第3話 第7章

文字数 408文字

陽が沈む 私の心も沈む 暗くなる 私の心も暗くなる
夜が嫌い 夜が大嫌い あかりの灯らない私の心
貴方は私の心を灯せるの まるで昼間のように私の心の隅々まで
そして弱い私を照らし出し 優しく包んでくれるの
ねえ 全てを見せたいよ 曝け出したいよ
私の全てを知って欲しいよ
ねえ 抱き締めて欲しいよ きつくギュッと
私の心と身体を包んで欲しいよ
見下ろす街の灯の一つ一つが 貴方の優しさでありますように…

     *     *     *     *     *     *

車を降りる。二人で夜景を見下ろす。愛しさで胸が痛い。
彼女の後ろに回る。後ろからそっと抱きしめる。
彼女の首筋に唇をあてる。彼女の匂いを脳細胞に刻み込む。彼女が振り返る。互いの鼻が近づく。鼻先が当たる。おでこが当たる。首をそっと傾ける。彼女の軽い溜息を鼻で吸い込む。

上唇が上唇に重なる。ゆっくり下唇を下唇に重ねる。

目尻から涙が零れだす
優しく強く彼女を抱き締めた。
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