東へ征(ゆ)け ―神武東征記―

[歴史]

220

8,879

1件のファンレター

日本がまだ倭(わ)と呼ばれていた時代、のちに神武天皇となる磐余彦(いわれひこ)が仲間とともに日向を出発し、多くの苦難を乗り越えてヤマトを平定する建国の物語。全11章の歴史冒険ロマン、青春群像劇です。

【あらすじ】
日向の王子磐余彦は、高千穂の森で巨大な人食い熊「黒鬼」を死闘の末に倒した。
黒鬼退治の祝宴が盛大に催される中、宴席を抜け出した磐余彦は師の塩土老翁を訪ねる。
かつて磐余彦は禁を破って長兄の五瀬命とともに本州に渡り、狩りをしたことがあった。その時出雲の王と呼ばれる長髄彦と出会い、弓矢を貰った。
黒鬼を倒すことができたのはその弓矢、天鹿児弓と天羽羽矢のお陰だった。
塩土老翁からヤマト行きを勧められた磐余彦は、三人の兄と仲間の日臣、来目、隼手らとともに船出する。
一行は日向灘を北上し、速吸之門で呉の軍師の子孫珍彦を訪ねる。珍彦は試しに方術を掛けるが、磐余彦には効かない。興味を持った珍彦は仲間に加わり、名を椎根津彦と改める。
関門海峡を越えた一行は九州の岡水門に着く。市場に行った来目と隼手が野盗の集団に襲われるところを、駆け付けた磐余彦と日臣が撃退する。
一行は瀬戸内海を東に進み、安芸を経て吉備の高島に到着する。吉備王の協力を得た一行は武器や食料を整え、船を建造する。だが吉備王の策略にかかり、磐余彦は五瀬命に総大将の座を譲ることになる。
日向の軍勢は河内の白肩津に上陸してヤマトを目指す。
だが孔舎衛坂でヤマト軍が待ち伏せており、五瀬命はヤマトの将軍となった長髄彦の毒矢を受けて重傷を負う。日向軍は退却を余儀なくされ、五瀬命は自らの過ちを悔いながら息絶える。
日向軍を率いた磐余彦は紀伊半島を船で回ろうとするが、暴風に遭い稲飯命と三毛入野命の二人の兄が波間に消える。
上陸した荒坂津でも女賊丹敷戸畔の計略に遭い、磐余彦は命の境をさまよう。しかし夢で天照大神の使者高倉下に神剣を授けられ、妖術を破る。
日向軍は熊野の山中で道に迷うが、ふたたび天照大神から八咫烏が遣わされ、これに導かれる。
宇陀に着いた磐余彦は豪族の兄猾と弟猾兄弟に協力を乞うが、兄猾が謀略を巡らせており、日臣改め道臣がこれを成敗する。
神託を受けた磐余彦は敵を誘い出して全滅させ、墨坂でも強敵兄磯城を破る。
ついにヤマト軍本隊と対峙した日向軍は、椎根津彦の巧みな策により敵を翻弄する。鏡で西日を反射させると、ヤマト軍は大混乱に陥る。その隙に磐余彦が矢を放ち、長髄彦の兄安日彦に傷を負わせる。
戦いの無意味さを悟った長髄彦は、磐余彦と密かに会って和解を約束する。
しかしヤマトに戻った直後に、長髄彦はヤマト王ニギハヤヒに裏切り者の汚名を着せられて殺される。
間もなくニギハヤヒが降伏して磐余彦はついにヤマトを平定する。
磐余彦は大王の位に就き、踏鞴五十鈴媛を后として迎える。橿原宮で即位を祝う宴が開かれ、仲間が息の合った来目舞を披露する。
磐余彦は皇統初代、神武天皇となる。


目次

完結 全60話

2023年01月23日 15:17 更新

  1. 第一章 黒鬼

  2. 第1話 樹上にて2022年08月27日
  3. 第2話 瓜坊2022年08月27日
  4. 第3話 咆哮を貫いて2022年08月27日
  5. 第4話 来目舞2022年11月11日
  6. 第二章 出雲の狼

  7. 第5話 貝の首飾り2022年09月25日
  8. 第6話 正鵠を射る2022年09月25日
  9. 第7話 蜀の塩職人2022年09月25日
  10. 第8話 美し国ヤマト2022年09月25日
  11. 第三章 隼人の穀璧(こくへき)

  12. 第9話 襲撃2022年09月25日
  13. 第10話 穀璧の価値2022年10月13日
  14. 第11話 犬吠え2022年09月25日
  15. 第12話 ソラヨイ2022年11月11日
  16. 第13話 蛇行剣の女2022年09月25日
  17. 第14話 四兄弟の絆2022年09月25日
  18. 第15話 船出の団子2022年09月25日
  19. 第四章 軍師の鳩

  20. 第16話 珍しき男2022年09月25日
  21. 第17話 方術使い2022年09月25日
  22. 第18話 旨い魚2022年09月25日
  23. 第19話 六韜(りくとう)の教え2022年10月21日
  24. 第20話 天命2022年10月21日
  25. 第21話 椎根津彦誕生2022年09月25日
  26. 第五章 波濤(はとう)の先へ

  27. 第22話 岡水門(おかのみなと)にて2022年09月25日
  28. 第23話 商談の行方2022年09月25日
  29. 第24話 剣閃(きら)めく2022年09月25日
  30. 第25話 生口(せいこう)の子2022年09月25日
  31. 第六章 吉備の鍛冶神

  32. 第26話 高島宮2022年09月26日
  33. 第27話 塩と鉄2022年09月26日
  34. 第28話 相槌を打つ2022年09月27日
  35. 第29話 吉備の娘たち2022年09月27日
  36. 第30話 総大将交代2022年09月28日
  37. 第31話 皇子の迷い2023年01月12日
  38. 第七章 孔舎衛坂(くさえのさか)の戦い

  39. 第32話 大艦隊2022年10月08日
  40. 第33話 愚兄愚弟2022年10月02日
  41. 第34話 鬼神と化して2022年10月02日
  42. 第35話 一騎打ち2022年10月03日
  43. 第36話 雄叫(おたけ)びの海2022年10月14日
  44. 第八章 苦の海魔の山

  45. 第37話 名草戸畔(なくさとべ)の抵抗2022年10月14日
  46. 第38話 ゴトビキ岩2022年10月14日
  47. 第39話 海神を鎮める2022年10月14日
  48. 第40話 罠2022年10月16日
  49. 第41話 神剣を授く2022年10月16日
  50. 第42話 王の資質2022年10月17日
  51. 第九章 墨坂の決戦

  52. 第43話 雛鳥を育てる2022年10月20日
  53. 第44話 蕨手刀(わらびでとう)2022年10月20日
  54. 第45話 吉野巡行2022年10月20日
  55. 第46話 神に代わりて2022年10月21日
  56. 第47話 撃ちてし止まん2022年11月11日
  57. 第48話 事代主の覚悟2022年10月21日
  58. 第十章 纏向(まきむく)の悲劇

  59. 第49話 美しい媛(ひめ)2022年10月23日
  60. 第50話 金色の鵄(とび)2022年11月11日
  61. 第51話 天神の子2022年11月11日
  62. 第52話 王の焦燥2022年10月24日
  63. 第53話 邂逅2022年10月25日
  64. 第54話 勇者の背中2022年10月25日
  65. 第55話 砂塵(さじん)2022年10月25日
  66. 第十一章 建国の舞

  67. 第56話 苦い勝利2022年10月27日
  68. 第57話 ヤマト平定2023年01月23日
  69. 第58話 立后2022年10月28日
  70. 第59話 論功行賞2022年10月29日
  71. 第60話 皇統初代2022年10月29日

登場人物

登場人物が未設定です

ファンレター

すごいです!

 初めまして。貴作を読ませていただき、ただ、ただ圧倒されています。惜しげも無くあふれ出す知識の奔流と、要所要所の息をのむ盛り上がり。隠れている時の屎尿の処理など(最初、ここを読んでおおっ!と思いました)、行動にともなう理由説明の明確さに、もうため息しか出ません。キャラクターも個性的で、楽しいです。(個人的には日臣様推しですが、来目さんといい、隼手さんといい、皆さんカラフルで素敵です)研究者であり、漫画の原作もされているとのこと……納得です。  古代史はわりと好きなのですが、神話となると名前が多 ... 続きを見る

返信(1)

小説情報

東へ征(ゆ)け ―神武東征記―

長髄彦ファン  goto6000

執筆状況
完結
エピソード
60話
種類
一般小説
ジャンル
歴史
タグ
歴史ファンタジー, 群像劇, 骨太小説, 男主人公, 冒険ロマン, 長編, 青春, 友情, 邪馬台国, 神武東征
総文字数
149,865文字
公開日
2022年08月25日 22:14
最終更新日
2023年01月23日 15:17
ファンレター数
1