第38話 台風の目

文字数 654文字

 「プルルル。プルルル。」
「はーい。」
今は、朝の6時前。こんな時間に電話はめずらしい。
「もしもし。…はい、富岡です。…えっ、父さん!?…もうすぐつくの!?…バイバイ。」
電話を切った後、ぼくは、ぼうっとしていた。こうふんしたり、こわかったりした。

だって父さんが、死んでいなかったのだもの。



「ただいま、東京都の南がわに台風がせっきんしております。」
そのようなニュースをみながらずっと考えていた。本にかいてあったようなことは、本当なのだろうか。
この前よんだ本、「台風の心」という本には、死んだ人の中で、人のために死んだ人は、もう一度だけ、大切な人にあえるという。けれど、人のすがたではない。台風のすがた、でだ。その死んだ人と大切な人は、話ができない。でも、すがたはみえるのだ。そのときのきおくはないという。でも、きせきてきにあった人のたいけんだんをもとにして本をかいたという。
本当にげんじつにあるのだろうか?本当だとしたら、この台風も、もとは人だったのかもしれない。この東京のどこかに、台風の大切な人がいるのかもしれない。


 朝のでんわのことを考えながら、学校にいった。もしかしたら、あれは、げんちょうだったのかもしれない。とも思った。いつ来るのだろうか、とてもわかんない。
                      続きは明日☆

補足説明
富岡優樹 イケメン男子 母子家庭 3人兄弟
立川愛理 地味っ子女子 本好き 2人兄弟

追記
 なんかユーモアある話ですね。
 
 ところで自分は試験結果が今日(30日)出るのでドキドキです
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