を受けた恐怖判定を行います。成功失敗に関わらず、周囲の環境は元に戻ります。どうやら着用者は原因不明の幻覚を見ていたようです。「バッファローの仮面」の【秘密】は、このタイミングで書き換わります。
・地下室の怪

 PCが「地下室を覗いてみる」と宣言した場合に発生します。

 地下室に行くまでの階段は、壁も含めて真っ白な漆喰で塗り固められています。階段を下りると地下室の中も真っ白で、広く、灯りが壁にかかったランプだけにしては部屋全体が妙に明るいです。正面奥の壁に牡牛の顔を象った炉があり、白い床に灰が溜まっています。この部屋には他の物は一切ありません。

 炉の蓋を開けた場合、部屋に燃料の類さえ見当たらないにも関わらず、炉の中には石炭が赤々と燃えています。リチャードに「石炭を補充したのは誰か」と訊いた場合、自分であると答えます。

 PCが地上まで戻ろうとした時、階段からたくさんの子供が列をなして降りてきます。子供たちは一様に無表情です。この子供を認識できるのは地下室にいるPCだけで、地上から地下室を覗いても子供は見えません。PCは子供たちを触ったり掴んだりすることはできますが、子供たちはPCたちの存在を全く無視し、会話を交わすことも動きを止めることもできません。地下室のPCは 《メディア/技術7》で判定を行います。成功すれば、入ってきたアーカム児童連続失踪事件の行方不明者全てが列の中にいると分かります。

 子供たちは自ら燃え盛る炉に入っていきます。子供が炉に入るたび、絶叫と共に炉が火を噴きます。最後の子供の絶叫が響き渡った直後に、PCたちは冷静さを取り戻します。炉の蓋はいつの間にか閉まっています。開けた場合、中には燃え続ける石炭しかありません。地下室のPCは 《霊魂/怪異6》で恐怖判定を行います。

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