第14話 私と君はヴァンパイア!

文字数 1,061文字

 ぼくはひかる、ヴァンパイア。ぼくは人間の学校に行くことになったんだ。
もう五年生だから入学ではなくてんこうとしてここに来た。
「新上ひかるです。よろしくおねがいします。」
「よろしくね」「よろしく」
「新上くんは、今日休みの村田の横にすわってください。」
ぼくは席についた。となりの村田ゆきという子は、どういう子なのだろう。そう考えている間もなくみんなから質問ぜめにされた。
どこから来たのか。どこにすんでいるのか。などときかれたが、ヴァンパイアということはひみつにしておいた。ぼくは一日中しずかにすごしていた。でも、僕の耳に入るようなことを言っている子がいた。
「ゆきってさ、不思議な子だよね。はれの日はだいたい休んでいるのに、くもっている日は元気に来るんだよね。」
「そうだよね。」
ん、僕も昔はそうだった。太陽の光で頭がいたくなってしまったりするときがあったんだ。てことは、村田ゆきもヴァンパイアなのか?そしたらリンさんも知っているってことなのか?僕の頭に『?マーク』がたくさんうかんだ。
ゆきさんの家のことを知ってそうな子をよんできいてみた。二丁目の交差点の向い側らしい。

「ピンポーン、ピンポーン」
よびりんを鳴らしたら、女の人の声がした。
「今日、てんこうしてきて、ゆきさんのとなりになった新上ひかるです。」
「わかりました。すぐでます。」
ゆきさんをよびにいっているのだろうか。足おとがきこえた。

ドアから女の子が顔をだした。たぶんこの子がゆきさんだろう。
「ゆきさんですね。これからよろしくおねがいします。」
少し笑ったゆきさんは、口から犬歯が見えた。とても大きい歯だ。この子は、ヴァンパイアだ。そうかくしんした時にさむけがしてきた。僕も同じヴァンパイアだっていうのになぜだろう。

その夜、ぼくは黒いマントをはおり、ゆきさんの家に飛んでいった。ヴァンパイアは、飛ぶことができるのだ。
「よっ。ゆきさん。そして、ヴァンパイア。」
ゆきさんは、一瞬あせっていたがぼくもヴァンパイアだと気付いたら、おどろいたような、ホッとしたような感じだった。でもすぐにたなから黒いマントをひっぱり出してきた。
ゆきさんと二人で夜のさんぽに出かけることにした。
                              以上☆


補足説明
リン…大人 
   ヴァンパイアなどの人や生き物を取り締まったり許可を出す会の会長。魔女。
と書かれていました。保護会の会長さん的な人ですね。女性です。

追記
 ヴァンパイアに憧れていたんでしょうね。主人公が小5らしいので書いたのは小4あたり。
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